ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

機械良好!腕前不良!やれやれ田植えは終わって・・・・なぁぁぁい!

2016-05-23 20:35:05 | 農業

 見てくれよ、この苗の並び。

 遊んでるわけじゃないから。田んぼアートを目指すわけでもない。ただ、ただ、腕前が下手なだけ。田植え機械の方は、いたって順調。なのにこの始末、どうしてこうも技量足りないんだろ?田んぼに乗り入れて数秒、畦に乗り上げるし、いかん!いかん!とクラッチ操作すれば、今度は大きく右旋回。こら、ちょっと勝手に動くな!機械は正直にオペレーターの指示に従ってるだけ、うわーっ、苗、その場にぼろぼろこぼれてるし、止め方、止め方?どうすんだ、いかん、それ機械の上下動だって!

 1年ぶりだからなぁ。それもたった1日の経験。これで覚えていろって、そりゃ無理難題だよ、機械苦手の僕にとっちゃ。だいたい、ブレーキちゅうもんが無いてのが、社会常識を外れてるよ。クラッチを切る切らないで進んだり止まったりするんだ。そのクラッチてやつが、自転車のブレーキと同じ構造。両手をぎゅっと握ればクラッチが切れて止まる。自転車と違うのは、片手だけ握っても止まらない、勝手に旋回する。止めたままにするには、クラッチに付いた止め金具をはめねばならない。これがとんでもなく厄介なんだ。ついつい離してしまったり、簡単に外れたり、そのたんび、田植え機はご主人の意図を無視して右へ左へ。その操作にさらに植え込みロータリーの監督もせねばならない!もう、なんちゅう機械作ってんだよ!

 でもそいつは、八つ当たりってもんだ。運転速度を最低速にして、一つ一つ指さし確認。どうやら機械の仕組みに慣れてきた、と思ったら、苗箱が機械に食いつかれた!ポット苗田植え機では、苗箱が機械の中を順繰りに送られて苗が押し出される。その途中で引っかかってしまった。引けども、押せども、いなせども、猛獣の牙に噛みつかれた子ウサギ同様どうにもならない。ああだ、こうだ、仕掛けてみるがまるでダメ。そのうちになんと苗箱がバリっ!亀裂が入った。ええい、もうどうにでもなれ。どうせこの箱はもう使えないんだ。凶暴な破壊衝動に突き動かされ、取り出した稲刈り鎌でずたずたに切り刻んでやった。なんと、恐ろしい衝動破壊行動!箱は10数片にばらばらに切り刻まれ、どうやら、とりだすことができた。

 こんな機械との仲たがいもあるにはあったが、やっぱり、文明の利器、上手に動かせば仕事は的確かつスピーディ、2反部半を正味4時間で終わらせることができた。遅い!てか?いいよいいよ、言ってろよ。よしよし、残すは山沿いの小さな田んぼ1枚だけ。あっという間に終わるだろう。終わればビールで乾杯だ。1日で田植えすべて終了!信じられない!手植え中心だった頃は、4日近くかかった。おんぼろ2条植えでやり始めてからも、捕植作業が膨大で数日間は田んぼを這い回った。それが、1日でお仕舞いだよ、さなぶりだよ。

 なんて、うまく行かないのが人生なんだなぁ。さあて、最後の1枚、ささっと終わるぞ、と田に乗り入れたはいいが、田んぼが乾き過ぎで機械が動かない!ええーっ、?こうなんのか?固くしまってカチカチになるんじゃないんだ。まるで悪女の深情け、土と言うより泥が粘りつき、へばりつき、機械はよれよれの耄碌ジジイ、エンジンをフル回転させ、後ろから渾身の力を込めて押して、どうにかこうにか進むだけ。Uターン地点に来て、ついににっちもさっちも行かなくなって、ギイブアップ!水入れて、土を柔らかくし、機械の底部のフロートを浮かばせるしかない。でも、すぐ上の田は、まだIさんが手植え真っ最中。ダメだこりゃ!明日、明日。一晩水を引き入れて、明日、再度の挑戦だ。

 ああ、かなり残念!大いにがっかり!今日ですべて済ませて、明日は野菜の苗植えがしたかったのに。って、そうは問屋が卸さない。失敗あっての農作業。思惑外れが人生ってもんだぜ。

 

コメント
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