土曜日、立花隆氏の講演『医療崩壊 ~ 日本の医療の問題点~』『がん患者になって』を聞きに行った。
TBSでニュースキャスターを18年半勤めた筑紫哲也氏が亡くなり、講演のその日、葬儀があったのだが、この講演を優先してくれてのことだった。
そして、彼もがん患者になり、今年1月中旬から2月末までBCG治療をした経験や3月には大腸のポリープを切除したことなど体験談を述べながら、ガンの怖さ、がん患者になったときの気持ちの持ち方など、“生”と“死”を考えさせられる講演だった。
1番印象に残ったのは、『人間は生まれたときから死刑囚』と最後に語り、やや自虐的な表現をしながら、ガンの治療法や予防法を織り交ぜわが国の医療崩壊について語った。
そして、医療崩壊が始まったのは、1983年、厚生省幹部の提言で始まり、現在はOECD加盟30国中ワースト4に入っていることや、医師不足の問題点、医療費の投入が不足している現実など現実がかなり厳しいことを訴えた。
立花隆さんといえば、故田中角栄元首相の犯罪を暴き、失脚させた方で、舌鋒厳しい人として知られている。
月刊誌や書籍の原稿はテンポ良くどんどん中に入って行ってしまうが、講演は、『あの、あの~』が前半特に多く、やや聴きにくいところもあったが 最後まで聞いてしまった。
現在68歳。テレビにはここ数年、そんなに多くは出演していないが、ジャーナリストとしてまだまだ活躍して欲しい1人である。
彼の講演を聞いて、自身の体験から、『ポジティブ』に生き、ガンと対決していく覇気を持ち続けることの大切さを学んだ。