「わざわざ東京行かなくてもネット使えば欲しい物は買えるし、もう田舎も東京も変わらない気がするけど。むしろ自然とか海とかおいしい食べ物とか都会にないものいっぱいあるし」
「今日なまってないね」
「あ、そうだね。最近、浜へ出てないから戻っちゃったかも」
「そっちの方がいいよ。アキちゃんがなまってるなんてウソだし不自然だし…なんかバカにされているような気がする」
「そ、そんなつもりじゃ…」
「ごめん、怒った?今のは言い過ぎ…だけど半分は本心。ネット使えば欲しい物買えるとか田舎も東京も変わんないとか私は言えない。そんなの田舎者の負け惜しみだもん。自然がいいとか海がキレイとか東京から来た人が言うのは分かる。でも私は言えない。だったら私は都会が好き! 私はビルが好き、地下鉄が好き、ネットカフェが好き。アハハハ言った事無いけど(笑)だから行きたい。この目で見たい。地方出身者でも同じ同い年の子とか年下の子とか全然頑張ってるし、チャンスがあれば明日にでも出て行きたい。」
そうなんだよ。
やっぱり自然がいいねとか、しれっと言ってんじゃねえぞ。
いっかい住んでみろ。冬はほとんど毎日空暗いんだぞ。電車は一両で、一時間に二本だから。
川越線はいくら田舎の電車といっても、一時間に三本来るし、10両もつながってる。
そういえば、高校のとき、降りる駅でねすごしかけて、「あっ、降りる!」って車掌さんに叫んだら、電車をバックしてくれたんだけど、その話をこっちでしても信じてもらないんだぞ。
民放のテレビは二局しか映らないから、「金八先生」も見られなかったんだぞ。
そういうところに住んだことがあるのか。
週末の「あまちゃん」の一節は、脚本もいいけど、役者さんが実に言葉に血や肉をあたえていて、そうだ、こういうお芝居を立体感があるというのではないだろうか。
あと、能年玲奈ちゃんはなまりすぎだろって思ってみてた。東京で生まれ育った子が二週間やそこらでネイティブな土地の言葉をみにつけてしまうのはおかしいと。また、それ以上に橋本愛ちゃんが、ジモッティのネイティブなのになまりがなさすぎると感じていたのだが、その土地に対する二人の気持ちを、なまりぐあいで象徴してるんだなとよくわかった。
それにしても、浜からあがって歩いてくるあまさん達。
宮本信子、渡辺えりこ、木野花、美保純、片桐はいり。よくもまあ、こんなに存在感をだせるものだ。
この五人が歩いてくると、スイングレンジャーよりも、いやオーシャンズ11よりも押し出しが強い。
来週も楽しみ。