「一皿目 出汁巻き玉子」
将来は警察官になりたかった正義感溢れる若者は 友人と待ち合わせしていたコンビニに突っ込んできた車から人を庇ってー自分が死んだ
その魂を身体の中に引き受けた哲史は 出汁巻き玉子を作ることに
若者は大切な人間に出汁巻き玉子を作ることで 元気を出してほしかった
生きている間に言えなかった言葉
「二皿目 茹でとうもろこし」
少女は父親に後悔してほしくない
あれやこれややりたかったこともあるはずなのに
生きている人間のことが気懸かりで
「三皿目 名前のない野菜炒め」
早くできればいい そんなやっつけ料理だから 家で作る料理は案外ちゃんとした名前を付けられない料理が多い
ありあわせで味付けもその場の思い付きでーっていい加減
私もよくそんなシロモノを作っている
ただ私とは違い それなりに一所懸命に娘を育てた男が 生き方迷子になっている孫の為に 力となる為に作る料理はー
前に「てしをや」を危機に陥れた人物 再登場
ぼたんを掛け違えただけで しんから悪い人は居ないんだよー
だけど哲史 志穂 兄と妹揃って人が良いなあと
私だったら許せない
こういう人柄の良いところも神様に見込まれたのかもしれません
「四皿目 〆の鯛茶漬け」
夫が定年 これから夫婦二人の生活が始まるーところだったの死んでしまった妻
妻は夫のこれからの生活が気にかかる
ここに出てくる鯛茶漬けもとても美味しそうで 読み終えてから鯛を買いに行きたくなりました
「ごちそうさま、めしあがれ」
神様がおられる神社が無くなる?!
そう思い込んだ哲史は 神様へお礼すらしてこなかったことに気付き
御供えのおにぎりをたんと作る
それから迷っていた今後の生き方にも答えを出せた
「おかわり メンチカツ」
この物語の語り手は敦志
彼は志穂が好きでーでもイマイチ強く自分を出せない
だけど 少しだけ進展 あったかもしれない
調べると どうやらシリーズ3作目も出ているのですがー手近な書店にはありませんでした
幾軒かハシゴしてみて 見つけられなかったらー親切な本屋さんに取り寄せをお願いしようかと思っています
他にも読みたいけれど書店で見つけられなかった本が幾冊かあるので
書店でじかに手に取って本を買うのが 好きなんです
個人の本屋さん 随分と減ってしまって 大型書店でも ちょっと前に出た本だと もう店頭に無かったりします
並べるスペースの問題もあるのかもしれないけれど
シリーズ物などは揃えて置いていてほしいーなどと思ったりするのです