どうも、音楽業界を巻き込んだ新手の詐欺師?のようだ。
音楽的には彼の才能は非常に高い。90年代の「時代の寵児」といわれただけあって、タイムリーに音楽制作をする素晴らしい才能があり、その時代にマッチしていた。
しかし、それもあまり長くは持ちこたえられなかった。
早稲田大学の授業料を楽器購入に充当し授業料が払えず中退したそうで、センスを活かし音楽を中心に、コツコツと地道な活動をしていればこんなことにはならなかったはずだ。
ところが、妻も捨て、大きく勝負に出た。これが当たれば良いのだが、当たらなかった。最悪のシナリオを考えていなかったのだ。
小室だけではないが、1950年代後半以降生まれの人たちを見ていると、未だに気分がバブリーな方が多い気がする。まぁ一発勝負して見るか・・・などという世代かもしれない。(決してそういう方だけではなく、こつこつと企業経営している方もいらっしゃるのですが)
小泉内閣時代、著作権が知的所有権、知的財産権などといわれ注目された時代があった。実際、小泉さんも将来のことを考え、それなりに注目し、何とか著作者を保護していかなければと考えていたに違いないが、現在はトーンダウンしている。
先進国では知的財産権はかなり厳しく守られている。しかし、この著作権というものはなかなか難しい。(シンプルに考えれば解り易いのだが・・・)
小室は、そこに早くから目をつけていた。自分で作曲したものは何でもその著作者に権利があって、どのようにでもなると思わせ、(実際には権利そのものを全て譲渡していたが)「私に権利があります」といって二重に売ろうとしていた。それも高額な値段で。売る相手は、権利問題クリアは大変難しいので煙に巻かれたような感じで小室の話を信用してしまった。小室はまんまと金を騙し取っていた。しかも1人だけでなく2人に。
詐欺師の特徴として、「口八丁手八丁、あることもないことも早口でテンポ良く話し、相手を信用させ契約書にはんこを押させてしまう・・・・」時には数字のからくりをまことしやかに話してしまうこともある。
そもそもは、慰謝料と養育費が高額すぎて世間離れしているので驚くが、数10億円を稼がなければならないのに、大芝居を打たないと稼げないことが判明したのだ。
シンプルな金儲け詐欺話なのだが、いくら有名音楽家だったとはいえ、この不景気な時代なかなか投資はしてくれるはずはない。
私は、彼が『勘違い』していたと断言する。『勘違い』して、善い方にいくときは万々歳なのだが、悪い方に走り出すと勘違いがどんどん超特急で大きくなっていく。。。ということを言いたい。
それは、事業だけでなく、生活の中にも潜んでいる。
勘違いしないように、きっちり、ゆったり・・・「美味しい話には疑ってかかれ」