行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

【J特】6連敗も、変革の兆しを見せた惜敗  ジェフユナイテッド千葉戦

2010-10-05 07:00:00 | カターレ富山
0-1で敗戦。
必勝を期した試合で敗れてしまい、連敗を伸ばしてしまったという事実は変わりません。
しかし、それでも。
もしそれが、前節までの悪いときのような積極性を感じられないものであったなら、失望しか生まれなかったと思います。
敗れたとはいえ、選手たちの意気込みには、「変わらなければ」という意志がしっかりと見えました。
安間新監督となった初戦を飾ることは出来なかったものの、期待を抱かせる試合となったこともまた、変わらない事実でした。
「選手起用は一旦白紙」との言葉通りというか、前節からガラリと変えたスタメンには、驚きを隠せませんでした。
GKが雄二に戻ったことはともかくとして。CBが足助と吉井という若いコンビに。久しぶりの出場となる江添がMFとして、中盤底のアンカーとして起用。FWに平野が初スタメン。これまでの4-2-2ではなく、4-3-2-1といフォーメーション。さらには、期待の新星・リョーガも控えている、と。
これまででは考えられなかった大胆起用が、はたして有効に機能するのかどうか・・・それでも、不安よりは期待のほうが大きかったように思います。

試合開始からしばらくは一進一退の攻防が続きましたが、それでも選手たちは丁寧にプレーしている印象でした。個人の能力の差から後手を踏み、ピンチを招くという場面が幾度も見られたような前節とは違い、たとえ攻め込まれても最終ラインでしっかりと対応しきるなど、落ち着いて対応していました。
まずは、無失点に抑えつつ、チャンスをうかがう・・・と、思っていたのですが。
25分。千葉が左サイドからのボールを中央でFW青木孝太がはたき、裏に抜けたFW谷澤達也がGKと1対1に。競り合いからポストに当たったこぼれ球を青木孝太が押し込んで3試合連続のゴール。
以前も見たことのあるシーンでした。失点の前のスローインで主審と副審のジャッジに齟齬が生じ、一瞬、空白が。その隙を突かれて攻め込まれてしまったという格好。
それでも。
獲られてはいけない先制点を許してしまったという悲壮感ではなく、うつむかずに「やってやる!」という気持ちが出ていたのが、前節までとの大きな違いだったかと。
直後の27分、ヒデがゴールポストにはじかれる惜しいシュート。気落ちして攻めに元気がなくなることだけは避けなければならないところ、モチベーションをしっかりとキープしていたのが見てとれました。

試合全体を見たとき、やはり個の能力では千葉のほうが上であり、攻撃時もなかなか突破させてもらえず、チャンスを活かせないこともしばしば。
それでも。
守備時も、個では相手の攻撃力のほうが勝っていたものの、組織の連動性でなんとかカバー。なかでも、初スタメンとして今節が実質的なデビュー戦となった吉井が、しっかり活躍していた姿が印象的でした。最終ラインで頑張り、おちついてボールを掻き出すなど、しっかりとしたプレーぶりだったかと。
守備で落ち着いていたと言えば、3試合ぶりにスタメンとしてゴールを守った雄二。1失点こそ喫したものの、そこから崩れることもなく。セットプレーのピンチも冷静に対処し、決定的なピンチも神セーブで防ぐという、良いときの雄二が戻ってきた印象でした。
そして迎えた後半24分。ついに、リョーガが公式戦初出場を果たしました。
加入時から期待をかけられながらも、怪我で長期離脱。それでも待ち続けた彼の出場を、ひときわ大きな声援をもってファン・サポーターは迎え入れました。
そのリョーガ、出場して早々にシュートを放つなど、試合に賭ける意気込みを示しました。緊張もあったとのことですが、まずはプロとしての第1歩目。これからどんどん活躍の機会を増やしていってほしいところです。

千葉の攻撃を必死にしのぎながらも防戦一方とはならず、隙あらばしっかりと攻撃に転じたカターレ。
後半38分には谷田に代えて苔口を投入して攻撃の枚数を増やすなど、最後まで同点、そして逆転を狙い続けました。
しかし。
千葉の10本を上回る15本のシュートを放ったものの、得点には至らず。そのままスコアは動かず、0-1で破れました。
最後の最後まで勝ちを狙いに意気ながらも報われず、6連敗。安間監督の初陣を飾ることは出来ませんでした。

試合終了後、悔し涙を流す選手が何人も。
必勝を期した試合でした。そして、その意気込みを試合にぶつけました。勝つために、しっかりと気持ちが入った試合でした。それでも、勝てなかった。その悔し涙というものには、流すだけの説得力がありました。
なかでも、初スタメン・フル出場の試合を勝利で飾れなかった無念から涙を流す吉井の姿が印象的でした。
そのくやしさを忘れないでほしい。それを、力に変えてほしい。そして、勝利を掴み取ってほしい。そう願わずにはいられませんでした。これからも活躍、期待しているぞ!

