ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

雨が心にしみる

2016-05-05 09:15:45 | 暮らし

 雨だ。屋根を打つ雨音が聞こえてくる。布団にくるまりながら、雨音を楽しむ。いいなぁ、ぴりぴりとあっちこっちに突き出す心の刺が、クリームシチューのようになめらかにとろける。

 今日は農作業に出なくてよい!1日、のんべんだらり、本を読んだりブログを書いたり、好みのままに時間を浪費できる。育苗ハウスも、1時間に1度見回って水撒きやら風通しに気を使うこともない。根っからの怠け心を肯定し許してくれるのが、雨の慈愛だ。好きでやってる農業なんだから、雨で開放される、なんて矛盾した言いぐさなんだが、趣味の農業と言えども、始めてしまえば、無理を強いられることだってある。これから難敵となる雑草との戦いなんかがいい例だ。好みでない作業だって避けて通ることはできない。でも、雨が降れば、まっ、神様がくれた休養日ってことで、なんて言い訳も効くわけだ。雨はありがたい。

 雨音は怠け心をくすぐるだけじゃない。畑に潤いを与え、作物に伸びる力をもたらしてくれる。降りしきる雨が、乾いた耕土にしみ込んで行く様をまざまざと感じる。小松菜の苗が雨を喜ぶ声が聞こえる。土にしみいった雨水が、土中の養分を溶かし作物の根にたどり着き、すいすいと吸収され、枝葉に回っていく、そんな水の移動だって実感できる。いやいや、葉っぱが伸び広がり、茎がぐぐっと立ち上がっていく様子だって見える。だから、雨は嬉しい。

 満開のブルーベリーやイチゴたちも喜び勇んで雨を受けている。雨の日の植物たちは自信にあふれている。

 この雨で、トラクター耕耘した畑も落ち着くことだろう。かき回したことで不自然に広がった土の間隙も埋まって根が張るのに適した耕土となる。キャベツ、ブロッコリー、カリハラワーの苗を移植するには最適な環境が整った。雨が止んだら、リフレッシュした心と体で、農作業の再開だ。

 そうそう、昨日トラクター作業に付き合って虫をついばんでくれていた野鳥たち、みえるかなぁ?くわえた虫が、

 イチゴ畑を飛び交い始めたモンシロチョウも、雨の今日は一休みだ。

 

 

コメント
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