特定秘密保護法とゼミの先生
2013年12月8日(日)
3週間程前、大学のゼミの先生の名前が新聞に出ていました。5日ふと思いつき、当時の学友と訪問しました。87歳とご高齢ですが、9月30日に本を出版するなど、精神活動は旺盛でした。
その本ですが、「入門・社会主義の歩み」というものです。まだ、全部読み終えた訳ではありませんが、巻頭言の「はじめに」で興味深いことが書かれてありました。
それは、「私は、毛沢東主義者ではないが、常々『戦術的には敵を重視し、戦略的には敵を軽視する』との毛沢東の標語に共感を覚えている。」というものです。
私も毛沢東主義者ではなく、むしろマイナス評価をしている者ですが、この「戦術的には敵を重視し、戦略的には敵を軽視する」という言葉に大いに共感を覚えました。
全くもって、特定秘密保護法の「成立」の過程及び今後の展開に当てはまると思ったからです。
特定秘密保護法が「成立」しましたが、各般から言われているように、何故このように多くの国民の反対を押し切って成立を急いだかということです。私は、法案の中身を知れば知るほど、国民の知る権利を制限したり、報道の自由を制限したりすることなどに主権者である国民の多くが不安を抱くようになり、審議が長引けば長引くほど法案の成立が困難になると、「支配層」が考えたからだと思います。主権者の意思に恐れおののき、あわてて、しかも暴挙により法律を成立させることに、大義や正義がある訳がありません。正に「戦略的には敵を軽視する」であります。大義や正義は主権者である国民の側にあるのです。
これから、彼ら(支配層)は、この法律の目指す本質である、日本を戦争ができる国にすべくひた走り、憲法の掲げる平和主義、基本的人権などに対して牙を剥き出しにして、攻撃してくるでしょう。我々国民は、あらんかぎりの知恵をつくして、多くの国民の連帯の力により、これに反撃し、打ち破っていかなければなりません。それは苦難なみちです。正に「戦術的には、敵を重視する」であります。
歴史には紆余曲折がありますが、かならずや、我が日本国憲法の国民主権、基本的人権、平和主義の理念を実現する方向で動くものと、私は確信しています。それに抗う反動勢力に対しては、歴史の審判が下るでしょう。
かつて、安部晋三内閣総理大臣の祖父である岸信介は、戦争犯罪人という歴史の審判が下りました。憲法を蹂躙する特定秘密保護法成立の最高責任者として安部氏に対しても、遠くない将来歴史の審判が下ることは必定です。して、その罪状は何か。それは、「主権者に対する反逆罪」です。
(2013.11.16 朝日新聞)
一部の人は、ケネディ氏が「日本のため」に働いてくれるのではないかとの期待をしているようですが、私はそれは幻想と思います。アメリカの駐日大使としてアメリカの国益のために働くのです。
先生は、新聞取材に対して、「日米同盟の強化のため、ケネディが日本人に人気があることを利用している。」という趣旨のことを主眼として述べたそうですが、新聞記事ではそのようなことは書かれていません。
今、日本を支配しているのは、誰でしょう?