行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

第9節  ブラウブリッツ秋田戦

2016-05-15 04:02:30 | カターレ富山
2016シーズンが開幕してから約2カ月。ここまで各クラブが8試合もしくは7試合を戦ってきたなか、無敗を続けるクラブが2つ。現在暫定首位・秋田と勝ち点差1で同2位のカターレが、「勝ったほうが首位」という直接対決で雌雄を決することとなる今節。いやがおうにも力が入る対戦です。
消化試合が1試合ぶん少ないカターレが勝てば、暫定順位に関係なく、文句なしに首位。名実ともに昇格争いのトップとなるためには、ここでしっかり勝って唯一の無敗継続クラブとなることの意義というものの大きさは、言うまでもありません。
もちろん、運やまぐれで8試合も無敗を継続できるほどJ3が甘いわけもなく。秋田の好調さは、しっかりとした実力が伴ったものであることは確かでしょう。
けれど、だからこそ。
ここで勝ってカターレが無敗のまま首位に躍り出たならば、それこそ、他のクラブはカターレの力を認めざるを得ないはず。運やまぐれでは無敗は継続できない、力あるチームだからこそなせる業、という証となるはず。
そんな、力を示す格好の舞台。
これまで培ってきた力を信じ、勝利という結果に、揺るがぬ自信につなげねばなりません。

昨季の秋田戦の戦績は1勝1分け1敗。数字の上では互角ですが、正直、嫌なイメージのほうが強いです。
勝利したのはシーズン開幕戦。まだチームの地盤が固まっていないなか、内容もよくなかったなかで、セットプレーからの得点でなんとか勝った、という試合。逆の結果でもおかしくなかった辛勝でした。第20節のアウェイ戦は、先制されながらPKで追いつき辛くもドロー。そして・・・嫌なイメージの最たるものが、3戦目の第32節ホーム戦。前の試合で5失点大敗、昇格の望みが絶望的となり、ほぼ実現不可能な数字だけの可能性となった中での試合。それでも、応援するファン・サポーターに意地を見せなければならないホーム戦であったはずだったのですが・・・結果は0-2で敗戦。スコア以上に惨敗と感じた、内容の上でも苦い敗戦となってしまったのでした。昨季中盤まではなかなか結果が出なかった間瀬監督率いる秋田ですが、終盤に一皮むけてからは登り調子に。その勢いに屈してしまった格好でした。
今季の秋田はメンバーの入れ替えなどもあったようですが、それでも、そういった昨季の好調さを今シーズンにつなげているからこその無敗、ということのようで。
間瀬イズムの浸透、そして結果を伴いながらの成長。大分・長野といった実力者が揃うクラブを連破したカターレですが、ある意味、それらより厄介な相手かもしれません。
しかし。
しっかりとした信念を持つ監督が率いて結果を出しながら成長している、ということで言うなら、今季ここまでのカターレだって、まったく引けを取らないじゃないかと。相手をリスペクトしなければならないということはあるにしても、引け目に感じる必要などない、ということで。
三浦監督と間瀬監督は、かつて東京V時代に監督とコーチとしてともに戦った間柄なのだとか。そういうところでも、負けられない、勝たねばならない理由が。
ピンチはチャンス、とは、これまでも言ってきたこと。
手ごわい相手であるからこそ、撃破したあかつきに得られる自信や経験というものの大きさ、意義。勝利でもって、それらを勝ち取らねば。

期待したいのは、萱沼。
前々節の大分戦ではゲームキャプテンを任され、前節も途中交代した苔口に託されてキャプテンマークを巻いています。自らの成長がチームに及ぼす影響、そして自分がチームを引っ張っていくんだ、という自負。このところ、チームの中心選手としての責任と自覚というものを、以前にも増して自覚していることかと。
前節は貴重な追加点を挙げて勝利に多大な貢献をするも、そのまえの決定機を外してしまった場面への反省も。
もっとやれたはず、だったらもっとやらねば、という意識。そういった前のめりの姿勢は彼の長所であり、チームにとっても必要な力です。
相手クラブにとっては、富山のエース格と言えば苔口、という認識かもしれませんが、それを上塗りしてしまうくらいの活躍を求めたいところ。
高望みだとは思いません。そういう、ストライカーにとって重要な“やってくれそうな雰囲気”というものを持った選手。
今季ここまで苔口・代・三上の3人が達成している、2試合連続ゴール。だったら、萱沼にも当然のように狙いにいってもらいましょうか。
もちろん、同試合のなかで複数得点を決めてくれてもまったく構わない・・・というより、むしろウェルカム。
好調・カターレの象徴となるような活躍を期待したいです。

