本の帯に 著者からも「ひと言」とあり
こうした言葉があります
「神様からのひと言」を書きはじめた頃の僕は、この小説でいったい何が言いたいのか、人にはもちろん、自分自身にもうまく説明できませんでした。
半分ほど書き上げたある日、証券会社をリストラされた友人から、メールが届きました。
「知り合いが自殺した」その時に、何を書くべきか、はっきり言葉になりました。
「死ぬな」です。
会社や仕事なんかのために、死ぬな。
僕の会社員時代、手ひどいトラブルに見舞われた時や逃げ出したくなるような決断に迫られた時、同僚のひとりが、よくこう言ってました。
「だいじょうぶ死にゃあしねえよ」
ほんとにそう。
死ぬほどつらいのは、生きてる証拠です。
まず この言葉にうたれました
死んで花実が咲くものかーなんて諺もあります
生きていてこそ!
笑える日も来るのです
無理に死ぬことはありません
ジタバタしても いつか死ぬ日はやってくるんです
せっかく人間に生まれてきたんです
生きなくては!
この物語の最初の頃 主人公は一緒に暮らしていた女性は部屋を出て行き
仕事は 自分から辞職しろよーと言わんばかりの扱いを会社から受けています
苦情処理係
最初はどうすればいいのかもわかりません
辞職も考えますが
家賃 ローン
生きていくには お金が必要です
踏んだり蹴ったりの主人公が 人生へのやる気を取り戻す物語
主人公は もう何があっても生き抜いていくのだろうな
そう思える終わり方をしてくれます
取り敢えず 生きてごらんよ
きっと良い事もあるから
とにかく生きてごらんと
解説は書評家の藤田香織さん