『 上皿てんびんに電流計、顕微鏡……。理科の授業で使う実験器具や教材の費用として、文部科学省は、200億円の予算を政府の新経済対策に盛り込む。昨年度までの数年は年13億円前後で推移。厳しい財政事情で購入費がゼロの学校もあるため、例年の15倍の「特盛り」予算で、「理科離れ」「理科嫌い」を防ぐことにした。 実験用のてこや丸底フラスコ、メスシリンダー、図鑑……と、理科の授業で使われるものの購入費を広く補助する。公立と私立のすべての小中高校、特別支援学校が対象だ。理科教材は、購入費の半分を国が補助し、公立なら自治体が、私立なら学校が残りを負担する仕組み。今回は自治体の負担分も特別交付金で多くを手当てする方向だ。 「ゆとり路線」から学力向上にかじをきった新しい学習指導要領は、理科と算数・数学について今春から前倒し実施され、授業時間が増えた。 しかし、科学技術振興機構と国立教育政策研究所の昨年の抽出調査では、コンデンサー、手回し発電機といった新指導要領で必要な実験機器のない小学校が6割以上あった。小学校の備品費は年平均約9万円で、指導要領上、必要と試算した額の半分ほど。「ゼロ」という答えも、小学校で40%、中学校で24%、高校で27%に上った。 「器具が少ないので見せるだけで子どもに体験させられず、理科の面白さが伝えられない」「授業増と学力向上のかけ声だけでは対応できない」といった声が文科省にも届いていたという』アサヒコム
私立・公立校を問わず理科の実験の教材費担当教諭の負担になっていました。理科離れや理科嫌いを無くするには、理科の先生が教材費に自腹を切らなくて良いように予算を組むべきです。文明先進国日本の教育の貧しさを感じました。理科は実験に始まり、実験に終わると言われています。この予算で、日本全国の学校の理科室にある実験器具や教材、実験設備を充実させて下さい。ゆとり教育を見直し教科書の内容を充実させるより、理科の基礎、土台作りの為に理科の専門教員を配置し、理科の実験と実習、自然観察や動植物まの採集、理科の校外授業も充実させ、科学技術の研究所施設や大学、企業への見学、研修にも力を入れるべきです。日本の現在の入試制度では、理科の知識や教科書の暗記に偏りがちに成り本来の理科の実験や実習が狭められ出来無なってしまっているのが現状では有りませんか。大學入試の為に授業時間が足りなくなり教科書の中心主義の学習に陥り学ぶべき理科の実験や実習が削られてしまったのでは有りませんか。理科の実験や実習の積み重ねにより、理科の面白さや楽しさが沸いて来るのではないでしょうか。今の学校教育生徒自ら体験したり、経験してみる教育欠如しているように思えてなりません。資源の無い科学立国日本を支えるのは子供達です。創造力豊かでユーニクな人材を養成出来るか、出来無いかが。日本の科学技術の未来の命運を握る鍵となっていることを忘れてはなりません。