無敗VS無敗の直接対決。
ドロー決着で双方とも無敗継続という可能性も、あることはありますが・・・そういう結果は、どちらのチームも望んではいないでしょう。
勝ったほうだけが無敗を継続し、首位に立つ。それこそが、望まれる結果。
ならばこそ、その結果を得るのはカターレでなければ。
クラブ発足以来、一時的にすら首位に立つという経験をしたことが無いカターレ。勝てば手が届く初のその座に、やはり気分は高まります。
けれども。
昇格を、J2復帰を目標に掲げるのであれば、それは、やらねばならない当然のことに過ぎないのであって。なんら特別なことではないのであって。むしろ、通過点。
だったら。
ここで、しっかりと首位に立ち。ここから始めねば。
今節の勝利で奪った首位の座から、ピクリとも動かないままに、向こう半年のシーズン終了まで居座り続けるために。
その、はじまり。そのための、勝利。
ここまでホーム戦11戦連続負けなしと、絶対的な自信を持っている秋田。
それが、どうした。
むしろ、好都合。それを撃破したならば、カターレこそが無敗継続から首位に立つクラブにふさわしい、という箔がつくというもの。
ならば、勝て!!!
勝って、首位に、今季J3の主役に躍り出ろ!!!
勝たれ!!!!富山!!!!!


追伸
バスケのTKbjリーグのファイナルズで、富山グラウジーズが秋田ノーザンハピネッツに勝利。2年前の雪辱を果たし、東カンファレンス優勝を果たしました。
カターレも続いて秋田を撃破せねば!
カターレの勝利とともに、今日行われるリーグファイナルでのグラウジーズのリーグ制覇を応援します!!

期待に応える活躍が勝利を呼ぶ!力を発揮しホームで連勝!  AC長野パルセイロ戦

2016-05-10 03:49:22 | カターレ富山
2-0で勝利!
前回開催から1カ月あまりの間隔があいた久々のホーム戦。好天にも恵まれ、隣県長野からの多くのサポーターも相まって、4810人が来場した今節。
前節の大分戦に続き昇格を争うライバル同士の対決として注目された試合でしたが、そこで見事に勝利し連勝!しかも連続無失点!
開幕からの無敗を7に伸ばし、暫定2位に浮上。消化試合が1試合少ないながら、首位秋田との差を勝ち点1にまで縮めることに成功しました。
勝利で得た自信が次なる勝利を呼び込むという、理想的なサイクルが構築されつつあります。ならば、この試合で得た自信もまた、今後の勝利へと繋げていかねば。

気温25度を超える夏日となった今節。試合開始前にスプリンクラーや散水車で大々的にピッチに水がまかれました。それ自体は妥当なことだとは思いましたが、一方で「今まで、この時期にこうして散水していたっけな?」という感じも。
それも、あるいはクラブ改革の一環であったのかな?と。より良い条件でプレーするための労は惜しまない、という姿勢の表れだったのかもしれません。
ケガで戦列を離れていた衛藤が、ベンチ入り。それこそ前回ホームゲーム以来遠ざかっていたことを思えば、復帰のめどがついたことはなによりであるかと。
スタメンについては前節と変更なし。大分を撃破した勢いを今節にも継続すべく試合に臨むことに。

前半から良くボールも回り、良い意味でいつもどおりのプレーぶりであったカターレ。ポゼッション率でも上回り、相手より優勢に試合を進めていたと思います。
しかし、長野もさるもの。5バック気味にしっかりと守備を固め、なかなかチャンスが作り出せない。もちろん防戦一方ではなく、攻め込まれる場面も。FW宇野沢 祐次や近藤 祐介といった前線の選手にボールが入ったときの脅威度というものは、カターレが長野に与えるそれよりも上であったようにも思います。
決して悪くは無い内容。しかし、5本だった前半のシュートに決定的と言えるものはなく。
どうにもならないほど攻め手に欠いていたわけではなかったものの、それでもあまり決められる気がしない―――そんななか、アクシデント発生。
38分、平出が痛んで途中交代を余儀なくされ、急遽、代わって吉井が出場することに。
もちろん試合中の負傷交代はあり得ることだし、そのリスク管理は考慮されていたことではあるでしょうが・・・それでも、ゲームプランとは関係のないところでの交代は痛手のように思われました。あるいはいつも以上に気を張らねばならない昇格争いのライバル対決であるのに加え、暑さの影響からの消耗も考えねばならなかっただろうから。
前半はそのままスコアが動くことはなく、0-0のまま試合を折り返すこととなりました。

