徐々に近付く人影もここまで来るとはっきりと確認できます。
あー、やっぱりあの往年の谷川岳の主のようだった先輩です。
「先輩!急がなくても良いですよー」なんて声掛けをします。
「いやー、80歳の声を聞くと、駄目だのー」なんて言いながらもしっかりとした足取り。
先の先輩はスベルべと干支で一回り違いで今年は満80歳を迎えられるとか。
さて、その向こう「亭」の雪を掘る、二人の先輩の姿。
出会った超先輩に雪掘りをする二人の年齢を聞くと、「俺よりも五つ下かなー」なんて事もなげに。
70歳代半ばにしてこの元気「先輩ー、足元注意ー」なんて心の中で叫ぶスベルべです。
ここぞとばかりに、出会った先輩に遠く見える山々の案内を頼みます。
「そう、左の鳥屋ガ峰と右の守門岳の間に見えるのは、粟ヶ岳だなー」なんて余裕の返事。
遠く、左に霞むのは「米山」と「刈羽黒姫山」です。
左奥に見える双耳峰のようなピークは旧堀之内町の最高峯でその名も「高山」です。
その左となりは旧大和町の廃止されたスキー場の頂上にあたります。
大好きな雪山賛歌でも無いけれど「山よさよならご機嫌よろしゅーまた来る時には笑うておくれ♪」
思わず、鼻歌がこぼれるような上機嫌にさせられた冬の『堀之内遊歩道』でした。
(終り)