水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

9月9日

2013年09月09日 | 学年だよりなど

  学年だより「成功の確率」

 文化祭、お疲れ様でした! さあ、勉強モードにしっかり切り替えていこう。
 結果を残す人は、切り替え力がすごい。
 遊ぶときは集中して遊ぶ。情報処理能力が高いと遊びのレベルもどんどん上がっていく。仕事や勉強にも、遊びと同じように集中する。時間を忘れて集中するので、何をやっても自然とハイレベルな活動になっていく。
 逆の例もある。イベントが終わったあとも、そのままだらだらとしている。イベント最中も実はだらだらしてただけなので、それほど楽しかった感を持っていない。自分が楽しくなかったのを他人のせいにまでしたりする。生産性の低い人の典型だ。
 何かをやると決めたら、とにかくのめりこんでみることが必要だ。
 やりたいことさえ見つかれば一生懸命になれるんだけど … 、と考えている人は、みつからないまま終わってしまうことが多いものだ。
 一生懸命にやっていると、やりたいこと、自分にあっていることは自然に見つかってくる。
 「結果が出るかどうかわからないから」のめり込めない、という心理もあるかもしれない。


 ~ 仮に、成功確率が1%という課題があったとしよう。この課題に1回だけ挑戦した場合の成功確率は1%。だが、何回か挑戦したうちの少なくとも1回は成功すればいいという条件であれば、挑戦回数を重ねることで成功確率はあがっていく。
 たとえば、2回挑戦して1回以上成功する確率はどうだろう? 1回挑戦して失敗する確率は99%。2回とも失敗する確率は、 0.99×0.99≒0.98=98%
 なので、2回の挑戦のうち1回以上課題に成功する確率は100%から98%を引いた2%ということになる。もちろん、これでも可能性は低いままだが、1回しか挑戦しなかった場合に比べ成功確率が倍に高まったことになるわけだ。これだけでも、1回しか挑戦しなかった人は損をしている、といえるかもしれない。
 では、この挑戦を50回続けた場合の成功確率は、どのように変化するだろうか? 1回だけなら1%、2回なら2%なのだから50回挑戦した場合は50%に…と考えたいところだが、50回すべて失敗する確率は、0.99^50≒0.61=61%
 なので、1回以上成功する確率は39%ということになる。ちなみに、100回挑戦した場合の成功確率は約63%。さらにいうと、成功確率が99%を超える(四捨五入して)のは、418回以上の挑戦となる。 (染谷昌利『ブログ飯 個性を収入に変える生き方』インプレスジャパン) ~


 どうだろう。成功確率が1%しかない課題でも、100回やってみると成功する確率が63%にまであがるのだ。
 少なくとも、1回、2回しかやらずに、自分には向いてないとか、才能がないとか考えてやめてしまうことがいかにもったいないか。
 ましてみなさんには、いくらでもチャレンジできる環境が整っている。まずやろう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

二日目

2013年09月08日 | 日々のあれこれ

 二日目終わりました。
 たくさんのご来場、本当にありがとうございました!

