CNN.co.jp 1月13日(金)10時51分配信『ニューヨーク(CNN) 米名門オーケストラ、ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートの最中に観客の携帯電話が鳴り響き、指揮者が演奏をストップするハプニングがあった。観客席で携帯電話が鳴ったのは、10日夜に同オーケストラがマンハッタンで行った公演でマーラーの交響曲第9番を演奏している最中だった。会場にいた観客がツイッターやブログで伝えた話を総合すると、交響曲は最後のクライマックスを過ぎて「音楽と静寂が入り混じる」極めて繊細な場面。タイミングは最悪だったという。鳴っていたのはステージ左型の最前列に座っていた高齢の男性の携帯電話だったが、この男性は身じろぎもせず、マリンバの音の着信音は3~4分あまりも鳴り続けたという。
音に気付いた指揮者のアラン・ギルバート氏は手を止めて演奏を中断。会場には着信音だけが響き渡った。ギルバート氏は持ち主に向かって「終わりましたか?」と尋ねたが、返事がなかったため「結構です、待ちましょう」と言い、指揮棒を譜面台の上に置いた。着信音はさらに何度か続いた後、ようやく鳴りやんだという。
苛立った観客からは「1000ドルの罰金だ」「そいつを追い出せ」と叫ぶ声も上がったが、大半の観客の「シーッ」といさめる声に制された。
ギルバート氏は「通常であれば、このような妨害があっても止めない方がいいのですが、今回はひどすぎました」と断った後に、オーケストラの方を向き、「118番」と指示して演奏を再開。観客からは拍手が上がった。同氏はニューヨーク・タイムズ紙に「非常にショッキングな出来事だった。あの作品の中でも崇高な感情が高ぶる部分で、乱暴にたたき起こされたようなものだ。壇上の全員ががく然とした」とコメントしている。』
ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートは、指揮者のアラン・ギルバート氏も管弦楽団員に取っても真剣勝負であり、この日コンサートの為に精進と練習を重ねて来たと言えます。指揮者アラン・ギルバート氏の演奏中に携帯電話の着信音を正確に聞き分けた指揮者として長年の鍛え抜かれ音を聞き取る聴力の鋭さと繊細さに感心しました。このような事は、携帯電話が普及している今日、これからは世界中何処でも起こり得る出来事と思います。コンサート会場での携帯電話を持つ人ののマナーが問題と思います。