右から2人目悠雅君。虎視眈々、スタートの合図を!
世の中は本格的な駅伝シーズンに突入。至るところで〇〇駅伝大会、△△駅伝競走が繰り広げられている。
孫の通う小学校でも、こちらはリレーではなく個人競技ではあるが、1学年全員が一斉にスタートし、学年別に一定の距離を走る「持久走」という名の長距離レースが行われた。
1年生は初めて挑戦するこの持久走。運動会とはまた違う緊張感があるようで、ドキドキ鼓動が耳に聞こえてきそう。
そんな雰囲気の中、運動会での短距離は早さを見せつけて来た孫の悠雅君。さて長距離ではどんな走りを見せるのか。
ソフトボールの練習では、グラウンド3周ランニングや、ストップウオッチ片手に鍛えられるベースランニングもこなしてきている。
それだけに本人としては負けられない、負けたくない闘争心は誰よりも強いのだろうか。その意気込み、心構えが透けて見える。
全員スタートラインに並ばされ、競技上の注意やルールの説明が長々と続く。「早くスタートさせてよ」という子が何人か見える。
悠雅君はと見れば、スタートライン最前列は言うに及ばず、最もインコースの有利な位置をちゃんと確保しているではないか。
しかも、いつ出発のピストルを打たれても瞬時に飛び出せるよう、身体を沈め、目はスターターを睨んでいる。
この心構えたるや、我が孫ながらアッパレである(笑)「先んずれば人を制す」を地で行っているではないか。
三男坊の負けず嫌いはこれまでもイヤというほど見て来た。多くはわがままを押し通す無理矢理の勝ちが多かった。
しかし今回の場合、心構えと言い、勝ための作戦と言い、理にかなった頭脳プレーと準備を怠らなかったことは認めてやりたい。
結果は、最初のグランド1周で勝敗の行方は見えた。校外に出るコース750mを駆け抜け、渡された順位カードは「1」。
「オレ、最後は心臓が止まりそうじゃったんよ、のどが渇いた」とうまそうに勝利の水を飲んだ。
格別教えたわけでもなく、自分で考えた「勝つための心構え」であったような。
何かにつけて教えているつもりのジジが、思わず7歳児に「喝」を入れられた思いのする、小学校校庭であった。