急な出場となった吉井。しかも、今季初出場。しかし、監督に不安はなかったようで。
「しっかりとしたモチベーションでしっかりとした準備をし続けているというのは、この数ヶ月間ずっとチェックし続けてきた。彼が入っても変わらない、逆に言えばより安定するということには自信はあった。」と、期待をもって送り出すことができること、その期待に応えてくれることは想定内であったようです。
ただ、その監督にして想定外のことが。
58分、萱沼のCKに合わせた中西が中央へ落とすと、そこから吉井が右足を一閃!「ボールしか見てなかったが決まってくれてよかった。」というシュートが決まり、待望の先制点を挙げることに成功したのでした。
町田に期限付き移籍していた一昨年以来の、カターレでは初のゴール。大事な場面で、大きな仕事をやってのけました。

追いつき逆転することを目指して攻勢を強める長野。しかし、カターレもそれに敢然と立ち向かい、ペースを譲らない。
中でも効いていたのが、北井の守備。持ち前のテクニックとスピードをもって、競り合いになってもほとんど負けない。サイドからの突破を試みようとする長野の攻めをしっかり封じるプレーに、相手もやきもきさせられたことかと。このところSB起用が続いていますが、その期待に見事に応える形でチームに貢献する姿が印象的でした。
そんななか、カターレにビッグチャンス。
相手陣内の高い位置でパスカット、ゴール正面で萱沼がGKと1対1!しかし、シュートは枠を外れてゴールならず。
あまりにもおいしすぎる状況にいきなり放り込まれたかたちで・・・何も考えずにシュートしていれば入っていたであろうところ、一瞬の躊躇がプレーの遅れにつながってしまったかたち。スタンドからも「うぁーー!」と、悲鳴に似た溜息が。
しかし。
84分、カウンターからボールを受けた中西が、中央を走りこんできた萱沼にパス。再び訪れたビッグチャンス!
そこで、今度はきっちりと決めることに成功し、今季2点目を挙げました。試合も終盤、勝利をぐっと手繰り寄せる貴重な追加点で、見事に汚名返上を成し遂げたのでした。

そして、試合終了。約1カ月ぶりのホーム戦で、今季4勝目となる勝利をファン・サポーターに届けたのでした。
アクシデントに見舞われても、そこで崩れるどころか跳ね除けてみせた。
そして、前節は奪えなかったところの追加点を挙げての勝利。
しっかりと、経験が力につながっている、結果につながっていることを示してみせた勝利であったかと。
ならばこそ。
この経験をさらなる力へと。勝利へと繋げていかねば。
まだ、道半ば。
カターレの戦いは続いていきます。

第8節  AC長野パルセイロ戦

2016-05-07 21:06:59 | カターレ富山
上位との対戦が連続する厳しいスケジュールの中、前節、見事にアウェイで大分を撃破することに成功したカターレ。その勢いを継続して連勝を成し遂げねばならない今節、同じくJ2昇格争いのライバル・長野をホームで迎え撃ちます。
暴風の影響で第5節・鳥取戦が中止となったことにより、4月3日の第3節・G大阪U23戦以来1カ月あまりの長きにわたってホーム戦から遠ざかってきましたが。
その間のアウェイ3戦で2勝1分けという好成績。中でも琉球・大分といった上位争いを繰り広げるクラブに対してひるむことなく食らいつき、むしろ1試合少ないカターレのほうが勢いあるぞ、という展開。
その勢いが本物であるという証明を、ホームで打ち立てねば。同じく上位争いの中にある長野を撃破することによって。

