自然治癒力セラピー協会=Spontaneous Healing Therapy Japan

自然治癒力を発揮させるために、心と体の関係を考えます。

インド太古のヴェーダ哲学で解く、”:錯覚”

2012年11月19日 | 自然治癒力とヴェーダ哲学の関係


 錯 覚 と 人間 の 心 の 弱 さ   

11月19日(月曜日)
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アートマ以外の心は完全ではない。

“人間の心は弱い”と言われる。

その弱さは、次のように定義されている。

 

①   ブランティ=錯覚 

恐怖心。そのため、ヒモを蛇に間違えたり、影を幽霊に想いこんだり、

真実でないのに、真実だと思い込む錯覚をさす。

②  プラマダム=マナスの支配

身体やそこからくる感覚と感情で揺れ動くマナス。

マナスが自分のほんとうの心だと思いそれに心が

支配されることを甘んじる。


これを避けるためには、ブッディやチッタを

駆使して、制御したり、冷静に本来の自分の心を

見つめることが必要。


内側の道に向かわないと、感覚に振り回される

だけの危険な状況に陥る。


③   カラナ・アパータヴァム=首尾一貫しない行動 

たとえば約束が守れない、自分の主張と行動が

伴わないなどといった、言葉と行動の不一致。


④   ヴィブラリブサ=嫉妬・羨望 

アハンカーラのために、他人の幸せや繁栄を

心から喜べない性質をもつ心の習性。


“他人の不幸を魚に酒を飲む”~という言葉が

あるように、アハンカーラという自我意識が、

“自分は特別だ”という認識を抱かせ、

人より優位にたつことを無意識に求める。 


人より幸せになることで、その優越意識を満足させ、

反対に他人が自分より幸せになると、何となく

面白くなく、嫉妬からその人を誹謗中傷する

こともある。


このようないろいろな心の弱さとその統制と

いう難関に打ち勝って、初めて人は感覚の

統率者といえる。

 

平安な心持を持ち続けて、感覚の馬を上手に

コントロールできる御者となるためには

どうしたらいいのだろう。


アンタカーラナ(内部の道具)には弱さが

あることは否定できない。

その弱さを克服するためのインドの聖者の

言葉がある。

 

悪を思わず、善を想え

悪を見ず、善を見よ

悪を聞かず、善を聞け

悪を語らず、善を語れ

悪をなさず、善をなせ。

 

この言葉の実践とともに、叡智であるブッディ

を開発するように心がければ、平常心を失いそうな

ときも、マナスとアハンカーラをコントロールできる。


周囲に調和が取れないときや、物事が進まないとき、

あなたのアハンカーラが強く働き、自己主張

していないだろうか?


私が 私の、私に、というように、私という言葉

を良く使っていないだろうか?

 

今、あなたの心がマナスに押されて揺れ動かされて

いるなら、まず、揺れ動いている自分を客観的に

眺めてみよう。

今の感情の高ぶりと動揺を抑えるためには、

そういう自分を見据えて、その悔しい、悲しい、

苦しいという感情を見つめること。


見つめることでそれらのマイナスの感情の

エネルギーは外に吐きだされ消えていく。


見つめるということは判断をくだすことではない。

判断や理性を働かすと、執着になっていく。

ただ雲が流れて行くように、それらの感情を

みつめることが大切だ。

 

眼を閉じて深呼吸を何度かして、そして、

自分の好きな言葉を想いだしてみるのも良い方法だろう。


尊敬する偉人・聖人の言葉、あるいは、好きな

格言や祈りの言葉を誰でも、何か持っているはずだ。 


“祈り”を活用しよう。


自分が信じている神さま、創造主、大生命、仏様、

この宇宙の偉大な意識に語りかけること、

自分の光と相手の光を、見つめ、その光に感謝すること。


祈ることは何かをお願いしたり、おねだりしたり

することではない。

祈ることは神様を想いだすこと、ただそれだけ。

想いだして神様と心を通じ合わせることだ。

 

子供は 困ったときやうれしいとき、常に母親に

呼びかけ、そばにいてほしいと願っている。

私たちの祈りは、神様が常に一緒に自分と

おられることの確認、

そして、苦しみも喜びも無条件に分かち合うために 

神様と向き合う時間だ。


神はその時、苦しみは、分かち合うのではなく

わたしにその重い荷物を預けなさいと

言われるだろう。


心を軽くしなさいといわれるだろう。

一人で重荷をかついで歩いているのではない~と。


重荷をかついでいるあなたを背負って歩いて

いるのが私だーと言われるだろう。

ここでインドの聖者の言葉を想いだす。

  

“神様はその帰依者を決して忘れることは

ありません。

神を忘れるのは帰依者の方です。

 

神は決して帰依者を見捨てることはしません。

帰依者が神を見捨てるだけです“

 

 

                           

 

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