行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

第22節 試合なし

2021-10-11 22:08:41 | カターレ富山
10月6日に延期となっていた第19節が行われ、そこで八戸を下し、東北アウェイ2連戦で2連勝を達成。当初の予定とは異なるかたちとはなったものの、心穏やかにシーズン後半ぶんの試合のない節を迎えることとなったカターレ。
9日には、練習拠点である草島グラウンドにてファンのつどいを実施。練習見学、各種イベントで新型コロナの影響下でありながらも交流をはかり。残り8試合となったリーグ戦での必勝を、その先のJ2復帰を誓ったのでした。

新型コロナの感染拡大でリーグ戦の実施そのものが危ぶまれた昨シーズン。大幅に遅れた開幕からのスケジュールもあいまって、例年開催されているところのファン感謝祭は行われませんでした。
そして、今シーズン。本来であれば8月半ば、オリンピック・パラリンピックにかかかるリーグ戦中断期間に開催予定でしたが。大雨の影響で急遽中止・延期が決まり。
その代替日程として、今回のリーグ戦休みの節に開催されることと相成りました。
手指の消毒、検温、写真やサインといった直接的なファン交流は無しなど、いろいろと制限が設けられはしたものの。それでもやはり、選手たちを身近に感じられるイベントの開催は、ありがたいものでした。
久しぶりに訪れた草島グラウンドでは、以前は無かった施設が新築されていたり。これまで長らく来ることが出来なかっただけに、感慨深いものがありました。

試合のなかったカターレに対し、他クラブの動向はといえば。
首位の熊本が盤石の6連勝、そして宮崎が4連勝を成し遂げ、カターレをかわして2位に浮上。岩手も勝利を挙げて勝ち点3を積み重ねるなど、上位陣が揃って勝利したのが印象的でした。
とくにインパクトが強かったのが、首位を堅持した熊本であったかと。
アウェイ戦ではありながらも、相手は富山戦から中3日の八戸。スケジュール的な優位をしっかりと結果に繋げるかたちで、5-0と圧勝。勝利という結果のみならず、得失点差でも大いに優位に立つこととなったのでした。
言い方はちょっと不適切かもしれませんが・・・なにか、漁夫の利というか。もちろん故意ではなく偶然の、棚ぼた的な有利な条件であったものの。それをしっかり活かしきっての大勝。結果論ながら、日程変更が無ければ鳥取戦での敗戦もあるいは無かったのでは?と詮無いことを考えてしまうこともあったりするカターレであるだけに・・・ちょっと面白くなくもあり。
既に休みを消化している熊本に対し、同条件となって勝ち点差4は変わらず。残り8試合で直接対決も残しているとは言いつつも、それを含めて残り全勝したとしても自力優勝出来ない可能性もあり・・・。
それでも。
やるしかない。やりぬくしかない。
他クラブの負けを願うようなみっともない真似はしたくないし。
追う立場であるからこそ、奮励奮起すべきと心に刻まねばならないのであって。
対戦相手に勝つためにも、まずは自分たち自身に打ち克たねば。

ファンのつどいを経て、あらためて、応援するファン・サポーターの期待というものを感じたであろう選手たち。
その期待に応えること、すなわち、勝つこと。
次節以降は、最終戦までノンストップで突き進んでいくこととなります。
およそ2か月後、努力が実を結んで笑ってシーズン終了を迎えられるように。
再び走り出せ!そして勝て!
戦いは、続きます。

東北アウェイ2連戦でしっかりと連勝!無失点勝利で同一カード連勝を達成 ヴァンラーレ八戸戦

2021-10-07 21:44:12 | カターレ富山
1-0で勝利!
想定外の事態が呼び込んだ東北アウェイ2連戦。今季ホーム初敗戦となった鳥取戦のダメージを引きずることなく2連勝を、勝ち点6を持ち帰れ!そんなミッションに挑んだこの2試合。
両試合ともに、決して楽な試合などではなかったものの。
それでも、やった。やり遂げた!
見事に勝利し、5月の第8節、9節以来の連勝を成し遂げたのでした。
そして、3クラブ目の挑戦でやっと、同一カード連勝を達成。ホーム開幕戦であった第2節、そして今節との両方で、八戸に勝利することとなりました。

