開田で畑も沼も消え去れば豊かな里もまた遠く消ゆ
この秋も兄の作りしこしひかり白飯のみで食べる一膳
田に立てば小川も消えてパイプ立つ鴨も寄らずばただ雪の原
家数は増して空き地も消えたれど通りに児無く声も聞こえず
昨年、兄が送ってくれた金糸瓜を調理した。お正月と言うこともあって「なます」で頂戴することにする。小生は郷里にいた頃から馴染みのある野菜だが、子ども達は始めて見て食する食材になる。ましてやノルウェーからの客人にとっては、目を白黒させるに十分だった。
既に大根と人参の「なます」は食べているから、「金糸瓜の三杯酢」も食べるだろうと、いささか押し付けがましく迷惑な接待だったかもしれない。小生にとっては「郷里の味」そのものだけれど、小生以外は特段の感慨も湧かないのであるからなあ・・・。
まあ、正月だから「金糸瓜」の名前と輝きに便乗した一品である。
金糸瓜食べて昔へ半世紀
六十路いまだ明けても反省期