朝食が終わり、雨が降り出したのでダイニングの窓から山の様子を眺めた。
ニコンJ1の135mmの限界で、中央に小さくしか見えないけれどカモシカがいます。
最初に見つけた時は右上方の中越地震で土が崩れ落ち剥き出しになった岩肌の上でした。
徐々に緑の濃い左側へと移動します。
この斜面は冬季でもほとんど雪が留まらない程の急斜面。
ちなみに私の今シーズンの初山、ゼンマイ採りはこの斜面でした。
この斜面は雑木もほとんど無く、私は数少ない細い雑木を掴んだり、草の根を掴んでよじ登る。
カモシカはサルでも無いから、手でつかまるわけにもいかない。
先日「そうだ!山へ行こう!」でもアップしましたが偶蹄目独特の爪先が二股に分かれた足で、
わずかな窪みをとらえて移動しているのです。
時には、このように首を伸ばして餌となる緑の草を食べています。
元居た方向へ引き上げ始めました。
餌を十分に食べて満足したのかも知れません。
やがて、右側の急斜面へと姿を消していきました。
その斜面では、目と鼻の先と言ってもよいほどの近さで遭遇した事が有ります。
「これ、ここは俺の子供の頃からの縄張りだぞ」と声を掛けるとのっそりと斜面を登りだしたものでした。
秋のキノコ採りの際には、沢を挟んだ反対側の尾根から鳴き声で威嚇された事も有ります。
実は、この後私も雨の合間を縫って山に入ったのでしたが、カモシカの足跡を沢山見ました。
時々山独活の新芽が、歯の跡を残してスパッと食べられているものもかなり有りました。
この場所は、とんでも山の中でも無く、私の家の傍でJRの線路のすぐ上なのですから。
電車の中からでも、国道17号線からでもタイミングによっては見えるはずです。
山の上は畑が広がる魚沼丘陵で、生息区域なんてそんなに広く存在するわけではありません。
こんな狭い区域に、タヌキ、キツネ、リス、テン、ハクビシン等が生息しています。
勿論鳥類の姿も多く見る事が出来て昨日は綺麗なオオルリの姿を瞬間では有ったけれども見ましたよ。
こんな素晴らしい自然も、意外に地元の人々は知らないようです。
そっと見守ってやることが彼らに対する愛情なのかも知れませんけれども。