冬に突入したのか、秋の終わりなのか、はたまた夏の延長なのか、不可思議な季節は相変わらず人間の欲望過多の行為に祟りを投入しているかのようだ。そんなとき、勝手に居候となったカマキリ2匹がオラをにらみつける。つい目と目があってしまう。
前足・カマの内側に黒い模様があったのでおおきさが小さめなのも勘案して、この当該カマキリは「コカマキリ」に違いない。最新のニュースでは、アスファルト上で死ぬカマキリが多くみられるが、その原因は寄生虫である「ハリガネムシ」の妖術だという。ハリガネムシがそのようにカマキリを操っているのだと、京大の研究チームが解明した。
たまたまカゲロウも来ていたので、カマキリはそれを狙っていたような気もする。翅の斑紋があったので「ウンモンヒロバカゲロウ」(ヒロバカゲロウ科)と思われる。いつの間にかいなくなったのはどうしてだろうか。カマキリの餌食になったのか。
(ameblo.jpのwebから)
以前、バッタがミイラになって草の茎に止まっている姿を畑で見たことがあるが、それも同じような現象のようだ。自分以外の生命体の命令によって動かされているのだ。同時にそれは、人間界も同じことが言える。つまり、「カネこそ全て」「人のことより自分さえよければ」「他国のことより自国第1主義」というカゲの言葉に支配され、追い込まれ犯罪や戦争や人間・地球への裏切りをやってしまう。夢遊病者のように。M・エンデの『モモ』の世界が現実となってしまった。
わが家にいた2匹のバッタはハリガネムシのせいとは言わないけれど、先日死体となって畳に転がっていた。同じ居候の鬼軍曹・アシダカグモがこのカマキリを食べていなかったのが幸いだった。それで今、二匹のカマキリは野菜の肥料となっている。