行く末遠ければ

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地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

雨中の決戦を制し、今季ホーム初勝利!期待に応える ガイナーレ鳥取戦

2022-04-30 14:16:07 | カターレ富山
3-2で勝利!
「2度あることは3度ある」とばかりに繰り返された、先制しながら追いつかれる展開。
けれども、今度は屈しなかった。
前半のうちに突き放す勝ち越しゴールを挙げ、後半にはさらに追加点。PKからの失点で詰め寄られたものの、最後まで勝利への意志を貫き、逃げ切りに成功。
降りしきる雨と強風に晒され、厳しいコンディションであったなかでも。勝利を信じて応援し続けたホームのファン・サポーターに、「3度目の正直」となる今季ホーム初勝利を届けることが出来たのでした。

試合当日の午前中は曇り空、開場時刻くらいに雨が降り出したと思ったら、試合時刻ごろには本降りに。さらに、スポンサーボード全撤去とまではならなかったながらも、大旗禁止、掲揚塔のフラッグが撤去など、台風時の対応に迫るような、なんとも難しいコンディションのなかでの試合となりました。
風だけで言えば、それこそ置いたボールが動いてしまうような強風というような、もっとキツイ状況は、これまでもありましたが。
試合中、ずっと絶え間なく降り続けていた雨の強さと寒さは、そうそう経験しないほどのレベルの降りようでした。
雨具を着用しつつも、それでもずぶ濡れになるなかで、スタンドから応援した今節。
前週の土日は試合が無く、1週ぶん空いたなかで迎えることとなったこの試合ですが、メンバーは前節を踏襲するかたちで組まれることとなりました。
スタメンにあっては、前節シーズン初スタメンに抜擢され、その起用に応えて勝利に貢献した碓井、吉平の名が。連勝に、ホーム初勝利に、期待がかかりました。
また、前節サブメンバー入りしながらも出場のなかったルイスに代わるようなかたちで、同じくブラジル人選手であるアルトゥール シルバがベンチ入り。
怪我で出遅れていたそうですが、コンディションも戻ってきたということなのでしょう。期待の新戦力、カターレデビューが待たれました。

カターレゴール裏・大型ビジョン側からアウェイスタンド側に向けて吹く強風の影響を考慮するかたちで、コイントスで陣地を選択した鳥取。試合前に、陣地変更が行われました。
前半は風下から向かい風の状態で攻めることとなったカターレ。さらに雨で滑りやすいピッチ状態であることも加味したならば、いつも以上に慎重な対応が求められたところ。
なんとか前半は状況的不利をこらえつつ、しのがねばならないーーーそう思っていたところ。
試合開始から、わずか6分でした。
CKのチャンスから、ここしかない!という絶妙なポジショニングとタイミングで、合わせたのは川西!
昨シーズンJ3得点王として鳴り物入りで新加入した彼ですが。どうしても勝ちたいこの試合で、待望のカターレ初ゴールが生まれたのでした。
これまでにもチームの中心選手として華麗なテクニック、そしてアシストで魅せてきた川西ですが・・・やはり、ゴールを期待されてきたなかで。ここまで全試合得点を続けてきたチームに、それを継続するゴールをもたらしたのでした。
必勝を期した試合で、まずはその要件を整えてみせた。
けれども。試合は、ここからだ。
ここからしっかり集中して、気持ちの上では同点であるかのy―――
・・・頭の中を整理するだけの時間が、ありませんでした。
直後の8分、同点ゴールを決められてしまい。
気持ちの上とかいう問題ではなく、現実として。まさしく電光石火で試合を振り出しに戻されてしまったのでした。

せっかく先制点を挙げながら、わずか3分で追いつかれてしまい、その後逆転負けを喫してしまった北九州戦。それが、いやがおうにも思い出されました。
獲られてはならないタイミングで、といった意味では、前半終了間際に追いつかれてその後逆転されてしまった岐阜戦もまた、同類と言えるでしょうか。
そして・・・連続得点が途切れなかった一方で、せっかく途切れさせた連続失点を、無失点を継続できなかったということ。
「2度あることは3度ある」
その言葉が、首をもたげましたが。
それでも。
ここで弱気になってしまっては、それこそ繰り返しになってしまう。
必ず、勝つ。
その意思を、体現し続けねばなりませんでした。

