洗足音大で行われた課題曲クリニックにでかけた。
課題曲の作曲者と伊藤康英先生が作品について語り合うコーナーが、毎年大変参考になる。
実際には、伊藤先生が語っている時間の方がたいがい長いのだが。
演奏予定(とか、かっこつけちゃた。もうこれしか練習してないんだから、予定とかつけなくてもいいんだよね)の「斎太郎節の主題による幻想」を書かれた合田佳代子先生は、ピアノがご専門の方のようで、生粋の大阪人とおっしゃってはいたが、「関西のおばちゃん」風ではなく上品なたたずまいでいらっしゃる。
伊藤先生の前では、はい、そのとおりです、そうとってもらえればいいと思いますと、解説も控えだ。
しかし一緒に弾いてみませんか請われて連弾がはじまると、いきいきと弾き始められる。
なるほど、中間部はそんな風に歌われるつもりで書かれたのかと、一瞬にしてわかった(わかるとできるはちがうけれど)感じがした。
講座のあと、サインをいただき、がんばってくださいねと言っていただき、作曲から直接「気」をいただくという本日最大のミッションは達成された。
朝から小諸そばのカツ丼セットとか食べてしまったので、昼は食べずにすんだ分ずっと譜読みができ、午後の指揮法講座を聞く。もう少し時間があって、つっこんだところまで聞きたかったのが正直なところだ。
ただ、会場を埋めているのは中高生女子がほとんで、実際に指揮をされそうな方が非常に少ない。
講座を担当された先生も少しやりづらかったのではないだろうか。
しかし、音大生の奏でる課題曲3を聞けてよかった。
定演のとき難所と感じたハーモニーはやすやすとクリアされていた。音の処理については、細かく指示されてない部分が多分あるはずで、上手な人でもその辺はトレーニングで統一感をつくる必要があるのだろう。
全体のイメージがつかめたので、来て良かったと思う。
部員のみんなは、学校でちゃんとさらっていただろうか。
昨日、ある生徒から何学部に行ったらいいのかよくわからない、就職とか考えないといけないですよね、と聞かれ、いやいや文系はそんなの関係ないよ、ぶっちゃけ難しい大学に入るのが一番、あとはそこでどうすごしかだなと話す。
学年だよりで急遽書こうと思って、帰りにブックファーストで本を何冊か買った。
三年おきに読む『大学図鑑』はやはり参考になる。ちゃんとマイナーチェンジを繰り返しながら最新の情報でつくられているとこがエラい。
斎藤孝『就職力』も読んでみた。就職力をつける具体的方法、つまり大学でやるべきことがたくさん書いてある。
結局、高校でやるべきことと同じじゃないか、と途中で気づいた。
久しぶりに中谷彰宏『面接の達人』も少しよみ、『偏差値30からの東大受験』という新書版は電車の中で読み切った。
「大学生は毎日本を200頁読め」と『就職力』に書いてあったが、今日読んだ頁を考えると、いまの自分はけっこう就職力ついているかもしれない。もう遅いか。