畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

92年前の尾瀬紀行(9)

2023-08-17 16:30:19 | 登山
    50年前の尾瀬紀行(9)

 四日目の予定は、尾瀬ヶ原の湿原を午前中見て、午後は燧岳に登山、植物の標高分布や尾瀬の概観をして、長蔵小屋泊まりということであった。幸いに初日から四日間、天候に恵まれて快適の毎日を続け、一行の人達とも懇親を重ね実に愉快である。
 朝早く温泉を出発、愈々尾瀬ヶ原、中田代の湿原巡りということで歩き始めた。面積は一寸解りかねるが、三十平方粁位はあるか、沼尻川から至仙山の麓迄、雨の日や霧の日は全貌を見ることが出来ない。私共は中田代の一部を回ることにした。

 リーダーの佐藤村長は、植物の知識は広く且つ深い。尾瀬の湿原地帯に群生する珍しい植物の殆どは解明することが出来、私共に説明してくれた。湿原歩きは徒歩では無理で、二、三寸から四、五寸は足が埋まるので、当時から此の湿原には山毛欅の幹を二つ割にした歩行桁が敷かれていた。今日のように完備したものではないが、自然保護に役立つ効果は大きい。
 人影は全く無く、半日歩き回った原では二人連れの登山者に会っただけであった。尾瀬の水芭蕉は花が大きい。鮮やかな彩が四囲の景色とよく映えて、日本中何れの地にある水芭蕉より美しいと言われている。
         (続く)
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92年前の尾瀬紀行(その8)

2023-08-17 16:29:55 | 登山
     五十年前の尾瀬紀行(その8)

  あの有名な三条の滝はもう近くだ。暫く進むと微かに滝の音が聞こえる。日本一の水量と、高さ百米、巾三十米という大瀑布の偉容は素晴らしい。

 大平さんの講演によれば、滝の景観は高さあり巾あり流量の豊富なことと、更に滝の落ち口は幽すいで、樹木がうっそうと茂って小暗いものであること。特に滝壺は深く広ければ一段と豪快さを増すということで、滝の条件として挙げられていた。

 日本中にも著名な滝は数多くあるが、高さは高いが巾がない。つまり、流量が少ない。あたりの景観に幽すいさがない。豪快さに欠けるなど。蓋し此の滝などは、条件の揃ったもので、三条になって落ちる景観は蓋し日本一というも過言ではあるまい。
三条の滝に別れを告げて、次は平滑の滝を見た。これも全国では珍しいものの一つで、尾瀬を象徴する一つの見処と言える。巾四十米長さ五、六十米、高さ二米から三米の岩を六、七枚重ねて、二百米の距離に渉って落ちる眺めは又珍しいものである。

 漸く夕方になって私共は愈々最後の待望地尾瀬の景観を想い乍ら温泉小屋に着いた。今日一日の行程は六、七里であったが、相当のもので一同へとへとに疲れた。
 当時の尾瀬に宿泊される所は、長蔵小屋、温泉小屋、東電小屋の三軒で、規模も小さく、施設も長蔵小屋の外は至って粗末なものであった。
        (続く)
 タイトル名の92年前と、本文の50年前で年数が異なりますが、この文章が書かれたのが昭和55年という事で、こういうことになります。

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雨・・・

2023-08-17 04:40:13 | 自然
 午後四時ころだったか、雨の音に外を見る。
屋根からバシャバシャと落ちる音に嬉しくなり、網戸越しにシャッターを切る。

 梅雨明け以降4週間近く続いた晴れの日々。
パイプラインの設置されている水田はともかく、畑は地割れするほどに乾いていた。

 裏の小さなスペースに植えてある、夏野菜たちも嬉しそう。
すぐ家の裏なので、潅水は毎日していたし、日陰で夏には良い環境です。

 家の裏に蒔いたヒマワリの種は成長を続け3メートルにも。
国道を行きかう自動車のワイパーが動くなんて久しぶりに見る光景。

 でも、激しい雨ではあったけれども降った時間は10数分。
2mmくらいの雨量にはなったのだろうか。今日も午後からは雷雨の予報だが期待はできません。
コメント (1)
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