さて、ここから山の畑に別れを告げ斜面の農道を下ります。
遥かな山並みの左に「八海山」そして、右手には「巻機山」が白く輝く。
こうして、雪の季節に向こうを見渡すと河岸段丘で出来た平面と、
それが削られて出来た沢の様子が良く分かります。
マックスもとことこと気分よさそうに歩く。
下に見える畑のお日様によって出来た影の陰影が綺麗でシャッターを押す。
泥を気の高みに上がって舌を見下ろすマックス。
足跡は、マックスのものでは無くて、昨夜の雪の柔らかなうちに歩いた野ウサギのもの。
再び歩き出すマックス。
若いころのように、ウサギの足跡を夢中で追うことも無くなりました。
人生、じゃなかったワン生を振り返りもせず黙々と歩くマックス。
なんだか、鴨長明の『方丈記』おも思い浮かべる、何の欲得も無く淡々としたマックスに、
思わず凡人の我が姿を重ねたりして、侘しき事多少なり(笑)。
(続く)