過去2シーズンはいずれもデーゲームであったなか、今シーズン初めてプライフーズスタジアムでのナイトゲームに挑むこととなった今節。また、いつもの緑のものではない黒の限定ユニフォームを着用した八戸の選手たちと対峙することとなりました。
福島戦から中2日、富山に戻ることなくそのまま八戸入りしたこともあり、コンディションへの影響も心配されながらも、それでも同じようなメンバーで臨むだろうとは思っていましたが。
3日前とまったく同じスタメン。出場停止明けの柳下はサブメンバーとなりました。
それだけ、継続性を重視した起用。前節勝利の勢いそのままに連勝達成が期待されました。

試合の最終スタッツが、両チームともシュート数5。ハッキリ言って、チャンスらしいチャンスの数が少ない試合であったかと。
その傾向は試合開始から前半の長い間お互いにシュート数0が続いていた、ということからもわかります。
連戦の影響というものは、いろいろな意味であったようで。
なかでも、八戸の守備意識の高さ。
コロナ感染の影響で十分な準備が出来ないままに臨むこととなった沼津戦で、まさかの大量失点。プロである以上言い訳もできないなか、その悔しさをこの富山戦にぶつけよう!という気概を感じました。
もちろん連勝を目指すカターレの側もしっかりと集中していたことは確かではあるものの。
まさに、鍔迫り合いというか。なかなかチャンスをつくれない一方で、相手にもチャンスをつくらせない。
どこか、我慢比べのような様相を呈していたかと。

それでも。勝つためには、なんとしても得点を挙げねばならないなかにあって。
その待望の先制点が生まれたのが、39分でした。
福島戦に引き続き、右サイドバックとしてスタメン出場していた今瀬。その彼が起点となりました。
後方から機を見てボールを蹴りだす能力は今瀬の持ち味であり大きな武器ですが、まさにそれが炸裂。右サイド前方に広がるスペースに絶妙なコントロールと力加減で蹴りだされたボールが、サイドライン際を駆ける音泉にバッチリと繋がり。
そのままスピードに乗せてゴールライン付近まで駆け上がると、フリーの状態で中央へとマイナスのクロス。
それに合わせたのが、姫野!ボレーシュートが決まり、見事にゴール!今季自身3得点目となる先制点を挙げたのでした。
スカウティングであらかじめ想定していたとおりの、してやったりのゴールであったとのこと。シュートも、振りぬくというよりは当てに行くというかたちで、冷静にきめたと。
待望の先制点、連勝に向け、ムードが高まりました。

ハーフタイムを挟み、後半開始早々にも決定機。
相手陣内、前線でパスを受けてしまってはオフサイド判定ということで見送った吉平。するとそのボールをクリアせんとペナルティーエリア外へと出てキックしたGKの蹴り出しが中途半端なものとなり、それが吉平のもとへ。
前節の大野のゴールの再現か、無人のゴールへとシュート・・・したものの、枠を捉えられずにゴールならず。
「そういうところだぞ・・・」そういったシチュエーションで有無を言わさず決めきることが出来るようになれば、ストライカーとして、吉平もより上のレベルに達することが出来ると思うのですが・・・。
それからしばらくはカターレの時間帯。相手のクリア、セカンドボールが面白いようにカターレ選手のもとに集まる、そこから攻め入るというシチュエーションが続き。
ただ・・・それをものにするまでには至らず。
すると、勝負のあやというものか。次第に八戸ペースに。集中して守り切る強さが求められました。
一進一退の攻防が続き、なかなか次の1点につながらない。
八戸の側も、遠目からでも狙っていこう、という姿勢も見せて。そのあたり、油断していると思わぬかたちで足元をすくわれてしまうことも有り得ただけに、気を抜くわけにはいきませんでした。

