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そんな重い事実を抱えて、今までどうやって生きて来たの?・・・とタク・ソジョンがジングクに聞きました。
「ジンガンがいた。だから生きてこられた。」
ジングクが答えました。それほどまでに、ジンガンを愛して来たのです。
ところが、直後に、ジンガンの勤務先から電話が入りました。聞きたい事があると。
つまり、仕事でお寺に行けないと言ったジンガンの言葉が嘘だということです。
ジングクはすぐにムヨンの取り調べを問い合わせました。すると、地方に居るから来れないと言う連絡があって、延期になったと言うじゃありませんか。
それも、ヘサンに居ると言ってた・・・と。
嫌な予感がしました。ムヨンとジンガンは一緒にいる・・・と。
翌朝、戻ってきたジンガンに、ジングクは知った事実を突きつけました。
嘘ついてごめん・・・とジンガン。
あの人が好きなの・・・と。
「ふざけるな」
ジングクが叫びました。ジンガンが説明しようとしても、ジングクは一切聞き入れることは出来ません。
何が何でもムヨンはダメだ・・・と言うだけです。
いつものジングクじゃないとジンガンは思いましたが、彼女も冷静じゃいられませんでした。
つい、売り言葉に買い言葉で言ってしまったのです。
「お願い、いい加減にしてそんな事を言われたら、申し訳なくて息がつまりそうお荷物の私を育ててくれて感謝してるわ。だから、それ以上言わないで。恩着せがましくしないで」
こんな喧嘩、初めてだったでしょう。
翌日も、二人は鬱々としたままでした。食事ものどを通りません。
ジングクは、珍しくイチーム長にも食ってかかっていました。
タク・ソジョンは、そんなジングクの様子を見て、ジンガンを呼び出しました。
ジンガンにムヨンとのことを確かめました。
ジンガンは隠すことなく打ち明けました。
ジンガンも同じように落ち込んでいる様子を見て、タク・ソジョンは責める事は出来ませんでした。
「あなたが失言したのは確かだけど、妹だから大丈夫。妹だから、甘えても良いの。兄さんに苦労をかけたと思ってるの?親がいないんだから、兄が面倒を見て当然よ。」
と、慰めようとしました。
でも、ジンガンは言いました。当然じゃありません、私が当然だと思ったらダメなんです・・・と。
その言葉を聞いて、タク・ソジュンはふと不安になりました。もしかしたら、ジンガンは自分が養女だということを知っているのではないか?・・・と。
取り調べを終えて出て来たムヨンを、ジングクが待っていました。
「お前のようなやつにジンガンの人生を壊させはしない。妹の前から失せろ。」
それまで、ムヨンはジンガンの兄だからということで、気に入られようと思っていました、柄にも無く・・・。
でも、その言葉を聞いて、カッとしたのでしょう。表情が変わりました。
ジングクをバカにした様な目で言いました。
「恋人の兄に媚びる必要はない。オジサンとジンガンは別だ。たかが兄だろ。」
「お前は怖いモノも大事なモノも無いから何でもできる。俺は妹が傷つくのが怖いから、それを阻止するためなら何でもできる。今後は実力行使するぞ。」
そんな言葉を聞いても、ムヨンは怯みませんでした。もっとからかうように言いました。
「好きにすればいい。俺はジンガンに会い続ける。お互い好きなようにしよう。」
そんな事があったとも知らず、ジンガンは、ムヨンとジングクを何とかして親しくさせたいと思っていました。
ジングクから反対されていることをムヨンに話し、兄の立場からすると、そーかもしれないと言いました。そして、いつかムヨンを受け入れてほしいと、そんな日が必ず来ると信じているような言い方をしました。ジンガンは、さほど深刻にとらえていないのです、ジングクがムヨンを嫌う理由を。
でも、ムヨンは違いました。
ジングクの拒否感は、ジンガンが思うほど簡単なモノじゃないと感じとっていたのです。
だから、ジンガンのお気楽な言い方にムカついたのかもしれません。
兄の許しが必要か?・・・と突き放したような言い方をしました。
「あの人はあの人だ。」
気に入られなくていい、親しくなれと強要するな・・・と。
ジンガンは、ショックでした。ジングクがジンガンにとってどんな存在か、ムヨンは一番分かっている筈なのに、関係無い人のような言い方をしたからです。
喧嘩別れとなってしまいました。
ジンガンは、そのままムヨンの部屋を出て行きました。
ムヨンは、直後に後悔しました。そして、ジンガンの後を追ったのです。
家まで行ったけど、ジンガンは電話にも出ません。
仕方なく戻ってくると、ジンガンが待っていました。
ジンガンも後悔したのです。
ジンガンは、ジングクに歩み寄ろうとしました。
ムヨンの事を理解してもらいたいと思ったから。
時間を頂戴・・・とジングクに言いました。
でも、ジングクは、絶対に認められないのです。
タク・ソジョンから、ジンガンが秘密を知っているのかもしれないと言われ、不安になったジングクは拘置所にいるユリに確認に行きました。
以前、ユリが、ムヨンとジンガンがお互いの身の上を話してるのを聞いたと言っていましたからね。その時、ユリは“孤児”という単語を使っていたのを思い出したのです。
ユリは、ジンガンも両親を失くしているという意味で‘孤児’という言葉を使ったと思っていました。
そう言うと、ジングクはほっとしました。
ただ、ユリは言いました。反対したからと言ってジンガンがムヨンを諦めるとは思えない・・・と。
拘置所を出たところで、ジングクはヤン・ギョンモと会いました。彼もユリに面会しようと思って来たのです。
ムヨンがユリの犯行の証拠隠滅を図ったと聞いたヤン・ギョンモ。
それが、自分の著書に書いた少年だと気付きました。
「私が初めて医学的に関心を持った子です。」
と、ヤン・ギョンモは言いました。
「教えてください。釈然としないんです。ユリが殺人を犯し、ムヨンまで関わっていたとは・・・。ムヨンが道を踏み外したなら、私にも責任が。選択を誤りました。」
・・・と。
いったい、どんなテーマでムヨンの事を書いたのでしょう。
タク・ソジョンは、ジングクに神経質すぎるんじゃ?・・・と言いました。
彼女は、ジンガンが養女だとは知っているけど、その素性は知らないってことでしょうか?
「自分でもどうしようもない。」
と、ジングクは言いました。
「ムヨンと出会って以来、何かが重くのしかかってる気がするんだ。いつか必ず受けるべき報いの様な気もする。だが、ジンガンまでそれに巻き込まれると思うと・・・。耐えられない。」
ジンガンは、家具と言えるモノが一切無いムヨンの部屋を、電化製品や食器、料理道具などを揃えてあげました。
やっと人間らしい部屋になったと、ジンガンは喜び、ムヨンもまんざらじゃ無い感じです。
引っ越し祝いをしようとジンガンが言ったので、ムヨンはネットでメニューを検索し、買い物をし、料理をしてジンガンを迎えました。
幸せな時間でした。
でもね、それをジングクが見ていたのです。
ジングクは、スーパーで買い物をするムヨンを見かけていて、予想したのです。
そして事件が起りました。
ワインオープナーを買いに出たムヨンを、横断歩道ですれ違いざまにジングクが刺したーっ