福岡県内の公立中の50代の男性校長と男性主幹教諭が1月、修学旅行先の京都市で、生徒が自主研修していた昼間に飲酒していたことが分かった。取材に対し、校長は「教諭へのねぎらいや慰労のつもりだった。認識が甘く、軽率で反省しかない」と陳謝。県教育委員会は「望ましい行為とは言えず、事実関係を確認する」としている。

 校長らによると、修学旅行は1月中旬、2泊3日の日程で京都市内などを巡った。2日目の日中、生徒はグループごとに名所を回り、大半の教諭はホテルで待機したり、市内で生徒の行動を見守ったりした。

 校長と主幹教諭は「生徒の急病や問題行動の報告がなかった」(校長)ため、古寺などを見学後、京都の酒蔵を紹介する店を訪問。利き酒セットを注文し、十数種類の日本酒を飲んだ。初日と2日目の夕食時もビールなどを飲んだ後に、職員とのミーティングに参加したという。

 修学旅行中の飲酒を巡っては緊急対応や安全管理に支障を招く恐れがあるとして、全国の学校で教諭が処分されている。熊本県教委は2009年、昼食時に飲酒した男性教諭を戒告の懲戒処分にした。

=2019/04/23付 西日本新聞朝刊=


修学旅行(しゅうがくりょこう)は、日本において小学校中学校高等学校教育学校行事の一環として、教職員の引率により児童生徒が団体行動で宿泊を伴う見学研修のための旅行です。修学旅行中校長と一緒にお酒好きでも、利き酒するのは職務怠慢で不適切です。