もちろん、1点差はセーフティーリードではなく。考えたくないけれど、1点でも返されて追いつかれては、ドローでも負けも同然。そうならないためにも必死のプレーを続ける選手たち。
そんななかで、この日最大のピンチが。
85分、丸岡 悟のクロスから上形 洋介がフリーでシュートを放つ決定機。前半のゴールシーンが今度は八戸に?というくらいに似た状況で。
ただ、その上形のシュートは枠を外れてゴールならず。ことと次第によってはやられていた、非情に危ない場面でした。
ただ、ピンチの直後にチャンスあり、というのはサッカーのあるあるで。
マテウスが最前線で素晴らしい粘りとテクニックでボールをキープすると、そこから姫野がシュート!
しかし、クロスバーに跳ね返って惜しくもゴールならず。依然、1点差のまま。
それでも。
最後の最後まで、集中力を切らすことなくプレーし続けたカターレ選手たち。
4分のアディショナルタイムもしっかりと集中。
そして、タイムアップ。
虎の子の1点を守りきり、無失点勝利。見事に連勝を成し遂げたのでした。

厳しい試合でした。100点満点で言えば60点から70点くらいでしょうか。反省すべき、修正すべき点も少なくはありません。
しかし、それでも。
それでも勝ちきった。どうしても得たかった勝利を、勝ち点3を奪取した。
必ずや東北アウェイ2連戦で連勝、勝ち点6を持ち帰れ!
そう息巻いてはいたものの、簡単なミッションではないことは、十二分に見て取れ。
けれども、やり遂げた。
優勝を目指すならば、勝ち進まねばならない。
そのシンプルな道理に対し、真摯に挑み、結果に繋げてみせた。
価値ある勝利と言えます。

勝ち点3を加え、暫定ながらも2位に浮上。再び昇格圏に。
もちろん、まだ何も成し遂げたわけではなく。次節・第22節はカターレの休みの節。一時的に差を詰めた熊本に再び離されることも、宮崎に抜き返されることも、有り得る話でしょう。
けれど、試合で結果が出るまでは、可能性の話。
上位チームにプレッシャーを与えることは、出来ていることかと。
出来ることを、やる。その意味でも、この八戸戦の勝利というものは、やはり大きかったかと。

まずは、連戦の疲れさま、と。
試合が無いぶん、しっかりとコンディションを整えてほしいです。
その間も、優勝への気概は忘れずに。
じっと、爪を研ぐ機関に充て、次なる試合へと繋げてほしい、そう願います。

第19節 ヴァンラーレ八戸戦(延期開催分)

2021-10-05 20:15:04 | カターレ富山
9月18日に開催予定であったところ、八戸の選手が新型コロナの陰性判定、試合当日になって開催中止が決定された第19節。その延期開催分が、カターレにとっての東北アウェイ2連戦の2戦目として行われます。
先の福島戦での勝利、その勢いを連勝へとつなげるべく。再び降り立つこととなる八戸の地で、必ずや勝利を、勝ち点3を持ち帰らねばなりません。

