畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

さて、屋根雪でも下ろしましょうか

2015-01-30 19:15:35 | 暮らし

 ほら、珍しく晴れ渡っていますよ。
それでは、屋根の雪でも下ろしましょうか。



 ほらほら、なかなか手ごわい雪ですよ。
うーん、1メートル近くは有りますねー。



 周りの風景が低く見え、向こうに相棒の後ろ姿が見えます。
雪国魚沼の家も雪に対する備えが出来て、屋根に上がらなければならない家は少ない。



 ステンレス製の「スノーダンプ」を使っての仕事。
「スノーダンプ」の握り手が細いため、ナイロンロープを巻き、その上を絶縁テープで巻いている。



 雪が二層に分かれているのが見えるでしょう。
下層は積った雪が度重なる降雨などで「ザラメ雪」になっています。



 向こうのラーメン屋さんの駐車場が別世界のように低く見えます。
高床式住宅では無いけれど、それでも屋根の高い部分から下は10メートル近い。

 雪国の人々は、毎年こんな風に一つ間違ったら命を失いかねない暮らしを過ごす。
でもねー、道路は無雪道路で何時でも自動車で出掛けられます。

 半年近くを動物たちと同じような半冬眠生活をしていた時代から半世紀。
いやはや、雪国の暮らしも昔と比べたら随分楽になったものですよ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

連載4『独活』

2015-01-30 04:32:37 | 山菜


  独活

 ぜんまいより僅かに遅れ、雪の着かない急斜面の辺りから独活が伸び始める。
人の近づけないような急峻な斜面の、しかも滲み出る地下水でどうしても足の置き場を探せないような所に、
決まって良い独活の根がある。「堀之内の山猿」を自認する私でも採れない独活さえある。

 山の斜面を下から見ると、さして広い所も思えないがどうして、
行って見ると千変万化の世界となり、三十年も通っている私でさえ、勘違いして別の沢に迷い込み、
出るのに一苦労する事さえある。運が良いと、一回で多い時は二十キロ程の独活を背負って来るが、
迷って再び上るのは、太股が痙攣し、泣くほどの難儀をする。


 「田川入りの独活」とブランド化されて呼ばれる美味しい「独活」が有るが、
一般的に魚野川左岸のそれは、雪の下で育つためか、又は土のためかアクの無い天下一品の味と野の香りである。
普通はアクが強くて生食はしない、緑の部分さえそのまま食べられる。
生で味噌を付けて、さっと茹でて胡麻和えに、短冊に切って炒めるキンピラ仕立。
芽は天ぷらに、皮さえ細かく切って佃煮と、捨てる所が無い。毎年塩漬けにして、
春になり次ぎが出るまで楽しんでいる。

 急斜面での仕事でさしたるライバルはいなかったが、近年ライバルが現れた。
「カモシカ」である。厳しい冬を樹皮などで飢えをしのいだカモシカは「独活」の芽を刃物で切ったように、
齧り採っている事さえあるのだ。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする