行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

第8節 アスルクラロ沼津戦

2021-05-15 18:28:16 | カターレ富山
リーグ戦と変わらないメンバーで挑み、経験を積むとともに結果としても5-0と快勝を収めた県選手権決勝。
その手ごたえをフィードバックすべく臨むこととなる今節。ホーム・県総でアスルクラロ沼津を迎え撃ちます。
昨シーズンの対戦では2戦2敗と苦杯をなめた相手へのリベンジを果たすべく。そして、今シーズンここまで無敗の県総で、その記録を勝利で更新すべく。
全力をもって、勝ちにいかねば。

通算対戦成績で1勝1分け6敗と、大きく負け越している苦手チーム沼津。
昨季のホーム戦は新型コロナの影響で大幅にスケジュールが押してしまった中で、シーズン初の有観客試合として行われた第3節。
3点ビハインドをひっくり返して勝利した第2節・YS横浜戦の勢いそのままに連勝を狙った試合でしたが、スコアが動かないままに最終盤へ。
そのままスコアレスドローか?と思われた89分、途中出場の渡邊 りょうに痛恨の被弾。0-1で敗れ、待ちに待ったホームゲームを勝利で飾ることが出来ませんでした。
そして、アウェイでの対戦はシーズン最終戦。
ビハインドを背負う苦しい展開の中、試合最終盤で松澤のプロ初ゴールで追いつくことに成功。しかしそれも束の間、終了間際に決勝ゴールを奪われてしまい、敗れてしまったのでした。
今シーズン第5節の讃岐戦は、まさに真逆の内容で勝ったな、ということが思い出されます。

今シーズンここまで2勝1分け3敗と、なかなか思うように結果を残せていない沼津。
ここ1か月ほどを振り返ってみても。
天皇杯につながる静岡県選手権の決勝ではJFLの雄・Honda FCに延長・PK戦の末に敗れて代表権獲得ならず。
静岡ダービーとなった第6節・藤枝戦では、後半にPKで先制するも追いつかれてドロー。
続く第7節・讃岐戦は0-1の敗戦を喫し、讃岐に今季初勝利を献上してしまうことに。
新型コロナの影響で延期となっていたアウェイ岐阜戦が5月5日に開催、1試合だけイレギュラーな試合として戦うも、1-3で敗戦。
そんな、どうにもこうにも芳しくない状況で迎えることとなる、今節・富山戦。
しかし、それでも。
中10日で集中して改善にあたり、過去アウェイで負けなしの富山戦を制することで巻き返しを誓っているであろう沼津。気合も入っていることかと。
けれど、だからこそ。してやられるわけにはいきません。
むしろ、返り討ちにして上位争いの足場を固めるためにも、勝ち点3はマストと言えましょう。

リーグ戦ではないということで、あるいはターンオーバー編成もあり得るかと思われた県選手権決勝にあって、あえての固定メンバーで戦ったことからも。
今節も、おそらくほぼ変わりないスタメンとなることかと。
期待したいのは、吉平と高橋の両FW。
ここまで僅かに4得点と攻撃力に課題を抱えている一方で、失点は6と、そこまで悪いわけではない沼津。
その沼津を攻め崩せないとなれば、やはり苦戦は免れないところでしょう。
そこを打ち破らねばならないカターレにあって、FW選手の奮起が不可欠であることは言うまでもなく。
公式戦3試合連続PK得点という、ちょっと普通ではない状況の中にあって。2試合連続でしっかりと決めて得点している吉平。3度あることは4度あることかはさておき。3試合連続ゴールを期待します。
新庄クラブとの試合においては、それだけでなくチーム2点目となるゴールも決めててみせたことからも。今度はその経験をリーグ戦にも反映させ、連続ゴールを狙わねば。
そして、高橋。
ここまでのところ唯一沼津に勝った試合である2019年のシーズン最終戦では、終了間際にダメ押しゴールを決めて勝利に貢献しています。
2連敗してしまった昨シーズンは、怪我の影響でそもそも出場なし。
出場して活躍できなかった無念はあったにしても、苦手意識というものは無いはず。
ならばこそ。
今節もまたゴールを挙げて、再び沼津戦勝利の立役者となってほしい。そう願います。
あとは、守備面ではリーグ戦への復帰となるであろう西部にも期待したいです。
ここまで7試合のうち4試合で相手に先制を許してしまっているという悪しき状況。
今節の沼津戦でもそれを繰り返すようなことがあったなら、ただでさえ富山戦に気合を入れているであろう相手には、してやられてしまうことになってしまうのではないかと。
もちろん、そんなのは願い下げ。
あたりまえに無失点に抑え込み、ホーム不敗の条件を満たしたなかで。
リーグで唯一全試合得点を続けている攻撃陣が、勝ち点3に繋げてくれることを信じつつ。
安定した守備でもって、相手に付け入る隙を与えない、そんなプレーを望みます。

