森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

アラゲヒョウタンボク(スイカズラ科)

2006年04月14日 | 自然観察日記
 ヒョウタンボクという種がある。別名キンギンボク。花が初め白色で後に黄色に変わるためについた名で、ヒョウタンボクはその後の赤い実が2個ちょうど瓢箪のような形につくからついた名である。
 アラゲヒョウタンボクはキンギンボクに比べ日陰を好み全体にまばらな分岐をし弱々しい感じがする潅木である。花もうつむいて2個並んで咲き色彩は地味だ。春の早いうちにまだ他の木々が展葉しないうちに雑木林の林床でひっそりと咲いている。里山の森にあっては完全な脇役という感じである。
 ところでキンギンカ(金銀花)という種があるが、キンギンボク(金銀木)と混同しやすいが全くの別種である。いずれもスイカズラ科の植物ではあるが、キンギンカはスイカズラの別名で実は黒く熟すのにたいして、キンギンボク(ヒョウタンボク)は赤く熟す。いずれもこの種の実は美味しそうに見えるけれど有毒といわれるから口にしてはいけない。しかし、「スイカズラ」の語源は花を取って「吸う」と甘い蜜が得られるからという。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。