コンニャク芋を茹でる、皮を剥く、芽を取り除く
ミキシングでお粥状に。 固めてダンゴを作り、2時間ばかり茹で上げる
4月半ば、恒例の「ヤブの中のクラス会」。
高校時代の仲間男女8人が、町はずれの山の持ち主A君のところに集合。
ふんだんな山水を引き込み、炊事場の設営からBBQセット、ありとあらゆる場面を想定した準備を整えて歓迎してくれる。
もちろんお手洗いまで完全な手作りで、不都合がないよう気配りを見せてくれる。
お目当ては例年通りタケノコ掘り。それにともなうBBQほか宴会である。
今年は、昨夏からの異常気象でタケノコがほとんど出ない。その上、食べ物の不足を補おうとするイノシシ君たちも、畑の柵を越える危険を冒してでも、整地され肥やしもやって作られたヤブに平気で入って食い荒らす。土の中で芽を出しかけたタケノコさえ根こそぎさらっていく。お陰で人間様の口には届かない。
A君は気の毒がって、タケノコに代わるコンニャク作りを提供してくれた。
里芋の親玉に似たコンニャク芋を茹でる。皮を剥く。水と共にミキシング。お粥状の中に炭酸ナトリウムを添加。凝固させる。
散々こね回してダンゴを作る。
大きな平釜で茹で上げること2時間。直ちに冷水に浸す。
見事手作り、混じりっけなしの純粋なコンニャクの出来上がり。
まだ熱さの残るコンニャクを刺身にして更に一献。これがまたたまらなくうまい。
みんなが初めて挑戦するコンニャク作り。
おじさん・おばさんが嬉々として手も動かすが口も動かす。
今では炭酸ナトリウムという凝固剤が簡単に手に入る。そんなものがなかった昔、どうやって凝固させる方法や凝固剤を考え出したのだろう。
コンニャク作りに秘められた物語や、最初に食べた人の勇気もを探ってみたくなる。