3ー0の快勝で讃岐に勝利し、首位奪還を果たした前節。
さらに、メンバーをほぼ総入れ替えで臨んだ水曜日の天皇杯2回戦・京都戦でも、PK戦にまでもつれる激闘を制してカターレ史上初のJ1撃破を成し遂げました。
充実したチーム状態で臨むこととなる、今シーズン未だ無敗のホーム戦。連勝で首位固めを成し遂げるべく、ガイナーレ鳥取を迎え撃ちます。
金 鍾成監督体制3シーズン目となる鳥取。今シーズンのメンバー編成を知ったとき、思わず乾いた笑いめいたものが起きました。「これじゃまるで、J3オールスターじゃないか」と。
琉球時代に金監督のもとでリーグ優勝を成し遂げたときの主力・田中 恵太。
同じく元琉球で、昨シーズンは岐阜でプレーしていた富樫 佑太。
岩手、栃木などを経て、鹿児島でエースストライカーだった牛之濱 拓。
讃岐で長らく中心選手として活躍した重松 健太郎。
相模原、沼津を経て秋田でステップアップを果たした普光院 誠。
秋田でリーグ優勝を経験した遊馬 将也。
ざっと挙げただけでも、感心するやらあきれるやら。よくぞまぁ、ここまでメンバーを揃えたものだと。
実際、今シーズンにかける期待値というものは、相当なものがあったのではなかろうかと。
そんななかで、シーズン開幕戦と第2節でそれぞれ3得点で勝利、開幕連勝で絶好のスタートをきった・・・までは良かったのですが。
得点力は、ここまで12試合で19(カターレは22)と、上位争いを繰り広げるクラブと遜色のないレベルですが。
いかんせん、得点できる試合と出来ないとのバラつきがあり、さらに失点数がリーグワーストの22と、そのあたりが足を引っ張っているかたち。ここまで3勝5分け4敗の16位と、不本意な戦績に甘んじてしまっています。
それでも。
ハマったときの得点力は、やはり脅威であり。なにもかもがダメで低迷しているわけではなく。きっかけさえあれば、まだまだ充分に浮上のチャンスがあるチームであろうと。
前節は、カターレを撃破し勢いに乗る岐阜に屈し、1-2で敗戦。天皇杯のほうは、1回戦でJFLのヴィアティン三重に下剋上を許してしまい、既に敗退しています。
中2日、中3日の連戦となるカターレとは違い、アウェイ戦ながらも1週間を富山対策に費やせた、と見るならば。
それでなくとも、現状を打破して浮上に向けて喰らいついていかねばならない鳥取。
首位の富山を撃破し、勝ち点3以上の成果を持ち帰るべく、心して挑みかかってくるはずです。
昨シーズンの8月にアウェイで対戦して以来の鳥取戦。
過去最多となった平均勝ち点など、昇格こそ果たせなかったものの、及第点以上の結果を残した昨季カターレでしたが・・・そのなかにあって、ワーストゲームと言えたのが、その鳥取戦でした。
ホーム・アウェイともに4失点を喫して連敗した鹿児島戦など、悔しい敗戦を喫した試合は他にもあります。
けれど、それでもなおワーストと言えたのが、鳥取戦。
自分たちのスタイルを体現出来ず、後手後手にまわって勢いを出せない状態が続き。
さらには、相手に気持ちよく得点を許してしまい、3失点。それでも一矢報いる得点を挙げたらまた違ったのでしょうが、それも出来ずに無得点に終わり。
0-3で惨敗。あきらめることなく応援するという意思とは別のところで、「こりゃアカンわ」と思い知らされたような、無念の敗戦でした。
今シーズン、ここまで思うように勝てず不振にあえぐ鳥取。対して、首位に立っただけでなくJ1撃破すら成し遂げたカターレ。現時点で、状況的にどちらが優位かはあきらかです。
それでも。
だからと言って、油断するわけには断じていきません。
失点の多さはともかくとして。得点力不足にあえぐクラブも少なくないなかで、鳥取は、それにあてはまらない。
どんなかたちにしろ得点を挙げて勝利への道筋をつけたならば。
いかにカターレとて、そうやすやすと逆転勝ち出来るものでもなかろうと。
決して、慢心、油断はあってはならない。
けれど、慎重になり過ぎて得点できない、勝てないのでは、本末転倒というもの。
攻勢に出られたとしても、アグレッシブさを失わず、いかに勝ちきるか。
なんなら、昨シーズンの0-3負けの借りを返し、讃岐戦から2試合連続の3-0で勝つくらいの気構えでいなければ。
GKの田川を除き、10人が入れ替わった天皇杯2回戦。それを受けて、今節は前節・讃岐戦のメンバーに戻して挑むこととなりましょう。
1週間を対富山戦に集中してきている鳥取に対して。いかにリーグ戦用メンバーとして割り切って準備していたとして、それでも水曜日の試合を挟んでいるぶん、全集中での準備とはならなかったでしょうけれど。
とはいえ。
試合に対する意気込み、気迫については、あるいは最大限に高まっていると見てとれるのではなかろうかと。
延長、PKにまでもつれる激戦。けれど、勝利の喜びが疲労も吹っ飛ばしたのでは?
もちろん疲労までもが無くなるわけではないでしょうが、メンタルの充実度がそれを補って余りあることかと。
讃岐戦で今季初スタメンンながらも2ゴール1アシストと大活躍、ヒーローとなった陽次。引き続き今節もまた活躍してほしいと願うことは当然として。
個人的には、今瀬の活躍に期待したいところです。
なかなか結果にまで結びついていないとはいえ、1試合あたり3得点もザラにある鳥取の攻撃力。J3オールスターという各選手が本領を発揮したならば、苦戦は必至でしょう。
そこを、しっかりと抑え込んでほしい。ディフェンスラインをしっかりと統率し、鳥取攻撃陣に仕事をさせないこと。
さらには、持ち味である前線への鋭いパス供給、セットプレーでの得点力など、持てる力を存分に発揮して、勝利を掴み取ってほしいです。
讃岐戦を制して勝利のバトンを渡し、京都戦の勝利からそのバトンを再び受け取る今節メンバー。
その勝利の連鎖を、さらに紡いでいかねば。
第5節以降、その節ごとに首位が入れ替わるくらいの混戦ぶりを見せている今季J3。実際、カターレもここまで2度もその座を明け渡してきましたが。
それはつまり、カターレが陥落しなければ、入れ替わりもなかったということでもあって。
単独首位として臨む、今節。
勝てば、首位キープーーーそのあたりまえのことを、あたりまえにやらねばなりません。
たとえ1-0の辛勝であっても。たとえ2位以下が4点、5点を挙げる大勝をおさめても。
勝っている限りにおいて、追い越されることはありません。
ならば、勝つしかないでしょうよ。
勝って首位を堅持。そのうち2位以下との差を広げたならば。他のチームが「首位の富山はおいといて」と、2位奪取にシフトするーーーそんな展開にもっていくために。
そのためにも、勝たねばならない、首位固めをせねばならない今節。
J1京都に勝利したのは、マグレなんかじゃない。
J3最強チームであることの表れだーーー勝って、それを事実として示せ!!!
リーグ戦でも、もちろん勝つ!!!
勝たれ!!!富山!!!!!