遅い雪消えが気になって仕方なかったのが嘘のような春の盛りに。
越後三山の残雪も少なくなり、里の山々は深い緑に覆われ始めています。
綺麗な花で長かった冬に終止符を打った事を教えてくれた「カタクリ」も、
今はその短い花の生涯を閉じて実を結び次の世代を残す準備を終えています。
さて、こんな季節に皆を喜ばせてくれるのは「木の芽」。
魚沼で言う「木の芽」は『三つ葉アケビ』の新芽の事です。
これは今を盛りと咲くその『三つ葉アケビ』の紫色の花です。
このヒューンと伸びた蔓の先、「木の芽」を食べるのです。
こんな風に繁った藪の端に「木の芽」は群生しているのです。
柔らかくて食べられる部分で一本一本摘み取ります。
スベルべ夫婦が二人で食べる程度だったらすぐに、そう畑仕事の合間にでも採れます。
この「木の芽」は雪国独特の山菜だと思われます。いや、魚沼独特の山菜かもしれません。
雪の無い地方の「木の芽」は苦みが強過ぎて食べられたものでは無いとも聞きます。
いや、同じ雪国の大規模なスキー場で知られる県南の「木の芽」も苦くて食べられないとか聞きます。
ほろ苦い。と、言う表現も合わないほどの淡い淡い繊細な苦みの食べ物なのです。
茹でて冷水に晒すと言うよりも、さっと茹で熱を取るだけで美味しく食べられ食食べ物を彩る。
洒落た食べ方では小さな容器に切って入れ、「ウズラ」の卵を割って乗せ、鳥の巣に見立て『巣籠もり』なんて呼ぶことも。
スベルべは少し多めに採れた時は大きな丼に入れ、鶏卵を割って掛け、豪快に食べます。
これで純米吟醸酒でも有ったら至福です。
雪国の季節の変化は早くて、雪消え後から「カタクリ」が顔をのぞかせたと思ったら、
「コゴメ」もあっという間に伸びてシダ類独特の葉の広がりを見せている。
この「木の芽」の季節も間もなく終焉を迎え、また熱い夏が巡って来るでしょう。
さて、のんびりとアップしている場合ではありません。
今日は母の三十三回忌。施主としての挨拶もまとめなければなりませんから。
今夜は兄弟で温泉に行くつもりですので、明日はアップ出来るかどうかな。