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何年か前、そう10年ほども前のことだったろうか。
迷いながら、いや、もう確信的な心を持って早期退職に臨んだ頃に買った本だろう。
今、暇つぶし気味にページを繰って見ると当時と違って余裕を持った気持ちで読める。
この本は、50歳を過ぎて全く縁の無かった仕事、農業にチャレンジした話です。
農業としての経済収支はこの時点では年毎に僅かな黒字と、赤字を交互に繰り返していた。
およそ、10年も前の著書だから今の状況は明らかでは無いし知ろうとも思わない。
中高年を迎えてからの新規就農は思うようには行かない事が多いと示唆しているとも思える内容。
でも、当時とまた違った農業を取り巻く社会環境の変化も大きいと感じていますが。
私のように、端から収入なんて度外視するような考え方の農業もまた一つのスタイル。
しかし、まだ子育てとか色々な支出の多い時の挑戦、不退転の覚悟の挑戦も心情としては理解できる。
リスクは大きい。失敗したら、マイナス、負の財産を残すのみになってしまう訳ですから。
人間、ロマンだけでは生きられない「男のロマン、女の不満」なんてジョークが有るくらいですからね。
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一方、先週号の週刊誌に有った悲しいような現実を伝える記事。
年金だけでは暮らししか苦しく、パート・アルバイトに収入を求める中高年の悲話です。
僅かな収入にも頼らざるを得ない年配者を食い物にする企業が多いと言う世情の話です。
使う側、使用者だと言う立ち場で、親、いやそれ以上の年配者を罵倒したり、さげすむ言葉を吐く輩も多いと言う。
非正規労働者の増加が一つの社会問題となっているけれども、これは高齢者哀話ですね。
前の前のその前の首相かな、あのベートーベン頭が進めた「規制緩和」政策なんて何が残ったのだろう。
何が私たち庶民、底辺の生活者にプラスになる要素が結果として出たのがあったろうか。
あの、首相が重用し大臣に取り立てた経済学者は今でも「正規労働者の撤廃」なんてほざいているらしい。
世界的にも、1%の富裕層が世界全体の富の50%以上を握るとも分析されている現実。
このまま進んだら、益々人間の貧富の差は開くばかり。
富は富を呼び、貧富は貧富を生み出すと言う悲しい世界全体の実情。
何を言いたいのか支離滅裂になってきたけれども、貧しいながらも健康に生きる道も有るって事です。
無雪期は汗まみれで痩せてしまうけれども、今はその頃よりも数キロ太っています。
数キロくらいの体重増減は、甘い方で10キロ近い増減を繰り返す人も多い。
現実って甘くは無いですよ。でもね、力いっぱい汗にまみれて生きるってのも一つの選択とも思えるのです。