目下首位の岩手と3位の岐阜が直接対決となるこの第8節。少なくとも一方は勝ち点3を積み上げることができない結果となるなかにあって。
2位であるカターレがやらねばならないことは、決まっています。
あたりまえに勝ち点3を積み上げること。両チームにプレッシャーを与えること。
そのために、相性の悪さなど度外視して、どうしても勝たねばならない、この沼津戦。
このところ不調にあえいでいるという沼津ですが、そんなもん知らん!と。
むしろ、不調な相手であるからこそ複数得点でもって叩き潰す、苦手意識を払拭するような圧勝劇で勝つ。
そう、今節もまた、鬼となれ!!!

必勝の気概を胸に、全力カターレ!!!
勝たれ!!!富山!!!!!

ブレずにミッションコンプリート。2年ぶりの優勝で天皇杯進出 富山新庄クラブ戦

2021-05-11 06:12:26 | カターレ富山
5-0で勝利!
これまでのリーグ戦の流れそのままに挑み、しっかりと勝利に結びつけることに成功。
勝たねばならない試合をしっかりと制した手応えを、リーグ戦の次なる試合、そして2年ぶりとなる天皇杯で、しっかりとフィードバックせねば。

朝方は雨が降っていたものの、試合開始時ごろには晴れ間も。風の強いところはあったようですが、なにしろ前の試合で雷の影響から試合中断なんて事態を経験していることを思えば、良コンディションのなかでのゲームと言えました。
それでも。
本来であれば、リーグ戦と同等とはいかずともスタンドには観客が入っての試合であったであろうところ、コロナ禍の影響で無観客試合。
ファン・サポーター向けには動画配信というフォローもあったものの、やはり、現地ではやりにくさというものもあったことでしょう。

6月末にやっとシーズン開幕、そこから詰めに詰めた過密スケジュールであった昨シーズンに対し、ただでさえ参加チーム数が減っているということもあって、日程的に余裕がある今シーズン。
むしろ、なまじ余裕があるだけにコンディション維持に気を遣わねばならないくらい。
その意味で、この県選手権決勝をリーグ戦からほぼそのままのメンバーで挑んだことは、充分に有り得る話ではあったのですが。
11人中10人が藤枝戦と同じスタメン、唯一GKだけが負傷から復帰の西部に変更されました。
それでいて、サブメンバーにこれまで入っていなかった鈴木が入っていたり。そして、後半途中にはルーキーの松岡がカターレの一員として初の公式戦デビュー。
あくまで継続性をベースとしつつも、戦力底上げにも目を向けている姿勢。
石﨑監督のチームに対するスタンスにブレはなく、リーグ戦とは違う試合ながらも、同じ意志の下で勝ちに行く姿勢が見て取れました。

対する富山新庄クラブは、カターレのアカデミーで長く力を尽くしていただいた高橋 勇菊氏が監督として指揮を執り。
平野 甲斐、森 泰次郎、中田 大貴、西 晃佑といった元カターレの選手たちがスタメン出場。彼らの在籍時を知るファン・サポーターにとっては、やはり現地で健在ぶり、息災な姿を観たかった、というのが本音でしょう。返す返すも、無観客試合となったのが無念です。