シーズン開幕戦の大分戦にこそ敗れたものの、それ以降の6戦は無敗を続けている長野。前々節の勝利で首位に立ちながらも、前節はここまで勝ちなしの鳥取を相手にスコアレスドローと不覚を取り、首位陥落。今節、再浮上を期して乗り込んできます。
ここまで7試合でわずかに失点2という守備力が上位につける支えとなっているチームですが、当然のことながらそんな相手からでも得点しないことには勝利なし。むしろ、堅守の自信を打ち砕いてやるくらいでないと。
実際のところ、7試合中5試合で、目下3試合連続無失点という結果を残しているところは素直に評価すべきでしょう。とはいえ、前節の鳥取もそうですが、対戦チームの多くが得点力不足の課題を抱えているチーム。得点ランクトップの琉球をはじめとした攻撃力が好成績につながっているチームとの対戦からの記録とは言えないところがあって。
そのあたりを必要以上にリスペクトし過ぎる必要はないでしょう。警戒しすぎて自縄自縛、などという展開は避けねば。
今シーズン、水戸や岡山などに所属していたFW荒田 智之、愛媛や長崎にいたMF東 浩史、札幌や栃木にいたFW近藤 祐介など、J2で何度も対戦してきた、ある意味「おなじみ」の選手たちを補強した長野。定評のある選手の加入で攻撃力の底上げを図っています。
ただ、それら選手が現時点では十全に機能しているとは言えず。船頭多くして船山に上る、かどうかはともかく、得点という結果が伴っていないのは確か。
引いて守られてしまったやりにくさはあったにせよ、攻め込みながらもついに得点できなかった前節のこともあり、あるいは焦りもあるかもしれません。そこに付け入る隙が生まれたならば、突かない手はないでしょう。
対して、カターレは。開幕戦こそスコアレスドローであったものの、その後5試合は連続して得点、それが無敗につながっています。これまで積み重ねてきた攻撃の手応えを得点につなげることによって、長野に「こんなはずでは」という動揺を与えて試合を優位に進めることが肝要であるかと。
意識のゆるみから連続失点してしまった琉球戦の課題を次の大分戦で修正し、無失点に抑えられたという自信。それを今節もまた良い方向へといかんなく発揮して、勝利につなげなければ。

2試合連続で殊勲のゴールを挙げている三上の3試合連続ゴールに対する期待ももちろんですが、、個人的に活躍してほしいのは中西。
前節の後半、後方からのクロスに絶妙なタイミングで頭で合わせるも、惜しくもバーに嫌われゴールならず。「自分で決めたい」という欲求は当然にありながら、より可能性の高い選択をし、三上へとパス、それがアシストとなって決勝ゴールにつながったのでした。
もちろんチームの勝利がなによりであり、それに貢献できたという嬉しさはあったでしょう。一方で、今季ここまでノーゴール。FWとして、やはり得点したいという気持ちもまたあるはず。
そういった思いを、是非ともこの長野戦にぶつけ、今度は自分のゴールでヒーローになってほしい。そう願います。
ちょうど1年前の長野戦で、相手ペースのどうにも苦しい状況のなか、見事にゴールを挙げて勝利の立役者となりました。その再現を、今節でも。そして相手に「またアイツにやられた」というダメージを与えるくらいで。

暫定2位の長野の勝ち点14に対し、同4位のカターレの勝ち点は12。未消化試合分はこの際置いておくにして、勝てば上回るし、今節の結果次第では首位に立つことも。
ならば、勝たねばならない理由しかありません。
久しぶりのホームゲーム。応援するファン・サポーターに、ここまでの負けなしが単なる運やまぐれでなどないことの証明を、勝利によって打ち立てねば。
これまで得た自信を、力に変えて突き進め!!
ここまで3勝3分けの無敗を継続、4勝目を挙げて白星先行とせよ!!
昇格争いのライバル・長野を蹴散らし、カターレこそが優勝にふさわしいという力を見せろ!!
勝たれ!!!富山!!!!!

前節の反省が活きた勝利!難敵を下す白星!  大分トリニータ戦

2016-05-02 21:04:56 | カターレ富山
1-0で勝利!
優勝・J2復帰を目指すライバルの大分とのアウェイ戦。苦戦は免れないと見られていましたが、そんななかで見事に勝利!しかも、守っては無失点!
暫定ながら4位浮上、今季3勝目を挙げ、無敗を継続することに成功したのでした。

前節の琉球戦、せっかく先制点を挙げながら勝利に結びつけられなかったという悔しい思いをしました。逆転を許し、敗れて引き離される可能性も少なくなかったことを思えば、ドローでもまだマシではあったものの・・・それでも勝ち点3を逃してしまったことは痛手でした。
2週連続でのアウェイ戦となった今節、対するは同じく上位につける大分。気の抜けた試合をしては勝てるわけがない相手。大分のほうも前節の先制しながらドローに終わった反省をもとに勝利を目指してくる、しかもホーム戦。気を引き締めて臨まねばなりませんでした。