降りしきる雨と向かい風に逆らうように、必死のプレーを続ける選手たち。
キツいコンディションにありながらも、同点とされたショックもありながらも。
そんななかでも、プレーが翳ってしまう、ということはありませんでした。
それはやはり、前節勝利したという成功体験あってのことだったように思います。
これが、あるいは連続勝ちなしが継続したままで同じシチュエーションであったなら、どうだったか。
なかでも、前節の活躍がおおいに評価されていた吉平。今節でもまた、前線からボールに喰らいついていくアグレッシブさを、存分に発揮。
そして、その吉平でした。
33分、ペナルティーアーク付近でボールを受けると、一切の躊躇も迷いもなく左足を振りぬき。
相手の足に当たって多少はコースが変わったか、けれども勢いが衰えることなく、シュートはゴール隅に吸い込まれ!
2試合連続、今度は流れのなかからのゴールを決め、勝ち越しに成功したのでした。
まさに、「これぞFWの仕事っぷり」という、ファインゴール。
一瞬でも気が引けてしまっていては、決まっていなかったゴールでしょう。
連勝への、ホーム初勝利への気迫がもたらしたゴールと言えるかと。
勝ち越しの追加点を奪えずじまいで逆転負けを喫した2試合とは違う!
今シーズン初めて、リードして試合を折り返すことに。

状況的不利を耐え忍ぶかたちで進むかと思われた前半を、リードで折り返し。
依然として吹きつける雨風のなか、風上側で後半のキックオフ。
必ず、勝つ。その気概を、結果に、勝利に結びつける以外に無いなかで。
カターレに優位であったことは間違いないにしても、それでもワンサイドゲームというわけではありませんでした。
前半のカターレがそうであったように、風の影響を受けつつも、その上でしっかりとボールを繋ぐ鳥取。
幸いにして、土砂降りと言えるなかでも水たまりが出来てボールが止まる、などということはなく。
それでもやはり、足元を気にしつつ、さりとて状況判断を誤ってはならない集中力を求められつつのプレー。
晴れた日ならば起こらないであろう、事故のようなかたちでの失点ということも、起こり得るわけで。
勝つためには、もう1点。
逆転負けは論外として、同点すらも許されない。ホーム初勝利のためには。

後半もだんだんと時間が経過していくなかで。交代のタイミングというものは、いつも以上に難しかったかと。
もちろん疲労状況などを考慮して代える必要はあったでしょうが、雨と風が吹きつけるコンディションにあっては、ピッチ状況に途中出場で慣れるかどうか?ということもあり。
ならばいっそ、あえて交代をさせずにチームとして集中を維持させる、ということも有り得たかというところ。
そんななか、70分に椎名に代えて末木を投入。
ここ2試合、スタメンを碓井に譲るかたちでベンチスタートとなっている末木。
チームの戦略上の判断で、実際に起用に応える活躍ぶりを見せている碓井を見れば、その起用に理解もできるでしょうけれど。
それでも・・・チームメイトであると同時に、ポジションを争うライバルでもあることを思えば。
末木にしてみれば、簡単に納得してしまうわけには、いかなかったかと。
だからこそ、途中出場であっても、やるべきことをやり遂げるーーーそんな決意もあったことかと思います。
すると、その5分後の75分。
攻勢に出たカターレが攻め込んでいくと、川西が前へと押し出し、左からの安藤のクロスを上がっていた鎌田がスルー、すかさず決めたのは末木!
グラウンダーのボールが水しぶきを上げてネットを揺らし、見事にゴール!
末木の今シーズン初ゴールが、勝利を大きく手繰り寄せる追加点となったのでした。
やるべきことを、やり遂げる。
その意思がかたちとなった、値千金のゴール。存在感を見せつけた末木。
ずぶ濡れになりながらも必死で応援し続けるホームのファン・サポーターが、この日一番の盛り上がりを見せたのでした。

ただ、そのまま終わってめでたしめでたし、とはならず。
懸念されていた、「事故のような失点」が、現実に。
86分、遠目からのミドルシュートが鎌田に当たったところ、それがハンドの判定でPKに。それを決められ、1点差に詰め寄られました。
もちろん、16位という不本意な順位に甘んじてしまっている鳥取にとっても、どうしても勝ちたい大事な試合。すんなりと終わりにするはずもなく。
ただでさえ雨風にさらされていつも以上に心身ともに疲れているなか、疲労もピークの試合最終盤。
けれども、やられるわけにはいきませんでした。
最後の力をふりしぼり、必死のプレーを続ける選手たち。
終了間際のCKのピンチには、GKまで前線に出てきた鳥取にプレッシャーをかけられましたが。
それでも、屈しなかったカターレ。
勝利への執念は、最後の最後まで尽きることはありませんでした。
そして、タイムアップ。
待ちに待った、ホーム初勝利を手に入れたのでした。

「3度目の正直」
ホームゲーム集客数としては、1291人は、いささか以上に寂しい数字ではありました。
けれども。
カターレの勝利を信じて応援し続けたファン・サポーターのずぶ濡れの顔には、笑顔が。
待望の、ホーム戦勝利。そして、2連勝達成。
スタートダッシュに失敗してしまった事実は変えられない。けれど、まずは3勝1分け3敗のイーブンにまでは持ち直した。
ならばこそ。
昨年はホーム無敗をストップさせられた鳥取戦を、今年はホーム連敗ストップとしたからには。
継続せねばならない、無敗記録。なんなら、残り全部勝つ。
意気込みも新たに、次なる勝利へと邁進せねば。
戦いは、続きます。
コメント
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