選手の感染の影響で試合開催中止を余儀なくされた八戸。第19節の富山戦だけでなく、翌週の第20節・長野戦も中止・延期に。
ゴタゴタが続いて2週ぶん空いたなかで迎えた第21節は、アウェイで沼津と対戦。
そこで2-7と記録的な惨敗を喫することに。
ボタンの掛け違い、とでも言いましょうか。準備していたスケジュールに狂いが生じたことが、およそ望まぬ惨憺たる結果に結びついてしまったようで。
その大敗について、他のどのチームがとやかく言ったとしても、カターレは何も言うことは出来ません。
予期せぬアクシデントで1週ぶん空き、次の鳥取戦で無得点負けの完敗を喫してしまったのだから。
間接的影響のカターレでもそうであったところ、他ならぬ当事者である八戸の選手たちに影響が大きかったと言っても、なんら不思議もありません。
そんななか迎える、延期ぶんの第19節。
先の試合より中2日、八戸にとっては大敗のショックも冷めやらぬ中での試合となることでしょう。
しかし。
似た経験をしただけに、気持ちはわからないではないです。同情もします。
けれども。勝利は、勝ち点3は、譲れません。
消化試合数が1試合ぶん少ないながらも、首位の熊本と勝ち点差13の8位である八戸。ここで敗れては、いよいよ上位戦線から脱落か?という瀬戸際でしょう。
それがどうした。
だったら、無慈悲に、非情なまでに勝ちきって、追い落とすだけのこと。
同情はする。しかし、勝利は譲れない。
なぜなら、カターレは優勝を目指すチームだから。
ただでさえ残り試合数も減少していくなかで、勝ち点差4、つまりは1勝では足りない差なのだから。負けて良い理由などなにひとつありはしません。
むしろ、相手が弱っているというならば、情け容赦なく叩き潰すべき。
リーグトップの総得点となっているカターレではあるものの、得失点差では熊本よりも-2、勝ち点2差の2位宮崎と±0。今後も団子状態が続いていくというならば、勝ち点差だけでなく得失点差にも目を向けねばならないことは必至。
だとすれば。冗談ではなく、沼津の7点を超える8得点くらい挙げられるものならば挙げるようなプレーが必要でしょう。
遠慮も呵責も必要ありません。綺麗ごとではなく、それが優勝を目指すということならば。
もちろん、油断は禁物。大敗を経て追い詰められた八戸が、窮鼠猫を噛む、とばかりに必死の反転攻勢に出てくるかもしれない。
けれど、それがあったとして。カターレが猛攻をバカ正直に受けて下剋上を許す、などということは、あってはなりません。
クールにならねば。
やるべきことを、やる。すなわち、勝つこと。勝つために、持てる力を存分に発揮する。
それをやり遂げたからこその福島戦の勝利であったなら。
この試合でもまたそれを続けねばならないことは、言うまでもないでしょう。
福島戦は、無失点で終えねばならなかったところ、最後の最後で決められて1点を返されてしまいました。勝敗にこそ影響しなかったものの。最後の最後まであきらめない意思にしてやられた部分には、大いに反省が必要であるところ。
その意味で言えば。前節、八戸もまた、大量7失点も喫していながらも意地を見せて、試合終了間際のアディショナルタイムに2点目を返しています。
あるいは、東北アウェイ2連戦でひとつの試合のようでもあります。
アディショナルタイムに一矢報いるくらいの頑張りを見せるような相手に対し、さらに圧倒するだけの力をカターレは見せられるのか?それが問われる試合とも言えるかもしれません。

ホームに戻らずのアウェイ連戦であるならば、中2日とはいえ福島戦のメンバーを踏襲しての編成となることでしょう。幸いなことに、次節の第22節はカターレの休みの節。次戦への疲労持ち越しの心配をすることなく、全力をもって挑むべき試合です。
福島戦でゴールを挙げて勝利に貢献した今瀬、マテウス、大野らには、2戦連続ゴールも果敢に狙っていってほしい期待も大きく。
そのためにも、期待したいのは攻撃の仕掛けを担当することになる椎名、安藤、音泉らのアタッカーの活躍でしょう。
球際厳しく競り合い、果敢にボール奪取をねらうこと。そしてマイボールとしたあかつきには、積極果敢に前へ前へと攻め入ること。
もちろんチーム戦術を無視して個人で勝手にやるという意味ではありませんが、それでも。
やると決めたら、躊躇しないでほしいです。
シュートを撃つ場面で、「確実性を取った」とばかりにパスを出した結果決められない、なんてシーンは見たくないです。
勝つために、なにをすべきか。
言うまでもない。点を獲らねば勝てないのだから。
勝つために、点を獲る。それを、ゆめゆめ忘れてくれるなよ、と。
そのためにも、アタッカー陣の躍動が不可欠。その活躍ぶりが勝利への道筋をつけるということならば。是非とも、存分に力を発揮してほしいです。

偶然ながら、昨シーズンもあった八戸との延期開催試合。
その時を振り返ってみると・・・中止から延期開催のあいだの10試合で、カターレが3勝7敗、八戸が2勝8敗という、どちらも泣きたくなるような散々な状態でその日を迎え。しかして、その試合もまたドロー決着という、なんとも残念なことになってしまっていたのでした。
今シーズンの延期でも、その期間にお互いに手痛い敗戦を喫してしまった、という部分は共通してしまっていますが。
しかし。
去年との決定的な違いは、カターレが優勝へ向けてしっかりとファイティングポーズをとった状態である、ということ。去年のように打ちのめされた状態ではありません。
であれば。
やるべきことは、ただひとつ。
勝つこと。

伝統的に、東北アウェイを苦手としてきたカターレですが。勝利どころか引き分けすらままならずに全敗、なんてこともあったくらいで。
まず皮切りとして福島に勝ったからには。この八戸戦に勝利し、11月の岩手戦も。
そして、ここまで沼津、鳥取と、いずれも前回対戦で勝利したクラブに敗れてホーム&アウェイのダブル勝利を逃してきましたが。
今回は、やってやんよ!この先続く連勝の足掛かりにしてやんよ!

