森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

気が付けば

2007年03月31日 | 自然観察日記
 庭木のほとんどはまだ眠ったままです。しかし、気が付けば春は物凄い勢いで進んでいるようで、出勤途中で道路わきを見ればヒメオドリコソウの群落が次第に色彩を帯びてきました。
 遠目で見ればそれなりに美しく、すっかり日本の風景に馴染んできたようですが、この風景10年・20年前は無かったはずです。かってはここに日本の在来種の野草の群落があったはずで、それがこの種によって駆逐されてしまったということになります。
 温暖化の危機が取り立たされてきました。それと平行して植物界のグローバル化といっていいのか生態系の大異変が静かにしかし急速に進んでいるという気がしてなりませんね。これからの地球がどうなるのか不安を抱かないわけにはいきません。
 ところで、このオドリコソウの群落の辺りはまもなく人の農作業の一環で除草薬の散布を受けることになるでしょう。一時的に死滅したように見えるオドリコソウがすぐに復活するのに、日本の在来種はそれができない。その差がこの風景を作ったもっとも大きな原因だと考えています。結局のところ、人為の結果です。化学薬品の影響が大きいことをもっとももっと考えるべきだと思います。

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