希望の朝です。
四時半を過ぎた涼しい山に朝日が昇ってきました。
「権現堂山」の左肩、そう「浅草岳」の辺りから日は昇る。
ぐるりと、広域農道を迂回して一旦下り坂を下りて我が家の山の畑へと向かう。
マックスの様子を見ながら、大丈夫だと判断して、助手席のドアを開けてマックスを放す。
うろうろと動物たちの痕跡、匂いを嗅ぎつつゆっくりとした足取りで先を行くマックス。
多少、いや大分足元がおぼつかないけれどもそれでも畑に向かって歩きます。
山の畑も朝日に照らされ始めます。
マックスは軽トラの動向など意に介さぬ様子で旧道、山道に向かう。
先日、いきなり駆けだして山道を降り、驚かされたマックスですが、この日はちゃんと帰ってきます。
大体様子を見ると行動の予測は付きますね。
先日、マックスのお腹の調子が悪くてかかりつけの獣医さんを訪ねました。
マックスを見た獣医さんと看護婦役の奥さんの驚き方は尋常では無かった。
5月7日付けの葉書で「フィラリア」の投薬時期到来通知を貰っていた。
でも、奥さん(元人間の看護婦さん)は「主人は葉書の投函をためらっていました」と話されます。
先日の血液検査の結果や、衰弱しきった様子を見て間も無く旅立つだろうと判断されていたようです。
本当に驚いて、幽霊ではないかとマックスの足を見ていましたよ(笑)。
マックスは二歳の時の「レプトスビラ」からも奇跡の生還をしています。
あの時は、獣医さんも諦めて「お家に連れ帰りますか」なんて言い、弱り切ったマックスを連れ帰ったのでした。
でも、泣いてばかりいるスベルべを横目にスベルべママと娘は必死の看病。
その甲斐も有ったのか、気持ちが神様にも通じたのか、物を食べなくなって一ケ月も立った後、
一片の鶏肉を口にした事から徐々に食事も出来るようになり、奇跡的な命拾い、復活を遂げたのでした。
やんちゃなマックスは何回も脱走を企て、電車や自動車の事故に遭っても不思議でない状況も乗り越えて来ました。
15歳、人間に例えたら八十歳はとうに越えていると思えるマックスです。
とても、これから何年も生きてくれるとは思えないけれども、奇跡的な生命力を何回も見せてくれているマックスです。
スベルべもマックスを見習って、どんな状況でも諦めることなく、生き続けようと思ってしまう。
マックスは今日もスベルべ夫婦に「御老候」なんて陰口を言われながらも、ゆるゆると生きております。