試合は序盤からカターレのペースで進むも、前半はなかなか思い通りとはいかない展開に。
データに乏しい相手との試合がきっちりとスカウティングをして臨むいつものリーグ戦と違う、ということは確かでしょうが。
それでも、なんとかせねばならない。
臨機応変な判断、対応力というものを、どう活かすか。それは、相手云々ではなく自分たちの問題で。その意味で、格下だからなんとかなるだろう、などという考えでいてはならないことは明らか。もちろんそんな安易な気持ちで臨んではいなかったでしょうが、その上で、自分たちでどうせねばならないか。
実力差というものはあったかもしれません。けれど、真剣に向き合わねばならない課題に全力で取り組まねばならないという意味で、普段の試合となんら変わるところはなかったかと。

12分、ペナルティーエリア内でファウルを受け、PK獲得。なんと、公式戦3試合連続という・・・。
藤枝戦に続き吉平がキッカーを務め、見事に成功。先制点を挙げることができました。
ただ、そのあと一気呵成にとは、なかなかいかず。前半はそのままスコアは動かず、1-0で折り返すことに。
やはり、一筋縄ではいかない。
カテゴリが下の相手だからとかは関係なく。いかに、自分たちのサッカーをやりきるか。
まだまだチームは発展途上ということで、しっかりと経験を積ませることを意図してリーグ戦からメンバーを変えずに臨んだ石﨑監督。
気を引き締めて挑まねば勝てない。相手よりもまず、自分たち自身との戦い。
リーグ戦とは別物、ではなく。むしろ、別物であるからこそブレずにやり切らねばならない。そんなしあいであったかと。

すると、後半は一転してゴールラッシュの展開に。
57分の吉平のこの日2得点目を皮切りに、68分に椎名、77分に途中出場の戸高、88分に戸根が決めて、後半4得点。
後半は輪をかけて一方的な展開となったものの、最後まで集中力をきらさず。
そして、タイムアップ。
勝たねばならない試合を制し、2年ぶりに富山県代表の座を得ることに。

引いて守る相手に対し、いかに自分たちのペースで崩して得点にまでつなげていくか。
こういったシチュエーションは、リーグ戦においても起こること。クリアしていくべき課題です。
格下相手でレベルが違うから参考にならない試合?そんなことはないでしょう。
自分たちが、ブレずにやりきることができるかどうか。
それを、しっかりやりきったからこその5-0快勝。
ここ2試合、なかなか攻撃のかたちが結果に結びつかずにPK得点のみという試合が続きましたが。
勝たねばならない試合というプレッシャーもかかるなかで、公式戦の場で、しっかりと経験を積むことができた。練習試合では、同じようにいかないでしょう。
メンバーをそのままに挑んだからこそ、後につながる試合が出来たように思います。

かくして、23日に高岡で行われる天皇杯1回戦へと駒を進め、石川県代表のFC北陸と対戦することとなったカターレ。
ただ、昨今のコロナ禍にかかる緊急事態宣言の影響などで、あるいはまたしても無観客試合となってしまう可能性もあるという微妙な状況ではありますが。
それでも。
やるべきことは、変わらない。
そして、その先を見据えて。
悲願であるところのJ2昇格・・・いや、復帰を成し遂げることで、来年以降は無条件での天皇杯出場を果たすために。
富山県代表としての出場を、今年で終わらせるべく。
精進を重ねていかねばなりません。



富山県サッカー選手権大会決勝 富山新庄クラブ戦

2021-05-08 18:17:36 | カターレ富山
昨年は新型コロナ感染拡大の影響でカターレは参加しなかった富山県サッカー選手権大会。そこで勝って進出するはずだった天皇杯もJ3クラブは優勝クラブのみの参加と大幅に規模が縮小。第100回大会は不参加となりました。
未だコロナの影響は続いたままではあるものの、それでも開催される今年度。
例年通り、スーパーシードとして県選手権の決勝に参戦、富山県代表の座を掴むとともに、天皇杯への参戦を目指す試合。
県総で無観客試合として、富山新庄クラブと対戦します。

