畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

新聞掲載「墜落・転落」(その2)

2020-07-12 04:38:24 | 暮らし

   墜落・転落(その2)

 したたかに打った左胸も、悪くて骨折、軽かったら強度の打撲と自分で判断し、

帰宅して自宅で寝こんでいた。

これって打った直後よりも後日に傷みが出ると言うのが、馬鹿な経験による結論。

何日かは起きあがるのにも難渋した。立ち上がるにも痛くて脂汗が出るような状態が続く。

布団から出るのに10分もかかるのですから大変。でも怪我と弁当は自分持ちと笑われた時代。

命あっての物種だ。


 二、三日妻の受診を勧める声にも耳を貸さずに我慢して寝ていると、近所のおばあさんがやってきて言う。

「トーちゃん、なんだとお前さんはカーちゃんの言う事も聞かないで病院に行かないとー、

今日は行かないと俺が首に綱を付けて引っ張って行く」などとその豪傑おばあさんは、

腕まくりせんばかりに言う。

 意地を張っていたが、お年寄りの言葉には弱い。

何とか一人で病院に行き受診すると幸いなことに、素人判断した通りの結果で、

骨折は無く強度の打撲との診断だった。

        (続く)

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