前半は一進一退の攻防。
7分、FKのチャンスに萱沼が直接狙うも、相手GKに阻まれてゴールならず。
28分にはFW後藤 優介の裏への抜け出しからのシュートを前に詰めた永井が体を張って阻止、そのままゴールに転がっていったボールを直前で平出が掻き出すという危ない場面も。
どちらのチームにもチャンスとピンチがある展開。まさに、どちらに転ぶかわからない試合。
前半はどちら側にもゴールは生まれず、勝負は後半に持ち越されることに。

その、勝負をかけた後半。開始から攻勢を強めたのはカターレ。
48分、左サイドを駆けあがってクロスを上げた國吉のボールに頭で合わせた中西。しかし、惜しくもバーにはじかれゴールならず。
60分には中西が競り合いを制してシュート、こぼれ球を苔口が狙うも、DFダニエルのクリアによって阻まれることに。
そして。先制点が生まれたのは、その直後の61分。
後半の出だしから果敢に相手に向かっていき、脅威を与えてきた中西。國吉からのクロスに対応しようとした相手に一気に詰め寄ってボールを奪うと、後方から上がってきた三上にパス。ペナルティーエリア外で距離はあったものの、そこから冷静にグラウンダーのシュートを蹴りこみ、見事にゴール!待望の先制点を挙げたのでした。
前節の同点ゴールでチームを敗戦の危機から救った殊勲者が、2試合連続ゴールを決めてみせました。苔口、代に続き、三上も2試合連続。2度あることは3度ある、だったのでしょうか。
たまたま入ったというものではない、きちんと意図してのゴール。
「前節は逆に1-0で折り返して守りから入ってしまいあのようになったので、それはやめようと話していたし、立ち上がりからしっかり戦おうと話して後半に入った。」と、ハーフタイムにしっかりと気持ちを入れて臨んだこと。前半とフォーメーション変更でトリプルボランチの一角に入り、積極的な攻撃参加の意識をもってプレーしていたこと。
それらの前節勝てなかった反省をしっかりと今節のプレーに活かせた結果が生んだ、してやったりのゴール。勝利に向かう前向きな気持ちが実を結んだ、価値ある得点であったかと。

好天に恵まれた、と言えば聞こえはいいけれど、初夏を思わせる日差しの中、プレーを続ける選手たちの疲労というものは、試合の中で無視できない要素だったでしょう。
58分、70分、78分と、比較的早い段階で交代枠3人を使い切った大分。
松本 昌也が「相手の方が運動量や切り替え、球際の強さといったところ、全てにおいて勝っていたと思う。」と、山岸 智が「この暑い気候の中で前半、相手にボールを動かされ、自分たちが後手を踏んでしまったことで体力を消耗してしまった。本当は僕らがやりたかったことを相手にやられてしまった感じ。」とコメントしていることからも、カターレの高い集中力を伴った積極的プレーが相手に対して効いていたことがうかがえます。
気象条件についてはどちらも同じ、ピッチ条件という意味ではアウェイのカターレのほうが不利ですらあるなか、勝利に向けての惜しまぬ努力を継続する力を途切れさせなかったことは評価に値するでしょう。
その集中力は最後の最後まで途切れず、試合終了。
見事に相手を封じ込んで零封勝ち。昇格を争うライバルをアウェイで下し、価値ある勝ち点3を手に入れたのでした。

ともすれば、悪い部分は次節以降に引きずってしまう一方で、良い部分はあっさりと途切れてしまいがちであったカターレ。プラス要素にかかる継続性のなさこそが、ままならない不振の元凶と言っても過言でなかったかと。
しかし。
今節、しっかりと前節の反省を活かして勝利してみせた。そして、無敗も継続。
敗れる“授業料”を払うのではなく、勝ち点を積み重ねながら反省点を修正していく―――そんな理想を、ここまで実現しています。
昨季の全36試合に比べて6試合も少ない、全30試合の今季。1試合当たりの重みというのは、間違いなく昨季以上。
そんななかでの、無敗。
難敵・大分に勝利した価値というものはやはり大きく、自信にして良いかと。
しかし一方で、大分にさえ勝てばそれでいいかと言えば、そんなわけは無く。
次節もまた昇格争いのライバル・長野。そして次は現在暫定首位につける秋田。気の抜けない試合は続きます。
それでも。
大事なのは、各試合の手応えを力に変えていくこと。
驕ることなく、恐れることなく。
優勝・J2復帰という必達目標に向け、ここで得た経験を糧として、さらなる高みを目指さねばなりません。