必ずや、東北アウェイ2連戦2連勝を!!
勝ち点6を、持ち帰れ!!!

勝たれ!!!富山!!!!!

気迫のプレーで難敵撃破!同勝ち点対決を制し勝利をもぎ取る! 福島ユナイテッドFC戦

2021-10-04 17:38:24 | カターレ富山
3-1で勝利!
前節のホーム初敗戦、無得点負け、前回対戦で勝利を目前で逃した福島―――様々なネガティブ要素をはらみながら迎えた今節。
もしそのプレッシャーに屈するかたちで敗れてしまうようなことがあれば、単なる1敗どころではないダメージを被ることは明らかでしたが。
しかし、勝った。アウェイで勝ち点3を、勝利をもぎ取ってみせた。
首位の熊本も5連勝を達成する勝利を挙げたため、差を縮めることは出来なかったけれど。
それでも。
プレッシャーを跳ねのけ、勝ちきった意義というものは、大きいです。
まずは、東北アウェイ2連戦の初戦を制したカターレ。求めるはもちろん連勝、勝ち点6の持ち帰りです。

今シーズンここまでずっと右サイドバックとして出場してきた柳下が出場停止となった今節。代わって、今瀬が5月16日の第8節・沼津戦以来の先発出場となりました。
前節、途中出場ながら途中交代となってしまった花井は、やはり故障だったということか、メンバー外に。
今瀬のスタメン以外では鈴木がサブメンバーに入ったくらいで、概ね継続路線で臨むこととなりました。
それはすなわち、前節の雪辱を晴らすのは自分たち自身であるという自覚を促す起用という見方も出来たかもしれません。

運営会社の10周年を記念したメモリアルマッチとして今節を迎えた福島。
夏の中断を挟んで4連勝と勢いに乗り、エースであったイスマイラの移籍の懸念を払しょくするような躍進を見せていたなかで。ここ2試合は、藤枝と熊本に続けて0-1で敗戦。
上位に喰らいついていくためにホームで負けてなるものか!と、気合が入っていました。
特に目を惹いたのが、背番号10をつけたドイツ出身のトカチであったかと。
なんというか・・・言葉にするのは難しいのですが、“雰囲気を持った選手”であったと。素人目に見てすら「これはやるヤツだ」とわかるプレーの質とでも言いましょうか。
ただボールをさばく、前に抜け出すだけではなく、攻撃への可能性を感じさせるプレー。
ボールが審判に当たって阻止されるかたちになり、ドロップボールとなった場面でも。距離があったにもかかわらず、虚を突いて直接シュートを狙ってみたりと、油断ならないプレーでプレッシャーをかけてきたのでした。
そのほかにも、期待の若手・鎌田 大夢、豊富な運動量でサイドを駆ける田中 康介など、油断ならない福島の選手たち。
まさに、難敵。集中したプレーが求められました。

開始僅か2分で先制された前節の二の舞だけは、なんとしても回避せねばならなかったカターレ。前半からよく集中し、持ち味の前からのプレスも機能していたように思います。
けれども、相手の福島もさるもの。なかなか長野戦のような主導権をがっちり掌握する展開にまでは持ち込めず。
25分には遠目から狙った安藤のシュートがポストに嫌われてゴールならず、という場面もあったものの。どちらかと言えばポゼッション的にはカターレの側に分があったようにも見えたけれど、それが決定機にまでは繋がらず、という展開が続き。
ベテランGK山本 海人を中心とした福島の守備を崩しきるには至らず、スコアが動かないままに試合が進みました。