富山県におけるサッカークラブの頂点として。プロクラブたるカターレ富山が県代表として天皇杯に参戦することは、もはや義務とすら言えますが。
それでも。
・・・そう、“それでも”と気を引き締めねばならない、軽んじてはならないその理由は、「まさか」は有り得るから。
実際にアマチュアクラブに敗れて天皇杯出場を逃した“前科”があり、その事実は消えることが無いから。

普通に考えたならば、リーグ戦への影響を加味してターンオーバー編成を採り、普段出場機会の少ない選手中心で臨む、ということは有り得るどころか、それがスタンダードですらありますが。
一方で、プロクラブ相手に一泡吹かせたい、一矢報いたいと、果敢に挑みかかってくる対戦相手。
一発勝負のトーナメント戦の醍醐味、ことサッカーにおいてジャイアントキリングと呼ばれる下剋上のシチュエーションは、県選手権決勝でも、決して例外ではないということ。
2015年、J2から降格して無条件出場権を逃し、天皇杯を県代表として出場せねばならなくなったJ3での初年度。
リードを守り切れず追いつかれるかたちで延長戦、PK戦までもつれると、そのPK戦を落とすかたちで敗戦。天皇杯出場を逃してしまったのでした。
ターンオーバー編成で臨んだ以上、当時の全力フルパワーで挑んだ試合とは言えなかったものの、それはこっちの都合ということで。
まさか、は有り得るとは思っていましたが、それもまたこっちの都合。
周りは、そうは見ません。
プロ失格の烙印。
リーグ戦においても昇格が実質的に厳しい状況にあったなか、それに止めを刺すかたちで。当時の岸野監督が責任を問われ、更迭されたのでした。
カターレ富山の歴史にあって、決して消えることのない傷。
その後、2016年から2019年まで4年連続で順当に県代表として天皇杯に進出していますが。
それでも・・・ずっと、消えることなく心の片隅にシミのように残り続ける、プロ失格の烙印。

そして迎える、今年度の県選手権決勝。
当然のように、ノルマとして勝たねばならない試合である一方で、決して、「まさか」を軽んじることなどできはしません。
それは、呪いじみたもの。消えることは、ありません。
では、どうするか?
この試合を勝つことは言うまでもないとして。
できること、やらねばならないことは、決まっています。
J2に復帰し、再び天皇杯の無条件出場枠を勝ち取ること。それ以外にありません。

全30節、28試合を戦う今季J3リーグにあって、その1/4の7試合を消化。
ここまでほぼ固定メンバーで戦ってきたカターレ。
日程的に余裕はあるとはいえ、怪我などの不測の事態も無いとは言えないなかにあっては、やはりここまで出場機会のなかったメンバーを中心にターンオーバー編成となるのではないかと予想します。
例年であれば、練習見学などでスタメン以外のメンバーに関しても情報を得ることもできましょうが、コロナ禍にあってはそれも叶わず。
ターンオーバー編成として、誰がどのようなポジションで出場するかは判断しかねる部分が大きいですが。
それでも、出場するメンバーには、ベストを尽くしてほしいと願うばかり。
リーグ戦は、残り3/4“しか”ない。いくら監督の方針とはいえ、これまで出場がなかったメンバーがこのまま出場のないままでいいなどと思っているはずもなく。
むしろ、実戦で力を示す、絶好のアピールチャンス。
その機会を逃すことなく、実力を遺憾なく発揮してほしいです。
その先にある、富山県代表の座。
富山県サッカーの頂点として、プロとして恥じないだけの力を、存分に見せつけてほしいです。

