教育カウンセラーの独り言

今起こっている日本の教育の諸問題と受験競争の低年齢化している実態を見据えます。

大学院へ飛び入学急増 3年生から 人材確保へ囲い込み

2007年05月14日 21時49分34秒 | 受験・学校

 文部科学省のまとめで、大学3回生から大学院への飛び入学が急増していることが分かった。大学院間の競争が激しくなる中、優秀な学生を囲い込もうと競争が激化している。一方、高校2年生から大学への飛び入学は受け入れ態勢作りに手間がかかることもあり、なかなか広がっていない。1989年の制度の改正で可能になった大学院への飛び入学は2004年度から急増し、2005年度は83大学院、378人を受け入れ、38大学院、170人だった2003年度と比べて大学院数、人数とも2倍強に達した。 大学の学部の卒業に必要な単位数を取得出来ないので、飛び級で、3回生から大学院に入学すれば学士号は与えられません。大学中退扱いになり、国家試験等の資格試験を受ける場合不利になりますし、教員免許状も授与されません。理工系統学部の場合は、学部から一緒に実験、研究していますし、一年速く大学院に入れば、学位も速く取れるでしょう。文科系学部の場合は、大学院に一年速く入っても、すぐには学位が取れないので変わらないのではないでしょうか。 教育再生会議は、こうした「囲い込み」傾向を問題視し、主要大学の大学院に自校(出身大学 )の学部から入学できる学生の割合を3割以下に制限するよう提案している。 地方の国立大学の場合3割以下の制限を加えると出身大学の大学院生の確保は難しくなるのでは有りませんか。 大学院への飛び入学には、大学院の優秀な学生確保と1年分の学費を免除するという意味もあるのではと予備校の専門家は、指摘している。 1997年に解禁された高校から大学への飛び級入学制度は、2006年度まで入学実績があるのは 国立の千葉大学、私立の名城大学・名古屋市、公立の会津大学・福島県会津若松市の3大学だけで、人数も千葉大41名、名城大20名、会津大学1名の計62名に留まっている。大学に高校から飛び級入学しても、高校の卒業資格が与えられないし、高校で一緒に学んだ友達とも別れなければなりませんし、良き友人関係を失う可能性も有ります。高校からの飛び級入学を導入している大学もまだ少ないのが現状です。高校から飛び級で理工学系統の大学院に入り、速く博士号を取りたい高校生には、千葉大学への飛び級入学は近道になるでしょう。

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