トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

今日のトンボ「マユタテアカネの連結体」

2024-11-04 | 小父のお隣さん

 11月ともなると目につくトンボはマユタテアカネとオオアオイトトンボくらいになる。上空を群れていたウスバキトンボも稲刈りが終わる頃には消えてしまった。日当たりが良く尾根の狭間にあるトンボ池は遅くまで飛翔がみられるのだが飛翔と言うより日向ぼっこに行動は移っていく。時折、採餌に舞い上がったりアタック掛け合ったりするけれど、概ねエネルギー温存の方向性に見える。止まる場所も地面近くになって、やはり輻射熱で温かいのであろう。

 この日もマユタテアカネとオオアオイトトンボの連結体を見つけたがオオアオイトトンボの撮影は出来なかったが連結体を見ていて思った事がある。繋がりはオスがメスの首根っこを挟みつける事で成立するが行為は全くの一瞬なのだ。そこで想う事は「許可があったかなかったか⁉」であって、多くの生物の場合、メスの方が「嫌!」と感じれば拒否行動がある。まあ、「嫌!」なのか「駄目!」なのか科学的判断など出来ない孤爺ではあるけれど明らかに拒否行動がある。

 付近で産卵行動に群れているキタキチョウはこの季節では一番観察し易い。トンボのメスが避ける飛翔⁉と思われる飛び方も見えたりするものの「駆け引きか煽りか⁉」とも取れるからトンボは分からない。となると「極楽とんぼ」は実態としてない、に見える。トンボのオスの行動は言わば「突然、首根っこを掴んで意のままにする」のだから人間社会ではまさしく犯罪に相当だ。その上、既に他のオスの精子の影響がある部分は「捨ててしまう」念の入り方だとか、自分の子孫を残す生存競争はランデブーなんて甘い香りは皆無だ。

 諺に「極楽を作るよりは地獄を作るな」の名言があるが歴史は今もって「極楽を作りたいために地獄を与えている」のが止まない。トンボ界に「極楽とんぼは居ない」を喝破した孤爺ではあるけれど「それがどうした」と言われれば引っ込むしかないなあ。まあ、極楽遁走する事になるか地獄から首根っこを捕まえられるかとんと分からんのがあの世である。とは言え海洋散骨は周知済みだから我が無機質分は「母なる海」に戻る訳で「私は貝になりたい」訳でも無いが滔々たる悠久の輪廻の中に繋がり続けるのは間違いのない事実だ。