新型コロナ感染のリスク回避として、無観客で行われるこの試合。
観客はもとより、スポンサーボードもない、いつもの試合とはあまりに違う環境のなかで対戦することとなるのでしょうが。あるいは、練習試合よりも閑散としたなかでの試合、違和感は相当のものかと。
そんななかで、「まさか」に打ち克つ強さを見せねばならない。その可能性は、決してゼロではないのだから。
同じJ3クラブである鳥取は、県選手権が中止となり、天皇杯に無条件で進出することとなったようですが。
けれども、進めたらそれでいい、というものでもないでしょう。
確かに、リスクはあります。
しかし、だからこそ。
ピンチは、チャンス。
「まさか」を跳ね返し、自分たちのやるべきことを完遂すること。
それは、チームが目標に向けて一丸となって挑むこと、それそのもの。
つまり、J3優勝、そこからのJ2復帰を目指すチームにあって、やらねばならないことになんら変わりなく。
それに向かい、皆が結束して邁進できるかどうか。
試される、この試合。
消化試合などではない、れっきとした公式戦。
勝たねばならない理由しかありません。

富山県代表としての出場を、今年で最後に!
来年からは無条件で天皇杯に出場すべく!
勝つべき試合を、勝ちきる強さを!!!

勝たれ!!!富山!!!!!

しぶとく粘ってドロー。我慢の試合で勝ち点1をもぎ取る 藤枝MYFC戦

2021-05-03 19:41:32 | カターレ富山
1-1のドロー。
正直言って、負けを覚悟せねばならない試合でした。それほどまでに、流れが悪く、どう見ても相手に分があることがハッキリしていた試合。
それでも、負けなかった。
先制され、逆転勝利は厳しい状況にありながらも、追いつき、勝ち越しを許しませんでした。
決して褒められた内容とは言えないものの。
それでも、負けなかった。
今季2度目の引き分け。
前回は勝ち点2を失うかたちでしたが。今回は、負け試合を回避し、勝ち点1を積み上げたという試合。
連勝し、未だ無敗を続ける岩手に追い越されて暫定首位の座を譲ることとなってしまいましたが。
それでも、負けなかった。
同じ首位陥落でも、負けての陥落と粘りを見せてのドローでの陥落では、雲泥の差。
勝ち点は、減らない。むしろ、1ではあっても積み上げた。
優勝を狙うクラブであるなら、言わずもがな。
3を積み上げることは叶わなかったものの、0ではなく、1だとしても積み上げることを継続できたことこそが肝要で。
勝てなかったことへの反省と、負けなかったことへの手応えと。その両方を大事にしつつ、さらなる戦いに向かっていかねばなりません。

今節もまた、基本的には前節と変わらないメンバーが名を連ねた中にあって。
大野に代わって、高橋がスタメンに。
ここまでは途中出場でゴールも決めているなかで、スタメンは今シーズン初。
というよりも・・・キャンプ中の怪我で昨年1シーズン出場無しとなってしまったことを思えば。
2019年の11月におこなわれた第30節のホーム長野戦以来、実に1年半ぶりのスタメン出場。
なお、同年の同じアウェイ藤枝戦では2ゴールを挙げて逆転勝利の立役者となっています。その再現となる活躍が期待されました。

