1-2で敗戦。
敗れる可能性というものは常にあり、それを克服すべく日々精進を重ねているわけで。
0にはならない。けれど、それを0に近づけることはできる。
なによりも。上位追撃に向けて勝利しかない、そんな状況にあったなかで。
オウンゴールは事故であったにせよ。
一旦は追いつくことに成功しながら、こらえきれず勝ち越しゴールを許すかたちで敗戦。
一時期の、ホーム戦3連敗を喫していた頃とおなじような1-2負け。
実質ホーム最終戦で、今季最多の5千人を超えるファン・サポーターがみつめるゲームでしたが、勝利することは叶わず。
自分たちは、まだ甘い。それを、ここぞ!という試合で露呈してしまい、連続負けなしがストップしてしまったのでした。
例によって例のごとく、というか。試合で主導権を握っていたのはカターレのほうでした。
長野の攻撃陣には、個々としての力は、確かに感じたものの。それが全体の圧力として機能していたのか?と言われたら、どうなのかというところで。
その全体として、という要素は、専らディフェンスに振られていたようで。
総失点は上位クラブに引けを取らないレベルにある長野ですが、一方で総得点はリーグワースト。
なんというか、プレーぶりから「だろうな」と思わせられた、というか。
しかし。
前半20分という、本来ならば先制点を挙げて、守備に重きを置く相手にも攻めざるを得ない状況にせねばならない時間帯で。
オウンゴールという、ショッキングなかたちでの失点。得点力に難のあるチームに、みすみす優位をプレゼントしてしまうことに。
もちろん、勝利が必須のカターレにとって、受け入れがたい状況。
しかし、だからこそ、奮起して逆転勝利に繋げねばならなかったのですが。
なんというか・・・。
長野が守備を頑張っていた、という要素は、言うまでもなくありました。
けれども、その一方で。
カターレの側の攻撃が、いまひとつ噛み合っていなかったような印象が強く。
それこそ、攻勢をかけながらも報われなかった、6月頃の敗戦を重ねてしまっていた時期。そのあたりを彷彿とさせるような。
勝負をかけた後半、白石、伊藤とテクニックのある選手を途中出場させて切り崩しを図るカターレ。
その期待通り、明らかに攻撃が活性化。長野の反撃を散発的なものとしつつ、押し込む時間が続きました。
そんななかで、待望の同点ゴールが!
78分、ゴール前からのこぼれ球を蹴り込んだ花井が見事にゴール!2試合連続、そして自身のバースデーゴールとなる得点で、追いつくことに成功しました。
しかし。
次の1点は、長野に。
85分、ルーキーのFW大城 佑斗にJ初ゴールをきめられてしまうことに。
その後も攻め込んだカターレですが、ゴールを割ることはできず。
ディフェンスを固めつつ、あからさまな遅延を厭わず・・・それこそ、GK阿部 伸行がイエローをもらうくらいには。
そういった遅延を含め5分あったアディショナルタイムにも、反撃は実らず。
敗れたカターレ。8月のホーム藤枝戦以来の敗戦を喫し、連続負けなしが10でストップしてしまったのでした。
言うまでもなく、好調だからと言って絶対に勝てるとは限らないのですが。
それでも勝たねばならなかった。
昇格の可能性が絶たれたとはいえ、それでも!という意地を見せんと乗り込んできた長野。
それを、「そんなもん知らん」と、突っぱねて返り討ちにせねばならなかったのに、できなかった。
相手の守備にてこずってうまくいかなかった部分もありました。
けれど一方で、攻めあぐねながらもかたちは出来ていた。にもかかわらず、決められなかった。
6月頃の、1-2で敗れてしまっていた頃に逆戻りしたかのような。
甘さが、出てしまった。
得点を目指して必死にプレーするなかで・・・そう、前線に上がったメンバーを待たずにGKである榎本がスローインをする場面があったくらいに気合を入れねばならなかったなかで。
それが、出場全員がフルパワーで同じ方向を向けていたのか?といえば・・・。
それこそ、6月頃は、もっとあからさまに甘さが出ていて「そんなんだから決められないんだよ!」という部分はありました。ゴール前で果敢にシュートにいかねばならないところで、責任逃れかのようにパスを出して、結果決められない、とか。
それに比べたらマシではありましたが・・・それも、程度の問題。
結果としての、1-2負け。
上位追撃のリミットが残り試合と同数の勝ち点差、と言われるなかにあって。
差を詰めるどころか、逆に広がってしまいました。
全勝必須という部分においてはこれまでと変わらないものの・・・より厳しさが増してしまったことは、事実。
ここから、なにができるのか?
意地を見せて、残り全勝を成し遂げるのか。
それとも、甘さを拡大させてしまった挙句、あえなく連敗を喫してしまうのか。
勝敗、結果はもちろん重要。
けれども。
それと同じ、いや、あるいはそれ以上に。
勝利に徹する底力を、ここぞ!という場面で発揮できる強さを見せることができるかどうか。
プロサッカー選手として。
その真価が問われる場面であろうかと。