夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

山本一力著「あかね空」文春文庫

2006-11-28 20:25:43 | 本と雑誌

山本一力著「あかね空」文春文庫
京から江戸へ出てきた若者は 京の豆腐を江戸で売る 夢に燃えていた

京の柔らかい豆腐は なかなか受け入れて貰えず

同じ長屋の桶職人夫婦その娘の助けや試行錯誤のうち しだいに得意先をふやしていく

ただ子供と引き換えに死んだ親のことで 永吉とおふくの間は次第に気持ちがかけ違っていく

夫婦の不仲は三人の子供達にも 影を落とす 永吉が死に またおふくが死に 「京や」はどうなるのか?

前からずっと勝手な恨みを抱いてきた平田屋庄六の企み

さらわれて幼い頃の記憶をなくした男は知らず生まれた家に来る

さてさて嬉しい事には 江戸屋の女将 秀弥はじめ 他の作品と登場人物がリンクしています

幾冊か並べて 登場人物の名前を拾ってみるのも楽しいかもしれません


山本一力著「損料屋喜八郎始末控え」文春文庫

2006-11-28 14:39:56 | 本と雑誌

山本一力著「損料屋喜八郎始末控え」文春文庫
両替屋 札差し 借金棒引き

その政策は一時喜ばれるが 逆に怨嗟の声も上がり始める

返してもらえないなら貸すわけにもいかない 貸してもらえないと困るのだ

そんな時代を背景に 煮ても焼いてもくえない ひと癖もふた癖もある商人と 渡り合う主人公は元同心

事情ありで 損料屋になっている

頭もきれて腕も立つ

しかし決してでしゃばらず

登場人物それぞれにドラマがあり

まだまだ読みたい 素直にそう願う作品です


山本一力著「草笛の音次郎」文春文庫

2006-11-28 10:24:33 | 本と雑誌

山本一力著「草笛の音次郎」文春文庫
度胸と人柄見込まれて 百両の大金預かり 名代として 初めての旅に出た音次郎

宿では盗賊と遭遇したり 同宿のご隠居には その{きっぷ}を 愛される

旅の行き帰りで様々な人と出会い 事件と出会うことで知己を増やし 人間として男として素直に成長していく

暗さがなくカラリと書き上げられた物語です


「氷点」

2006-11-28 00:34:06 | テレビ番組

11月25・26日と二日に分け 前・後編にて放送されたドラマ 仲村トオルと飯島直子夫婦に養女として育てられる陽子役に石原さとみ

僅か三才の娘を殺され嘆く夏枝 愛人(北村一輝)と妻が逢引している間に娘が殺されたと知り その復讐から娘を殺した男の子を養女にし 妻に育てさせようとする男

真実を知った時 自分の子供は殺されたのに!と 夏枝は陽子をいじめはじめる

自分を信じない夫

貴方が私を鬼にする してしまうのだわ!

この辺り 飯島さんが実にうまいです

笑顔の底に 恐ろしさも漂わせ

いじめても いじめても それでも気になって

ただ憎いだけでない・・・というのが よく出ています

逆に最初は娘の敵の娘 ということで 距離をおいていた父親役の仲村氏 しだいに陽子を可愛くいとしく思い始め 遂に父親としての愛情を表現する できるようになる

そして年齢の積み重ね方 老け方も 現実に年をとっているように 自然にみせています

心の氷点

久々に どどっと泣いてしまいました

完全な悪人がいなくて 一つ釦をかけ違えた為に ずれ離れていく 岸本加世子さんも良かったですね

が!しかし良かったのは 後編半分まで

話を広げすぎ あの人もこの人も どうなったのよ?! 思う間もなく40年経ちラスト

それより陽子が嫁にいくまでで よかったのではないかしら

と 途中までが良かっただけに惜しく思います