「ヒェー、天国!」無口なおっさんも声を上げてしまう快適さ。呼吸するのも嫌になるくらい暑さに消耗してたどり着いた水場だ。両腕を脇の下まで水槽に入れ込んで、後頭部に落ち口の水をかけ続ける、言いようの無い快適さだ。養老の滝も実際はこんなことだったのだろう、なんて思いながら…。
まぶたを閉じていても、まぶたを伝い落ちる水の流れが紫のうろこのように眼に感じるのだ。しばし放心状態で、ようやくひと心地ついた。
予報は「一日曇り」だったが、結局は強い日差しの夏日となった。連日、32~33度程度の最高気温が続いているので、今日も午前で敵前逃亡した。
100坪以上はある棚田跡の台地の地拵えだったのだが、丸太や竹の廃棄地みたいになっていたのを、もったいないから草地から植栽地へと誘導するための手始めである。丸太は概ね片付けたが、腐食途中の竹がまだ車の進入を阻むくらいの凹凸になっている。これは涼しくなってからの作業だ。