 まず朝は、正門付近の受け付け業務(いるだけ)を担当。
 開校三十周年を記念して大々的な同窓会をやろうと企てているOBたちが来校してきて、すっかりおっさんになった彼らと昔を懐かしんだり、いろいろ考えてないでどんどん企画して連絡しちゃえばと話したりする。
 小講堂にもどると、すでに満席。それから行列のできるライブ喫茶状態が一日続いた。
 あたたかい空気につつまれた思い切りホームな会場で、失敗をおそれることなく演奏できて、たくさんお拍手をいただいて、部員たちは本当に幸せだ。
 わたくしも「潮騒のメモリー」「なごり雪」、ふじむら君とのデュエットで「明日へのマーチ」を歌わせていただく。その後、体育館での、クイズ研究部主催のクイズ大会に出場した。
 「予選を免除するので、先生方チームの一員として決勝に出て下さい」とオファーを受けたのが数日前。
 自分が恥をかくことで場が少しでも盛り上がるのならと快諾し、チームを組んだ同僚と必勝を誓いあった。
 ステージにのぼる。午前の予選を勝ち抜いた来客者のチーム、本校クイズ研究部から1チーム、栄東高校、浦和一女さんの招待チーム。高校生クイズ会では、吹奏楽の伊奈さんや栄さん、共栄さん(おめでとうございます!)のような存在だ。
 そしてわれわれ教員チーム。
 意気込みをお願いしますと、マイクがまわってくる。
 「その前に一つ訊いていいかな。これって本気でやっていいの?」
 存分に、とのことだったが、そこは大人だから。
 ましてわざわざ他校から招待してきてもらってるチームもいることだし。
 結果として、同僚のおてつき一回、自分は一回もボタンを押せず終わった。マイナスポイントで終了したのは教員チームだけ。ま、今回はこんなもんにしておいてやるかな。
 小講堂にもどり、超満席のなかで最後の全員合奏を終えることができた。
 明日は、片付けをして、星野高校さんとの合同練習だ。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

翔鷺祭初日

2013年09月07日 | 日々のあれこれ

 一日目、無事終わりました。
 ご来場いただいた皆様、まことにありがとうございました!
 よろしければ明日もお越し下さい。内容は同じです。
 ずぶんの歌も同じです。お待ちしてます!

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

準備

2013年09月06日 | 日々のあれこれ

 夕べは一晩泊まりで文化祭準備。
 ライブ喫茶の会場作りと買い出し。ある程度できたところでお弁当を食べて、夜9時からリハーサル。
 といっても演奏はちょっとだけで、ステージ配置や導線の確認、合奏中にウェイター人員が確保されているか、司会の滑舌は大丈夫かなど、演奏を支え、演奏以上に印象を決めることがらを通しで確認した。
 日付が変わる前に一通り終えて、あとは各自やりたいことをやる時間。
 翌朝の集合が7:15ということは、合宿所で7時10分に起きてもダッシュすれば間に合う。そう考えると普段よりも1時間以上朝おそくていいという子がいっぱいいる。だからといってずっと起きてたら、結局睡眠時間は極端に短くなるにきまっているのに、計算できない子が多いことは、朝食時の様子でわかった。
 今日は午前中にクラスの準備。午後、お客さん席をつくり、プログラムを折ったあと、合奏中心の練習。
 ちなみにカフェのバイトをしててオープンに入ってしまったから朝送ってほしいとメールがきた娘を、朝5時半に送りに帰った。
 そんな暮らしなのに、午後一度も眠くならずに合奏やら準備やらへ指示だしし続けたおれってえらいのではないだろうか。ごほうびに、帰りがけにセブンイレブンで「鶏唐揚げのねぎまみれ」買って帰ったらちょーうまい。とくに付け合わせのパスタがはんぱなかった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ガッチャマン

2013年09月05日 | 演奏会・映画など

 映画「ガッチャマン」が(興行収入的に)苦戦しているとネットニュースで読んだ。
 たしかに先日上映開始翌日ぐらいで観たけど、観客二人だったのだが、それは南古谷だからかと思っていたら、全国的にそうだったのね。
 もともと微妙な要素はあった。誰のためにつくってるんだろという根本的な部分で。「ガッチャマン」実写化と聞いて心躍るのは、われわれのようなおっさん世代だ。
 じゃ、おっさんがわざわざ観に行くかといえば、どうだろう。ガッチャマン役にはなんと、松坂桃李くんや綾野剛くんが演じます、剛力彩芽ちゃんも出るよ … と言われて、世のお父さん方はぴんと来るだろうか。
 「終戦のエンペラー」でヒロイン役だった初音映莉子さんが重要な役柄を演じるが、むしろ初音さんはその存在を知られさえすれば、お父さん世代のツボとなること間違いない。
 剛力彩芽ちゃんの演じたジュンってどんなキャラだったっけと懐かしくなりwikiってみた。