6連敗を喫し、2ヶ月も勝ち星無し。依然、状況は厳しいままです。
それでも。
結果を残すことは出来なかったものの、変革の兆しは、しっかりと見てとれました。
次の試合まで、約3週間。
安間監督のもと、しっかりと練習を積んでほしい。しっかりと、勝利を見据えてほしいです。
兆しが成果となって現れる日を、勝利の歓喜に包まれる日を、我々ファン・サポーターは、信じて応援し続けます。
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【J特】第29節  ジェフユナイテッド千葉戦 

2010-10-02 23:57:13 | カターレ富山
国立で横浜FCに惨敗したのがわずか1週間前だというのに、そうと思えないほど、今週は長く感じました。
楚輪監督が退き、新たに安間監督が就任。始動からわずか3年目という歴史の浅いチームにあって、かつてない大変革がもたらされた1週間でした。

そして、そのカターレ富山2代目監督・安間監督の初陣となる、今節・ジェフユナイテッド千葉戦。
相手は、J1復帰に向けて必勝を期して乗り込んできます。現在4位というだけに、万が一にも勝ち点3を逃すわけにはいかない、と。不振を極め、ついには監督まで変えざるを得なかったようなチームを相手に、あたりまえに勝たねばならないとの思いで来ることでしょう。
新体制となっていきなり、リーグ屈指の強豪との対戦。
それでも。
監督交代という最後の手段を使わざるを得なかったという状況を受け止めつつ、勝利への力と変え、さらに結果を残さねばなりません。
まさに、いきなりクライマックス。

今回の顛末について、当の監督、選手、スタッフ、そしてファン・サポーターを含め、いろいろと思うところはあるでしょう。
しかし、何より大事なのは、苦渋の選択を意味のあるものにすること。
ならば、やるべきことはひとつ。勝つしかありません。
千葉は現在4位。現時点で昇格枠から外れていることもあり、なんとしても上位陣に追いすがっていかなければならないところです。18位で5連敗中のチームなんぞ蹴散らしてしまえ、というところでしょうか。
前回対戦は、勝利目前まで追い詰めながら、底力を発揮されてしまうかたちで、まさかの逆転負け。前回は初対戦ということで、千葉のほうも様子を見つつ、という面もあったかもしれません。だからこぞ、接戦だったのかも。
しかし、それを言うなら、今回は状況がまったく異なります。万が一にも負けてはならない、引き分けすら負けに等しい、勝ってあたりまえという気構えかと。慢心もなく、全力でたたきつぶしに来るはずです。
勝機があるとすれば、あるいはそのような必勝の思いがプレッシャーとなり、空回りして隙が出来るかもしれない。そこを突くべし、というところでしょうか。
それでも、個々の力では圧倒的に相手のほうが上のはず。実際、前回も底力を発揮されて敗れたわけだし。やはり、苦戦は必至かと。

しかし。
それでも、カターレは勝たねばなりません。

ここ最近の試合は、本当にヒドイものでした。気をつけなければならない先制点を許してしまい、その後も追加点を奪われ意気消沈、反撃もままならず、という。
メンタルの弱さというものが、勝ち方を忘れさせてしまった。
それが、結果としてどうなったか。
結果として、監督交代というあり得べからざる事態を招いてしまった。仕方なかった、なんて言葉で済まされる問題ではありません。
その事実を、選手たちがどう受け止め、どう今後に繋げていけるかにかかっていると言えましょう。

楚輪さんの退任を受け、選手たちは、今一度自分がプロサッカー選手であるということを見つめ直したのではないかと。
長い選手で7年も苦楽を共にしてきた楚輪さんが、監督としての最後の手段を使わざるを得なかった。その意味するところの大きさについて、考えたのではないかと。
厳しい言い方をすれば。
もしこの期に及んでこれまでとまったく違わない気の抜けたようなプレーに終始してしまうようであれば、はっきりいってプロにふさわしくないと言わざるを得ないかと。なんのために交代したのか分からないようなプレーはすなわち、苦渋の選択をした楚輪さんへの裏切りとさえ言えるのでは。
そこはむしろ、「なぜ、出来るなら交代にまで及ばないうちにやらなかったんだ!」と非難されるくらいに気の入ったプレーをしなければならないところかと。

昨年の6月。5試合連続無得点という不調にあえぐなかで松下・石黒の2選手がチームを途中離脱ということがありました。
そんななかにあって、チームは結束。強豪セレッソを破る快挙を成し遂げたのでした。
それと今回の一件とは単純に比較できる問題でもないでしょうが、それでも、一致結束して不振を打破しなければならない、そのために強豪を撃破しなければならないというのは同じ。


もし、我々サポーターが選手たちに絶望していたなら、「どうせ、監督がかわったって、選手がかわらないんじゃ意味ないだろ」とか言っていたかも。期待なんてかけませんよ。
ですが。
我々は、諦めてなどいませんよ。選手たちはやってくれるはずという希望を、捨てたりしませんよ。きっとやってくれると信じますよ。
楚輪さんが「立て直すなら1日も早い方が良い」と言った、その意気を汲んでくれ、と。
シーズンも残り9試合ですが・・・いや、まだ9試合もある。
立て直しは、今やれ、すぐやれ、たちどころにやれ、瞬く間にやれ。