今節、他の試合に先立って土曜日の13時キックオフとなったこの試合。
午前中は晴れていたものの、試合開始が近づくにつれて雲行きが怪しくなり、いざ試合時には時折雨がぱらつくというあいにくのコンディションに。
3連勝を目指して果敢に勝ちにいかねばならないカターレでしたが・・・序盤から、藤枝にペースを握られることに。
いわゆる、ディシプリンというやつでしょうか。規律がしっかりしたなかでのプレーという印象を受けた藤枝。
某チームに主力3人を引き抜かれ、監督も交代して臨むこととなった今シーズンですが、目指すサッカーの芯がしっかりしているように見受けられました。
個人的な印象だけで言えば、チームの完成度では前節対戦した今季J3でも高い実力を持つとされる岐阜と比べても、見劣りしないどころか、隙の少なさでは上回っている感じさえ受けました。
そんななかで15分、カターレにビッグチャンス。
高橋からの絶妙なスルーパスが前線に走り込んでいた吉平につながり、あとは蹴り込むだけ、という決定機。
しかし、グラウンダーのシュートは枠を捉えることが出来ず、絶好のチャンスを逃してしまうこととなりました。
「おいぃぃ・・・そういうとこだぞ・・・」
声出し応援が自粛のなかにあって、大声を張り上げることは出来ませんが、それでも。そうこぼさずにはいられませんでした。
今シーズンここまでずっとスタメン出場している吉平にあって、こういった場面は1度や2度ではなく。
逆に言えば、こういった場面をしっかりとモノにすることが出来れば、さらに個人としてもチームとしてもノッていけるのに!という歯がゆさ。
かつてのサポーターたちの目の前でガッツリと決めて恩返し!というチャンスは、逃してしまいました。
さらに。
まさに「そういうとこだぞ」という失点の仕方で、先制点を奪われてしまうことに。
21分、DF久富 良輔が裏に抜け出し、齋藤の動きをしっかりと確認しつつパス、FW宮本 拓弥はそれを流し込むだけ、という理想的なゴール。
いや、齋藤よ、その間合いからだったら、久富に蹴りだされる前に詰めてブロックせねばならないシチュエーションだったろうがよ!と。
こういう言い方は良くないとは知りつつも・・・同じ場面で、西部だったら止めてたんじゃないか?などと思ってしまいました。失礼は承知で。
その、一瞬の躊躇。それが、この先更なる実力派GKへと成長していくために、乗り越えねばならない課題だぞ、と。
「そういうとこだぞ」と。
その先制ゴールと同時に、前半の飲水タイム。残り試合3/4で、最低2点を挙げて逆転勝ちせねばならなくなりました。

ただ・・・正直言って、厳しさは感じていました。
明らかに、藤枝のほうが流れが良い。なかなかチャンスらしいチャンスをつくれず、自分たちのペースに持ち込めないカターレ。
その藤枝で印象的だったのが、ベテランMF鈴木 惇の存在。落ち着いたプレーぶりでボールを回す姿に、チーム内での信頼関係が垣間見られた気がします。
かつて、ユウスケと福岡時代にチームメイトとしてプレー。その2人がJ3という舞台で再会。試合前など、おそらく会話を交わすこともあったことでしょう。「お互い、まだまだ頑張ろうぜ!」というやりとりもあったのでは?
しかし、その鈴木にアクシデント。
前半35分に、痛んで負傷交代。予期せぬかたちで退き、ユウスケと同じピッチに立つことは叶いませんでした。
後にして思えば。
これも、この試合の波乱のひとつでもあったのかもしれません。

今季これまでも強風や雨に悩まされた試合があったことを思えば、弱い雨が降ったりやんだり程度は、ものの数ではなかったはずですが。
この日は、それだけではありませんでした。
雷鳴が轟き、時折稲光り。
逆転をかけて臨んだ後半、開始から約10分の時点で試合を中断。
選手たちはロッカーへと引き上げ、ゴール裏芝生席のサポーターたちもメインスタンド下コンコースへと退避するよう勧告されることに。
これまでにも雷の影響でハーフタイムから後半の開始が少々遅れる、という経験はあったのですが。
後半開始から途中で中断してのものは初の経験。
15時に試合可否を判断する、ということで、およそ40分以上をひたすら待つことになりました。
そんななか、コンコースを訪れた左伴社長。「この場合、中止になったらどうなるんだっけ?」と。確認しなくちゃ・・・って、いやいや、アナタ、ガッツリと関係者ですがな!
Jクラブの社長として豊富なキャリアを持つ彼にして、相当にレアな経験であったようで。
なんとか試合再開が確定、ウオーミングアップを経て15時20分からの再開となりました。後半途中からだけのために後日改めて、という嫌なシチュエーションだけは回避し、安堵。

