畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

老いるマックス

2013-05-12 05:07:19 | マックス

 マックスにも老いの影が顕著になって来てしまった。
一昨年を最後に山の山菜採りへの同行も止めている。

 私が軽トラに乗る仕草をすると、必ず先に乗り込もうとする姿勢は変わらない。
でも、山の畑に行っても、所在なさそうにとぼとぼと畑の周りを歩き回るのみ。

 何をしたら良いのか分からないと言うのは老いの一つの特徴のようにも思える。
畑の端から斜面に降りて行き、大きな石を咥えて帰ってきたのは随分前の事のようにも感じる。

 視力と臭覚に衰えは見えないので救われるけれど、聴力は極端に低下してしまった。
犬も老いると顔面が白くなる。なんて話を聞き元々白いマックスがどうして顔が白くなる?
なんて思っていたけれども、最近はやはり、口の周りの白さが目立つ。 


 マックスが見上げる方向はこの山の畑に繋がる急斜面か。
この急斜面でゼンマイや独活を採る私に同行し、崖から転がる石をめがけ、
山頂から文字通り真っ逆さまに下まで駆け降り、大きな石を咥えてまた登って来たものでした。

 「マックスの強力伝」なんて題名で紹介した事も有ったけれども、
1キロ以上も有る大石を咥えて急斜面を登る姿はなんだか求道者の姿のようにさえ見えました。


 農作業や法事の準備に追われ、餌を煮て上げる手間も惜しんでいた。
食欲も落ちてしまったので、昨日は夫婦二人で時間をやりくりし、鶏肉をたっぷりと入れ、
そして、ニンジン、キャベツ、ジャガイモ、さつま芋を煮合わせてマックス用の餌を煮た。

 夕食にご飯と混ぜ合わせて上げると、食欲を取り戻したかのように全部平らげた。
食欲が落ちたのは、缶詰入りの餌に飽きただけだったのかも知れない。

 「トーちゃん、活発だった犬は急に逝ってしまう事も有ると言うから覚悟だけはしていてね」
なんて、妻は優しいのだか冷たいのだか私にそんな事も言う。

 何時かは別れの日が来る事は承知しているけれども切ないなー。
法事の日まで残りは一週間。それまでに暖かい日が有ったらシャンプーしてあげよう。
そして、一日一日をマックスと出来るだけ楽しく過ごそう。

 さて、そろそろマックスも目覚める時刻です。
何時もの堤防方面へ散歩に行き、農天市場のビニールハウスや芋床を見回って帰ってきましょう。
そして昨日煮た美味しい餌で朝食を作って上げましょう。
コメント (10)
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