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最終話のタイトルは、『龍山にて』
お前を本当に好きだ、心から好きなんだ・・・とミノ。
でも、ボヨンは、今度話そう・・・と言ってジェウクと行ってしまいました。
ミノが可哀相になりました。
でも、変に気を持たせるようなことをしなくて、これで良かったのかもしれませんね。
ジェウクは、ボヨンに隠していたことを知ったとは言いませんでした。
ただ、“至らないところの多い私ですが、ウ先生が何でも話せて頼れるような、そんな人になりたい”と言うカードをお菓子の箱に入れて渡しただけでした。
ユンジュから、全てジェウクにばれたと聞かされたボヨンは、なぜジェウクがそれを自分に話さないのか、分かりませんでした。
ボヨンは、ミノのこれまでの言動を思い起こしていました。
ボヨンを好きだからこその言動だったと、今は理解できました。
“ごめん、ミノ。私が好きな人はイェ先生よ。この話は聞かなかったことに”
そうメールを送るしかできませんでした。
でも、今のミノは、それを納得できませんでした。
ミノとキム・ナムの研修期間もそろそろ終わりに近づいていました。
で、チェックをするために担当教授が来ました。ボヨンの担任でもあった教授です。
ボヨンの前で、悪い成績をばらされたミノは、恥ずかしくてたまりませんでした。そんな気持ちになるのは、ボヨンを愛しているからだとキム・ナムから指摘されました。
徐々にミノも、そんな気持ちを理解し始めました。
愛しているからこそ、他人には何でもないことが恥ずかしく思えたリする・・・と。
ミノは、ボヨンを諦める決心を・・・今度は本当に決心をしました。
サウナの一件で貸したお金を返してほしいとボヨンに言いました。ポップコーンを食べ、屋台でお酒を飲みました。
最後にお前と思い出作りをしたい・・・と言って。
ボヨンは正直に言いました。これまで、ミノの事は悪い思い出でした。でも、再会して、良い思い出になった・・・と。良い友達になってくれてありがとう・・・と。
その言葉で、ミノは救われました。
「ならいいんだ。お前の記憶の中で良い思い出として残れるなら・・・。」
『禅雲寺にて チェ・ヨンミ作』
“花が咲くには時間がかかるが散るのは一瞬だ。つぶさに見る間も君の事を考える間もなく一瞬で散ってしまう。君が私の中で咲いた時のように忘れるのも一瞬ならば良いのに。遠くで笑う君よ。山を越えて行く君よ。花が散るのは一瞬でも忘れるには長くかかる。いつまでも忘れられない”
一方、ジェウクはジェウクで、ボヨンが何でも自分に話す事が出来ないと知り、それを直そうとし始めました。
周囲は戸惑います。
だって、突然気楽に付き合うために・・・と、下の名前で呼んだり、敬語を止めたりするんですもん。
却って気を使ってしまって、居心地が悪い事この上ない感じになりました。
ボヨンはそれが自分の所為だと分かりました。
だから、自分はジェウクに気楽に接しようと決心しました。
ボヨンを正職員に・・・と言う辞令が出ました。
何度か白紙に戻ったことがあるだけに、ボヨンはすぐに喜ぶ事が出来ませんでした。
でも、今回は本当でした。
ところが、直後に、これがジェウクのお陰だと聞かされたのです、ユンジュから。
今回の一連の出来事で、散々辛い目に遭って来たボヨンが可哀相で、ユンジュはジェウクに頼みこんだのです。院長に掛けあえるのはジェウクしかいませんからね。
自分の力で何とかするとジェウクに言って来た手前、ボヨンは恥ずかしくてたまりませんでした。
でもね、ジェウクは、院長に頼みこんでなかったのです。
ボヨンの実力で、正職員の座を勝ち取ったってことです
『龍山にて オ・ギュウォン作』
“詩には立派な物語があると信じる時代遅れの人々がいまだにいる。詩には何も無い。立派でない私たちの‘生’があるのみだ。詩を信じたい人たちの立派な物語と幻想があるのみだ。私たちの愚かさが志と理想の中で育ちながら揺らぐように。あなたの愛も信頼も、私の士気も士気の確実さも、確実な分確実ではない。立派な草原には雑草が育つ。不確実さや愛はどうだろうか。詩には何も無い。私たちの‘生’があるのみだ。残された私たちの‘生’は私たちと常に出会う。それは少しも立派ではない。信じたくないだろうが、それは少しも立派ではない”
柔らかく温かくハッピーエンドです
私たちの傍にある生活を、リアルに、でも、オブラートに包んで描いてくれました。
韓国詩を読んでみたい気分になりました。