相手がどことか関係なく、勝たねばならない試合というものは、あります。今節が、まさにそう。
必勝を期して挑んでくる強豪・千葉が相手?結構じゃないか。むしろありがたい。なぜなら、当然のように勝たねばならないというプレッシャーを背負っているわけだから。そこを、そうはさせないとばかりに気合いを入れた試合を展開できたならば、むしろ向こうの方が不利にさえなるところかと。

お世話になった楚輪さんに対して出来ることは、ただひとつ。
勝って、安心させてあげること。
ならば、勝て。勝って、自信を取り戻せ!カターレ富山はまだまだやれると証明しろ!
不退転の覚悟を勝利に繋げろ!!勝たれ!!富山!!!!!!
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【J特】監督交代に思うこと

2010-10-01 23:58:14 | カターレ富山
9月29日の発表より2日。いろいろと考えてみました。

今季の人事で安間さんをヘッドコーチに据えた時点で、「ヘッドコーチから次期監督、というルートだろう」と、おおかたの人が予想していたのではないかと。結果的に、その予想通りとなったのですが・・・正直、このタイミングでとは思っていませんでした。

今シーズン中の立て直しのために解任ということであれば、タイミングとすれば、W杯休みに合わせてとか。その上で、移籍シーズンに補強も合わせて、チームを練り直すというふうに。
それが、去年に引き続き、夏には一切補強無し。それはとりもなおさず、楚輪監督の「現存メンバーでやりきる」というメッセージだったかと。
そう考えると、たとえ不振が続いても、そのまま行くのではないかと思っていました。よく言われるところの「J2は、今のところ降格もないんだからいいじゃないか」というようなぬるい考えではなく、ぶれることなくポリシーを貫き通すことが監督としての責任だろう、と。その上で、去就については今季を戦い抜いた後にはっきりさせればよい、と。

しかし、クラブの考え方は違っていた、ということだったようで。
たしかに、ここ一連の水戸戦、甲府戦、横浜FC戦の流れはひどかった。巻き返さなければならないはずの試合でことごとく失点し・・・まるで、勝ち方を見失ってしまったとしか思えないような有様でした。我々サポーターが考えている以上に、この5連敗というものの意味は大きかったということだったのでしょう。
なにか、手を打たないことには二進も三進もいかない。それを、先送りにすることなく、監督交代という“最後の手段”に訴えかけた、と。

いまさら言うまでもなく、楚輪さんはカターレ富山の初代監督にして、チームの、いや、富山県サッカー界の大恩人。
YKK AP時代から、今年で7年目。富山県サッカーに与えた影響は果てしなく大きい。この人の存在無くして、今日のJリーグ所属のプロサッカークラブ・カターレ富山は無かったと言いきって良いほど。
その恩人を、切るという最後の手段。
そうでもしないと、変わらないという判断。そうまでして、変わらなければならないという判断。
クラブの行く末を占う分水嶺とも言うべきこの決断がもたらす未来は、果たして?

今回、立て直しは休み期間に行うとして千葉戦を最後に、と打診されたところ、「1日も早い方が良い」と、自ら辞任ではなく解任で、と申し出たそうです。
形だけ見れば、現場でのチーム最高責任者がシーズン半ばにしてその責務を放棄した、とも言えるかもしれません。
それは、半分合っていて、半分合っていないかと。
不振を克服できないチームがイヤになってやめるとか、これ以上監督でいる重圧に耐えられないというような、個人的理由からの決断ではないはず。ライバルチーム同士を融合させて新たなチームを立ち上げ、さらにJ昇格を目指すという困難なミッションに立ち向かい、それを見事クリアしてみせた楚輪さん。一からクラブを育て上げた監督として、大きな責任とともに、プライドも感じていたことでしょう。
また、シーズンを全うしてから退くという方法もあったはず。交代を打診されても、「せめてシーズンいっぱいやらせてくれ」とでも願い出れば、クラブもそれを押し切ってまで交代させたかどうか。
今回、1日も早くと交代したのは・・・監督としての最後の手段をつかうにあたっての意地だったのではないかと思います。
監督だけでも、選手だけでもチームは成り立たない。その両者がうまくかみ合わないことには。不振にしても、監督の責任であると同時に、選手の責任でもある。
誰かのせいにして、責任を押しつければ解決する問題ではない。けれど、最高責任者というものは、責任をとるためにいる。だから、楚輪さんはその責任をとって、職を退く。
一方で、選手たちの責任のとり方とはなにか?それは、監督を辞任させてしまったということを気に病むことじゃない。ならば、そのためにすべきことはなにか?それはとりもなおさず、試合で結果を残すことにほかならない。だったら、立て直さなければならない。それこそ、1日でも早く。楚輪さんの願い通りに。


監督が交代したからといって、それまでの不振が無かったことになるわけでもなければ、急に成績が向上するわけでもないでしょう。
それでも、やらなければならない。乗り越えなければならない。
選手たちには、いまいちど、自分に問いかけてほしいところです。プロとしてやっていく誇りはあるか?職を退く楚輪さんの期待を、正面切って受け止められるのかを。
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