しかし、再開されたからと言っビハインド状態が変わるわけでなし。
開始時に高橋に代わって戸高を投入し、逆襲を図ることに。
すると、その戸高と、椎名、花井という前めの選手たちの動きが良くなり、交代策が奏功。
そんななかで、70分を過ぎた頃。
終盤の勝負を見越して一挙3人交代を準備していた、まさにそのときでした。
前への推進力を発揮していた花井がペナルティーエリア内で倒され、PKを獲得。
前節岐阜戦に続き、2試合連続でのPKチャンスとなりました。
前節決めた大野はメンバー外、先の八戸戦でもキッカーを務めた吉平が蹴ることに。
追い付くためにはどうしても決めねばならない、プレッシャーのかかる場面。それでなくとも、絶好機を外してしまった気負いも、あるいはあったかもしれません。
それを乗り越えて・・・決めた!!!
しかし。
なんと、蹴り直し。
おいぃぃ・・・なんてこったい!
それでも、やるべきことは変わらず。
再びの吉平。2度目もきちんと決めて、同点に追いつくことに成功しました。
奇しくも、前半と同じように、直後に飲水タイム。残り1/4を、いかに戦うかが問われることに。

3人交代を取り消すかたちで、前線では松澤、守りでは林堂を投入して、攻守両面で引き締めを図ることに。
しかし、スコアは動かず。
勝ち越しゴールを奪えなかった一方で、相手にもそれを許さず。
結果、1-1のドロー。星を分け合うことに。
藤枝にとっては、石﨑前監督への恩返し勝利を狙った試合で、優勢に進めながらも勝ちきれず。結果、3試合連続ドロー。どうにも不満の残る試合となってしまったことかと。
一方で、カターレ。
正直言って、厳しい試合でした。
あきらめたくないことは言うまでもないながらも、それでも、負けも覚悟せねばならない試合であったかと。
それでも、負けなかった。
流れから奪ったゴールではないにせよ。しぶとく全試合得点を継続し、勝ち点1を拾い上げた。
全試合が順風満帆に勝てるわけではないなかで、当然、厳しい試合もありましょう。
そのなかで、負け試合で安易に負けなかった。それどころか、アウェイで貴重な勝ち点1。
ベストとは程遠い内容ではあったものの、それでも。
結果としては、ベターではあります。
満足いくものでなくても、それでも。
やりきること、結果を残すことこそが肝要。

この結果を活かすも殺すも、これからの頑張り次第。
再び、首位の座を奪い獲るためにも。
ここが、踏ん張りどころ。
次週の富山県サッカー選手権決勝を経て、次なるホーム沼津戦に向けて。
今節の反省を踏まえながらも、アクシデントにも屈せずしぶとい戦いを繰り広げた手応えを胸に。
更なる精進を重ねなければ。



第7節 藤枝MYFC戦

2021-05-01 00:00:36 | カターレ富山
暫定ながらも首位の座に返り咲き、その座を明け渡すことなく勝つことが求められる、言わば防衛戦。今季2度目の2連勝から、前回は成し遂げられなかった3連勝をかけて、アウェイ・藤枝総合運動公園サッカー場にて藤枝MYFCと対戦します。

ここまで5試合を消化し、1勝3分け1敗で10位の藤枝。
敗戦をひとつにとどめている一方で、勝利もまたひとつというのは、なかなかにやきもきさせられている状況にあるのではないかと。
前節は沼津との静岡ダービーに臨み、1-1のドロー。
67分に先制されてしまったなか、78分に押谷 佑樹のゴールによって追いつき、勝利こそならなかったものの、アウェイで勝ち点1を得たのでした。
今季新加入の押谷ですが、彼のイメージとしては・・・もう10年余りも前になりますが、岐阜のイキの良い若手として現沼津の染矢 一樹、後にカターレの一員となる西川 優大らとともにブイブイ言わせていた頃が思い出されます。そんな彼も、今やベテランと呼ばれる年代に。
藤枝にはほかにも、一昨年の3位躍進の立役者となったデカモリシこと森島 康仁、
藤枝でブレイクし、その後他クラブへの移籍を経て再び戻ってきた大石 治寿、同じく復帰を果たした枝本 雄一郎。
今シーズンから加入の鈴木 淳なども、かつて福岡でユウスケとともに切磋琢磨した盟友でもあり。
千葉で長らく中心選手としてならした谷澤 達也、元カターレのチーム最年長・秋本 倫孝などなど、カターレのサポーターにもおなじみと言える実績のある選手たちが揃っています。
戦い方というものを知っている選手が多く、やらねばならないことをしっかりと見据えることが出来る、ということで言えば。
このタイミングでやって来た、首位・富山との対戦。勝つことで得られるリターンの大きさを踏まえ、勝たねばならない試合として待ち受けていることは明らかでしょう。