そんななかで迎えた、前半終了間際。CKのチャンスを獲得。
時間的にもラストプレーとなる状況で、メインスタンド側のコーナーから、キッカーは椎名。
左足で蹴り込まれたボールに、ニアで合わせた今瀬がヘッド!見事に決まり、待望の先制点を奪うことに成功したのでした。
久々のスタメン起用に燃えていたであろう今瀬が、その期待に応える見事な仕事ぶり。
そして、前節に同じような時間帯で失点し、それが敗戦につながってしまったことを思えば。その反省を今度は自分たちの勝利に繋げてやるんだ!そんな意志を感じるような、価値ある先制点でした。
あるいは、堅い展開のままにお互いに得点できずじまいでスコアレスドロー、という結果も、なくはなかったところでしょう。
けれど、それではダメだと、誰よりも選手たち自身が分かっていたはず。
そんななかで、勝利の要件をひとつクリアする先制点奪取であったかと。

迎えた後半、勝利のチャンスをしっかりと結果に結びつける試合運びが求められました。
それでなくとも、前回対戦で手にしかけた勝ち点3を寸前のところで逃すこととなってしまった相手である福島。油断など出来ようはずもなく。
勝利を手繰り寄せる次の1点が、求められました。
その、次の1点が決まったのが76分。
同点・逆転を目指して前掛りとなっていた福島の裏を狙うかたちで、自陣からロングボールを蹴りだすと。
数的には2対1であったなかで、あきらめずに全力疾走、くらいついていったマテウス。
その積極性が奏功、ボール奪取に成功すると、迷わず、しかし冷静に蹴り込み、見事にゴール!突き放す2点目となる得点を挙げたのでした。
この試合のプレビューでも、マテウスに対する期待を書き込みましたが・・・可能性を感じるプレーぶりでもってヒーローになってくれ、と願いましたが。これまでの試合でも見せてきた、あきらめることなくくらいついていく姿勢。それがしっかりと結果につながったかたち。
まさに、期待にパーフェクトに応えてくれました。

マテウスのファインゴールでもって、俄然勝利への期待が高まったカターレ。
それでも。前回対戦のこともあります。気を抜くわけには、決していきませんでした。
石﨑監督のもと、ハードワークを信条とするカターレ。その底力を見せるとき。
試合最終盤、アディショナルタイム1分でした。
自陣サイドで相手の侵攻をカット、素早く前に蹴りだしたところ、それを跳ね返すべくペナルティーエリア外に飛び出していたGK山本が、まさかの対処ミス。
それを油断なく掻っ攫った途中出場の大野。素早く倒れ込みながらも蹴り込むと、そのまま無人のゴールへ。今季6得点目となるゴールを挙げ、ダメ押し点としたのでした。
ただ・・・福島もさるもの。
決定的な3失点にも意気消沈することはなく。試合終了間際の94分、FW樋口 寛規にヘディングシュートを決められてしまい、失点。無失点勝利を寸前で逃すことに。
しかし、それでも。
確かに、それこそカターレがJ2に居たころから幾度となく立ちはだかってきた宿敵(と、個人的に思っている)樋口に決められたことはショックです。そして、そのアシストをしたのが前回対戦の同点ゴールに続き前カターレの池髙 暢希であったということも。
それでも、勝った。勝ちきった。
連敗などもってのほか、どうしても勝たねばならないというプレッシャーに、打ち克っての勝利。6ポイントマッチを制したという結果は、称賛されてしかるべきであろうと。

様々なネガティブ要素にのまれかねなかった、今節。しかし、逆境を跳ね返し、勝つべき試合に勝ちきりました。
鳥取戦の敗戦を、無かったことにはできません。それでも、優勝への道が閉ざされたわけでもなんでもないのだから。
やるべきことをやる、そのミッションを、ひとつクリアしてみせたカターレ。
ホーム無敗は途切れてしまったけれど。
優勝を目指すことは言うまでもないとして、それ以外でも。
前回対戦で勝てなかった福島を破ったことにより、「同一シーズン全クラブ勝ち」の可能性は残っています。