 ~ 白鳥のジュン/G3号(声:杉山佳寿子)16歳。アメリカ人と日本人のハーフ。身長160センチ、体重45キロ。普段は “ゴーゴー喫茶・スナックJ” を経営している美少女。だが、料理は苦手(目玉焼き程度しかできないらしい)なので、専ら甚平が担当。このスナックJは、ジュンと甚平の家であると同時に、忍者隊メンバーの溜り場兼情報交換の場になっている。孤児院出身だが、自分の生い立ちをある程度覚えている。変身後の武器は刃が仕込まれたヨーヨー。爆弾のプロでもある。健に人知れず恋愛感情を持っていて … 。 ~


 「ゴーゴー喫茶」! 孤児院出身でハーフという設定も含めて、きわめて昭和なテイストだ。
 「ガッチャマン」を楽しんでいた子ども時代って、そんなにも昭和だったのだ。
 われわれにとっては身近な昭和な世界も、今の高校生諸君にとっては、かなり日本史教科書的昔なんじゃないだろうか。
 そんな彼らも、一昨日の模試のように戦時中が舞台の小説を解かねばならない。
 どの程度実感をもって読んでいるのか、気になる。
 なんか対策が必要な気もする。
 「風立ちぬ」とか「終戦のエンペラー」とか「少年H」を観るのが、一番てっとりばやいのだが。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

逢ひ見ての

2013年09月04日 | 日々のあれこれ

 やっと通常授業になった。古文の時間は、一学期音読するだけだった百人一首を解釈していく授業をしばらくやる予定。
 ていうか教員二十数年目ではじめてなんだけど。その昔、本校にやんちゃな生徒さんが多かったころ、ホームルームの時間にTOSSの「五色百人一首」をやった。
 小学生どころか、不良の高校生でも熱中すると向山大先生がおっしゃってて、ほんとかなと思いながら自分のクラスでやってみたら予想以上の盛り上がりに驚いたものだ。
 学年主任になった当初も、クラス巡回五色百人一首をやった。
 ほんとは今もやってみるといいんだろうな。
 ただ … 、授業やHRを盛り上げることよりも、とにかく点数とらせなきゃ、偏差値あげなきゃ、進学実績上げなきゃになってしまっているなとふと思う。
 
  逢ひ見てののちの心にくらぶれば 昔は物を思はざりけり

 色恋の分野でなくても、大人になると、昔は思いもしなかったことが見えてくる。

 昔にもどりたいと少し思う。いま持っているちょー莫大な知識・智恵をもったまま二十代とかにもどれたら、どんなに効率良く生きられることだろう。でもそれができないのが人生なのだ。
 たんにジジくさい若者になるかもしれないけど。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

9月3日

2013年09月03日 | 学年だよりなど

  学年だより「島はぼくらと」

 この夏(ここ何年かのベストと言ってもいいかもしれない)最も心動かされた小説を紹介したい。
 辻村深月氏『島はぼくらと』は、瀬戸内海に浮かぶ架空の島「冴島」を舞台にした物語だ。
 母と祖母の女三代で暮らす、伸びやかな少女、朱里。美人で気が強い、網元の一人娘、衣花。
 父のIターンで、幼い頃東京からやってきた源樹。演劇が大好きで、自分で脚本も書き、演劇部に在籍していながら、ほとんど練習に出られない新。この4人の高校生が主人公である。
 毎朝、毎夕、4人はフェリーに20分乗って本土の高校に通っている。


 ~ 人口三千人弱の島に、中学校まではあるものの、高校はない。朱里たち島の子どもは、中学を卒業すると同時にフェリーで本土の高校に通うことになるわけだが、その時に、諦めなければならないことがあった。 … 朱里と、衣花、新、源樹の四人は、ともに冴島で育った同学年で、高校二年生だ。そして本土と島を繋ぐ最終便の直通フェリーは午後四時十分。
 そのせいで、島の子どもたちは部活に入れない。 (辻村深月氏『島はぼくらと』講談社) ~


