「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「訃報のはがきが」

2016年09月27日 | つれづれ噺

                         

お元気だろうかな~と気にかかっていた矢先の訃報はがきであった。
格別に暑さが厳しかった今年の夏。ご高齢の先輩にとってはさぞかしこたえたのではなかろうか、心配していた。
「父〇〇が、9月某日、△△の病で永眠いたしました。91歳でした……」という報せが。

続けて、「本来なら直ちに逝去の連絡を差し上げるところ、遠方よりお運び頂くのは申し訳ないことで、敢えて遅らせてご連絡申し上げました」と添えられていた。差出人はご子息であろうと思われる。
行き届いた訃報連絡に、改めて先輩の律儀なお人柄や、温かい家族模様が見えて、さぞかし佳いお参りであったのだろうと想像する。

会社生活最後の5年半在籍した職場で、大変お世話になった先輩である。
特殊な技術者として、定年延長が伸びたため、結構長いお付き合いとなった。その間色んなことを教わった。
退職後は故郷の埼玉に帰られて、悠々自適の生活であり、今年の年賀状も交換していた。

どちらかというと寡黙で、冗談も少なくぶっきらぼうな感じもあったが、職場柄そんな姿がしっくり来ていた。
QC活動や、改善提案制度にも協力いただいて、報奨金を忘年会費に回させてもらったこともある。
91歳の逝去が早いのか遅いのか、遠く離れているので断言はできないが、ご本人の与えられた命を全うされたということだろう。

それにしても、気の利いたご子息をお持ちである。この一点を見てもお幸せな晩年であったと想像できる。
亡くなられた後、すぐに生前の住所録を探し、遠い昔の付き合いの私ごときに迄連絡を頂いたことに敬意を表したい。
振り返ってわが身はどうだろう。倅夫婦がこういった気配りを見せてくれるか、どうだろう。

それは、まだ元気な私がいる今は気づかないことなのかもしれない。
だとすれば、ここ数年の間に、「気の利いた息子夫婦がいて、幸せな老後じゃったろう」などと周囲から言ってもらえる関係を築き上げなければ。
早すぎることはないだろう。そろそろ準備を。こんな生きた教材に恵まれたのだから。  合掌

コメント (4)
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