一昨日の在宅勤務は大忙しでした。早朝散策後にアパートに戻り、洗濯、部屋の掃除、布団干し、そして朝8時前に業務開始です。午前中の仕事は11時前に切り上げ、長めの昼食休憩を取得。車でひたち海浜公園へ向かいます。時間に限りがあるため、高速道路を利用して約45分で南駐車場に到着しました。
常陸ローズガーデンのバラは終盤
ハマナスの花を左に見ながら、ひたちなか自然の森へ向かいます。
ひたちなか自然の森は、既存の植生を活かして整備され、アカマツやクロマツ、コナラを主体とした里山です。林床にはこの時期、数多くのウメガサソウやイチヤクソウが咲き乱れます。遊歩道沿いでもイチヤクソウが開花していました。
昨年の花の跡の横にこぼれた種が成長して、新たな花が咲きます。
こちらはウメガサソウ。
一本の株から数多くの花が咲きます。イチヤクソウに比べてこじんまりと密集しています。
目的のオオウメガサソウの保護区域にやってきました。期待通り咲き始めています。
ウメガサソウより一回りサイズが大きく、うつむきがちに咲く姿が特徴。森の妖精と呼ばれています。
ガイドツアー以外で見られるもう一か所の保護区域にやってきました。
薄ピンク色の梅に似た花が笠のように下向きに咲きます。ウメガサソウよりサイズが大きいので、オオウメガサソウと呼ばれるのでしょう。
スマホでも1枚。コンデジに比べ、スマホのほうがより鮮やかに撮影できます。いずれも片手に持ち、下から見上げるように撮影。焦点合わせに少し苦労します。
別な花もパチリ
奥のほうにもたくさんのオオウメガサソウが咲いています。群落のように見えますが、ひたち海浜公園のHPによると、これらは地下茎でつながった一株みたいです。
オオウメガササソウはツツジ科ウメガサソウ属の常緑小低木で、環境省のレッドリスト(2020)では準絶滅危惧、茨城県レッドデータブックでは準絶滅危惧ⅠA類に指定される希少な植物です。高尾山付近で見かけません。ひたち海浜公園が自生南限地となっています。
毎年6月に開催されるガイドツアーでは、紹介したエリアの他に、普段は立入りできない場所にも案内してくれるようです。今年は6月3日から開催とHPに記載がありました。一度利用してみたいのですが、なかなか機会がありません。
帰りに、紅色のイチヤクソウを探します。いつも見かける場所ではまだ蕾が小さく開花まで時間がかかりそうです。代りに茎が赤いイチヤクソウを紹介しておきます(花は白色です)。
近くにもう一本ありました。
ちょうど、テラスハウスで「オオウメガサソウの魅力パネル展」が開催されていたので寄ってみました。
オオウメガサソウの分布についてのパネルです。北半球の冷温帯から亜寒帯に分布し、日本国内では北海道、青森県、岩手県、茨城県の限られた場所に分布しています。茨城県では、ひたち海浜公園と東海村の日本原子力研究開発機構の敷地内にのみ分布しているそうです。つまり、ひたち海浜公園が日本の南限となります。
ひたち海浜公園敷地内における分布状況を説明するパネルです。左側が2019年現在の分布(黄色)。右側のパネルは見ずらいですが、開発などの環境変化で生育地が少なくなってきた様子が説明されています。そのため、保護・保全の取り組みが必要となっています。
記念の森散策路に咲くシモツケ
みはらしの丘ではネモフィラの刈り取りが終わり、秋へ向けてコキアの植え付けが間もなく始まります
帰りに沢田湧水池を訪れました
中に立ち入ることができないので、外から見下ろします。湧き出し口をズーム。絶え間なく湧き水が噴き出ています。
この沢田湧水池にはオゼイトトンボが生息します。しばらく池を眺めていると水色のトンボが飛んでいました。飛んでいる姿をズーム撮影するのは難しく、葉にとまる瞬間を狙います。しかし数m先の草むらにとまったトンボを肉眼で識別するのも困難。
あきらめかけたところ、別な水色のトンボがやってきて葉にとまって休憩中です。よく見ると葉が茶色く姿を識別しやすいトンボです。すかさずズームでパチリ。
再び飛び立ち数m先の葉にとまりました。羽が透明ではないので自信ありませんが、本体はオゼイトトンボに姿が似ています。
体を上に反らせたり
下に反らせたり、落ち着かない様子でした。