できるかどうかじゃない、やるかやらないかだ。

同一シーズン全クラブ負けを記録して降格の憂き目に遭った2014シーズン。そのとき、J1昇格を成し遂げた湘南は、同一シーズン全クラブ勝ちを成し遂げています。それこそ、当時湘南に所属していた樋口が富山戦でゴールを挙げて勝利に貢献していたりしたわけですが。
今節の結果で首位との差を縮めることはできなかったながらも。
必勝のモチベーションを保っていくならば、全クラブ勝ちを成し遂げるという強靭な意志力もまた、必要なのではなかろうかと。

東北アウェイ2連戦の初戦を制し、連勝を目指して臨む八戸戦。
中2日のスケジュールは厳しくとも。
やらねばならないことは、クリアなはず。
そう、勝ち点6を奪取して富山へと帰還すること。
勝って兜の緒を締めよ。
戦いは、続きます。

第21節 福島ユナイテッドFC戦

2021-10-02 13:38:19 | カターレ富山
今季ホーム初敗戦、しかも無得点負け。順位も4位に落とすという失意に見舞われた前節。
それでも!と立ち上がる強さを見せねばならない、東北アウェイ2連戦となるその初戦。とうほう・みんなのスタジアムへと乗り込み、福島ユナイテッドFCと対戦します。

残り試合数も減少していくなかで、首位に返り咲いた熊本とは勝ち点差4。同試合数であるからには、その差がそのまま優勝への差、首位奪還への障壁となっています。すなわち、1試合ぶんの勝ち点では取り返せないだけの差ということ。残り試合数も減少していく中で。
とは言うものの。
まだ、致命的な差にまでは至っていません。熊本とも直接対決を残しているし、相手のあることであっても、あきらめてしまうだけの差などでは決してありません。
もちろん、簡単に詰められるほど甘い差でもないこともまた、事実ですが。
その意味で、今節の福島はカターレと同勝ち点で5位の相手。言うまでもなく、必勝を期して待ち構えているはずです。
6ポイントマッチという言いまわしもありますが、この対決が、まさにそう。
勝つか負けるかで実質6ポイントぶんの差がつく、まさに天国と地獄の結果がもたらされることになります。
普段であれば、アウェイで勝ち点1でも持ち帰れたならば上等、という考え方もあるでしょうが。逆転優勝へとつなげるためには、それでは絶対的に不足。熊本、岩手、宮崎らの上位陣を喜ばせるだけです。
つまりは、勝つしかない戦い。
前節は、たしかに痛い敗戦となってしまいましたが。それでも、優勝への道が閉ざされたわけでもなんでもない。
むしろ、今節以降の勝利こそが、その道を繋いでいく必須条件であって。
必ずや、勝ち点3を得ねばならない戦いです。

先のJリーグの理事会で、同じく申請していた八戸やYS横浜がJ2ライセンスを認められたなか、却下されてしまった福島。それによって、たとえ要件を満たしたとしても、今シーズンの結果をもってのJ2昇格は実現できないことに。
U18チームの整備不備など、「さすがにそれでは・・・」という内容ではあったかもしれません。そんななかにあっても、一縷の望みも絶たれたとなれば、落胆は小さくないことかと。
それでなくとも先の出場登録不正問題からの勝ち点剥奪の件もあり、再びチームに影を落とすことなってしまったようで。
しかし、それでも。
今シーズンここまで積み上げてきた実績そのものは、疑われるものでもなんでもなく。特に、エースであったイスマイラの移籍で停滞してしまうのでは?という懸念を払しょくする頑張りで上位キープしているだけに。
2017年に優勝を果たしながらも昇格ならず、3年越しに再び優勝して現在はJ2という秋田の例もあります。
「たとえ昇格できずともJ3優勝を成し遂げる!」と、気持ちを引き締めて今節に臨むことでしょう。
カターレにとってそうであるように、福島にとってもまた、6ポイントマッチ。
そして、連敗回避に向けて最善を尽くさねばならない試合であることもまた、カターレ同様。
そんな難敵に、いかに立ち向かっていくか。いつにも増して、勝ちに行く気概が求められる戦いとなることは、まず間違いないところです。

