畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

92年前の尾瀬紀行(その5)

2023-08-10 14:17:46 | 登山
     五十年前の尾瀬紀行(その5)

 此処から鷹之巣迄二里半、道は細いが好い。一里歩くと昔の鉱山跡に来た。谷合の梢、広地に鉱石の吹き殻がうず高く今は風雨に晒されて、一面草におおわれている。右手の山の腰根には、昔そのままの坑道の入口の穴が幾つも不気味にあいている。近づいてみると可成り大きなもので、坑道は皆繋がって、長さや深さは知る術もないが、流れる只見川の下をくぐって延びていると言うことだ。入口の付近には無数の無縁仏の墓が立ち並んで、往時を偲ばせるものがあった。

 最盛期にはどれ程の人が此処に集まったものか、未だに骨投沢、傾城沢の地名も残っていた。所謂銀山の名称は、ここからつけられたものかと思われる。

 ここから一里半、鷹之巣部落に来た戸数は、十二、三戸か立派な部落だ。この部落は隣の福島県桧枝岐の部落と交流があり、縁組も行われていると言う。此の部落の人達はぜんまい取りやわらび等、山の幸を採集し、又年中家内工業のくり木細工をしていた。我々一行を温かく迎えて、いろいろと山の生活の話をしてくれて、情愛の細かな雰囲気が如何にも嬉しかった。

          (続く)

 第一回にも書きましたが、昭和55年時の文章で、本文と題名の経過年数が違います。
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昭和レトロの温泉旅館

2023-08-10 04:02:35 | お出かけ
 そうだよねー、こんな電話機なんて見たことないもんねー。
赤電話、公衆電話の下には、これまたダイヤル式の黒電話です。

 別の和室にはインベーダーゲームも。
スベルべ以降ですね。こんなゲーム機が登場したのは。スベルべりも知っている孫。

 「ねーねー、これって何のゲーム機?」
これはねパチンコと言って、ジーちゃんが泣かされたか泣かした機械!

 これを知っていたら年齢も分かってしまう代物。
手回し計算機ですよ。電卓が出るまでは掛け算割り算はこの機械頼みでした。

 三馬印のゴム短靴!
汗を掻いたり、水が入ったりするとぬるぬる滑って困った。でも、捕まえた小魚を入れたり。

 前にも紹介しましたが、ここは市街地に遠くない六日町の駅裏。
スベルべが六日町に5年間勤務していたのは50年以上も50年五時前のことになりました。
 送りに出てくれた男性従業員にそのころの話をし、駅裏は水田ばかりだった。
と、話しかけ「あなたが生まれる前の話でしょうね」と言うとうなづかれたのでした。
何はともあれ、喜寿を娘たちと孫たちに祝ってもらい、最高の一日でした。
          (終わり)
コメント (1)
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