それでなくとも、因縁の対決。
なにせ、カターレを率いるのが前年まで3年にわたって藤枝で指揮をとっていた石﨑監督なのだから。
そして・・・強奪、と言われても「そうかも」と納得せざるを得ないかもしれません。昨季の藤枝で中心選手として活躍していた吉平、安藤、姫野の3名がカターレに。
本当は契約継続してほしかった選手が引き抜かれるやるせなさ、という意味においては。昨シーズンオフに武や平松、大谷、稲葉らを抜かれてしまっただけに、カターレサポーターとしてもその心情は察するものがあります。
ただ、薫陶を受けていた監督が敵将となり、主力だった選手が直接自分たちに牙を剥く、となれば、話はさらに深刻でしょう。
今となっては直接指導を受けていた選手がいなくとも、それでも特別であった前節の岐阜戦。それが、かつての指揮官・安間監督との対戦だったことを思えば。
石﨑監督に対する思いが藤枝にとって特別なものであることは、想像に難くありません。
だからこそ奮起してくる、そう考えて間違いないかと。
実績ある選手が多くいる藤枝にあって、こんなシチュエーションでどう臨むかのすり合わせは、きちんと行われることでしょう。
乗り込む側のカターレとしても、褌を締めて挑まねばなりません。

期待したいのは、言わずもがな。凱旋試合となる元藤枝3人衆にほかなりません。
中でも特に期待したいのは、姫野でしょうか。
昨シーズン、過密日程にあっても全試合出場という大車輪の活躍ぶりで藤枝を支えてきた彼ですが。
ここまで、移籍先であるカターレにおいてもまた、不動のスタメンとしてガッツリと活躍中。
勝手知ったるかつてのホーム・藤枝サッカー場で、気合が入らないわけがありません。
昨シーズン終了時、引き続き藤枝でプレーを続けるという選択肢もあったはず。
けれど、そうしなかった。カターレ富山への移籍を決断した。
その背景には、石﨑監督の下、J3優勝を目指すチームの選手として力を尽くしたい、という思いがあったことでしょう。
そして、今。まだ序盤戦ながら、それでも。
思いに近しい状況に居る、その手ごたえも感じていることかと。
それが思い過ごしでもなんでもなく、歴とした事実であることを証明するために。
自分のプレーを熟知したかつてのチームメイトらが相手ですが、だからこそ、なおさら。
今の自分、カターレ富山背番号17・姫野 宥弥ここにあり!その力を存分に発揮し、優勝を狙うにふさわしいチームの主力としての力を、見せつけてほしいです。
先の福島戦では池髙が、前節の岐阜戦では舩津が、試合後にカターレのファン・サポーターに対して挨拶に来てくれました。
同じように、吉平、安藤、姫野は3人連れ立って藤枝サポーターに挨拶に向かうこととなるのでしょう。
古巣を相手に、遠慮呵責は無用。むしろ、ここまでただ1チーム4勝を挙げている首位クラブの主力としてふさわしいだけの存在感でもって、健在ぶりを藤枝ファン・サポーターに示してほしいです。昨年の自分たちと同じであって、同じでないと。

J通算300勝を達成した石﨑監督の、301勝目を目指す戦い。
勝利を追い求める気概に、ブレは無し。それが、昨季までの所属チーム相手であっても。
己が信念をぶつけ、勝ち点3を奪い獲るのみ!
連敗中の最下位相手にも鬼となれ!とした讃岐戦。
コロナ禍の影響で不利な条件での連戦となった相手にも鬼となれ!とした岐阜戦。
そして、今節。
強奪上等!優勝を目指すクラブとしての気概を示し、首位のプライドをかけ、古巣・藤枝相手に鬼となれ!!!
立場が人をつくる。優勝に近いクラブとしての力を、勝利でもって見せつけろ!!!

勝たれ!!!富山!!!!!