水曜日の八戸戦も見据えつつ、ホームに戻ることなく連戦に臨まねばならないなかでの試合となりますが。
部分的な変更がありはしたものの、それでもほとんど固定メンバーと言えるような今シーズンここまでのカターレにあって。今節は、柳下が累積警告により出場停止。あるいは望まぬかたちではあるかもしれませんが、変更が必須という状況で挑むこととなります。
それこそ右サイドバックとして固定されていた柳下の代わりとなると・・・なかなか予想は難しいところではありますが。
昨年の経験を継続するかたちでユウスケが入るかもしれませんし、あるいは鈴木あたりが起用されるか・・・正直言って、誰がどう起用されるか、よくわかりませんが。
そんななかでも。
逆に言えば、チャンスでもあるということ。
シーズン後半戦に向けて、スタメン以外のメンバーも含めて、まさにチーム総力戦として臨まねばならないなかにあって。
怪我によって不慮の戦線離脱ということも有り得ないわけではないなかで、前節以降、準備をして臨むことが出来たからには。
出場メンバーには、是非とも奮起してほしいです。なかなか出場が叶わないなかにあってもしっかりやって来た、そのプライドを是非とも勝利に繋げる活躍でもって知らしめてほしい。そう願うところです。

期待したいのは、西部。
チーム最年長として、そしてキャプテンとして。前節の敗戦・・・気をつけねばならないとわかり切っていたはずの試合序盤に、自らのミスによって失点、それが敗戦へと繋がってしまったという事実---彼にとって、無念どころではない、忸怩たる思いというものもあったかと。
しかし、だからこそ。
伊達にベテランと呼ばれる年齢まで現役を続けてきたわけではない、ということを。
清水で長年のファン・サポーターに惜しまれつつ引退するという道もあったなかで、完全燃焼を期してカターレ富山に移籍してきたのは、なんのためか?もちろん、チームを優勝させてJ2復帰を成し遂げるため。
敗れてしまった試合のあとであるからこそ。
完全燃焼というならば、力を示すべきは、今をおいて他にないでしょう。
この正念場を、勝って切り抜けていくために。
今こそ、これまで培ってきたすべての力にかけて、勝利へと邁進すべきときです。
そしてもうひとり、マテウスにも期待。
シーズン後半戦からの出場ながらも、いまやまぎれもないカターレの主力である彼の活躍が、やはりこの絶対勝たねばならない戦いには、どうしても必要でしょう。
今夏、J3レベルを超えた逸材・イスマイラが京都へと移籍、その後さっそく活躍を見せてJ1復帰への力となっていますが。
福島よ、知るがいい。
J3レベルを超えた反則級外国籍選手なら、カターレにだっているんだぞ!と。
前回対戦では終了間際に追いつかれてドローという不覚を取ったけれど。前回居なかったマテウスの活躍でもって、今度こそカターレに勝ち点3がもたらされるーーーそう、信じます。
得点にしろアシストにしろ、可能性を感じるプレーを随所に見せている彼が、勝利の立役者になることを、勝たねばならない戦いを制するヒーローとなってくれることを、願ってやみません。

「富山は試合の入りが弱点であることは明らか、そこに集中して得点できたなら活路は開ける!」
今後の対戦クラブには、そんなふうに捉えられているかもしれません。業腹ながら。
そう思われても仕方ない不本意な試合をした末に敗れてしまったのが前節。
それをなかったことにすることは、出来ません。
だからこそ。
ここであえなく敗れて連敗を喫し、優勝への期待がしぼんでしまうようなことがあっては・・・それは、今季これまでの自分たちを否定するにほかなりません。
そんなことは、断じてあってはならない。
優勝を目指すクラブであること、それに一切のブレ無し。
その事実を、勝って証明しなければならない戦い。
勝つしかありません。
弱みなんぞ見せている暇があるか!そんな暇があったら、勝つことだけを考えろ!
むしろ、今後対戦することになる上位陣に、「やはり、富山侮り難し」と戦慄させるくらいの勝利が欲しいところ。
いや、そうせねばならないでしょう!

勝つために、全力!
東北アウェイ2連戦、勝ち点6を必須とせよ!!!

勝たれ!!!富山!!!!!