  冴島の子ども達は、「熱闘甲子園」にも「笑ってこらえて」にもでられない。勉強と部活という意味での「文武両道」は諦めざるを得ないのだ。
 そして高校を卒業すると同時に、島を出て暮らすのか、島に残るのかの選択に迫られる。
 島に生まれた子どもたちは、高校での部活動を諦め、大学に進むためには島での暮らしを諦める。
 島に残る人生を選んだ者は、会社勤めとか、盛り場で遊ぶとか都会的な暮らしを諦める。
 自宅から大学に通い、そのまま就活をして、通うの大変だけどしばらくは自宅から通勤しようか … 、というような人生を想定できるみなさんには、ぴんとこない感覚だろう。
 しかし考えてみると、関東近辺をのぞけば、同じような選択を迫られる高校生は、実は日本中ではかなりの比率に達する。それなりの大学に通おうと思えば、自宅を離れざるをえない地域がほとんどだから。
 冴島で生まれた子ども達は、島で生まれ育った以上いろんなタイミングで「諦める」べきものが設定されていて、本土の子ども達よりも早く、そして強く覚悟を決めることになる。
 それは子どもから大人になるということでもある。
 都会で暮らしている人たちのように、いつまでも子どもか大人か判別のつかないようなメンタリティでは生きていけないのだ。
 だからこそ、島の子ども達がこどもから大人へ覚悟を決めて踏み出していかねばならない時期、つまり青春期のせつなさと愛おしさが、この物語から伝わってくるのだろう。
 みなさんの高校生活は、あと一年半で終わりになる。
 長い人生のなかの、たかが一年半、という感覚の人もいるかもしれない。
 一年半しかないとか言われても、いやいや長いでしょ、と思うかもしれない。
 しかし、有限である人の一生の、さらに限定されたこの残り一年半を、どれほど愛おしいものにできるかどうか。それはどの程度覚悟できるかにかかっているのだろうと思う。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

始業式

2013年09月02日 | 日々のあれこれ

 始業式からの避難訓練。ちょうど80年前の関東大震災は、津波のない関東で10万人を越える方が亡くなったという … 。命をとりとめた方も、当面の避難生活も想像もできないほど悲惨なものだったろう。しかし、大正は遠くなりにけり。それよりも、今週は、「あまちゃん」が震災を描くのだと思うと、それが気になってしょうがなかった。「それよりも」とか言ったら、ばちがあたる。ただ、われわれが自然災害の恐ろしさを忘れかけると、天が怒って試練を与えているようにも思える。
 早めの昼食後、アンサンブルの中間発表をし、池袋で部活関係の打ち合わせが一件あり、帰宅してニュースをみてはじめて竜巻の被害を知った。
 大丈夫か、飛ばされてないかと田舎からは電話がくるのに、川越と越谷と離れているだけで、こんなに感覚がちがう。
 東京と福島の距離は、当事者にはそこそこ離れているものの、外国の人にとっては川越と越谷なのだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

合同練習

2013年09月01日 | 日々のあれこれ

 「秋の男祭り」に向けての第一回、かつ最後の合同練習会。
 合同で演奏する「たなばた」はいい曲でわかりやすい曲で楽しい曲なのだが、ちゃんと演奏するにはくそ難しいという問題点がある。事前にうちだけで合奏している段階では、正直かなりきびしかった。ほかの学校の先生に謝ることになるかなと思っていたが、訊けば他校も状況は変わらないようだった。
 似た状況におかれている学校どうし集まって交流し、工夫してみようとはじめた企画なので、それはある意味当然かもしれない。
 そしてどの学校もかかえている問題点が、150人で演奏してみると、けっこう解決していくのだ。
 吹奏楽における人数の威力を目の当たりにした。
 人数だけではもちろんない。他校の生徒さんとのふれあいで、部員たちにいい刺激はたしかにあった。
 この感覚を大事に育てていけるかが、問題だ。
 あと、どの先生からも言われたけど、本校が練習場所に恵まれてることについては、感謝の心を忘れないようにしないといけない。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする