頂上付近には御嶽山を祭った石の祠と、大きな石塔が有り、この山の通称は「御嶽山」でもあります。
不信心のスベルべは簡単に黙とうをしたのみですが、スベルべママは丁寧にお参りをしていました。
その、祠の先は行く人も少ないので道も柔らかく、時間の関係も有り引き返します。
先の、亡き友の慰霊碑のあたりにたたずむ人影が見え、その右の杉の木の下に亭(あずまや)の屋根の形が見えます。
風景を見ていると、後から登って来た薄い髪に無帽の、特徴ある先輩の姿が目に入ってきました。
なんと、途中の避難小屋から鉄製のスノーダンプを担いで来ていて、あの亭の屋根を掘り出すのだと驚かせます。
でも、もっと驚いた事にやはり山の会の先輩が、背負い子にスノーダンプを着けて来たのです。
二人で、屋根雪を下ろすと言うか、屋根を深い雪から掘り出すと言うのですから驚いた先輩たちです。
少し休憩をして、元来た道をたどって帰ります。
下に広がるのは堀之内市街地です。
これで、マックスが若くて一緒に登れたら最高なんですが。
スベルべママの服装は、ウエストバッグを付けたのみの軽装備ですがリュックを背負ったら冬山スタイルですね。
この堀之内遊歩道は、ほぼ365日登山者の姿が見えない日は無いとも聞きます。
事実、この日も何人ものペアや、単独行者に出会いましたね。
尾根の下は急斜面で、全層雪崩の跡が散見されます。
なおも下り続けると、下から見覚えのある登山者の姿が見え始めました。
(続く)