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ガンウは見ていたのです。
ダンがヨンソに、苦しむのを見るのは嫌だと言い、ファンタジアの舞台を選ばなくても良い・・・みたいな事を言うのを。
おんぶして帰るのも・・・。
だから、長い間探し求めてきた目標を奪われるのが嫌で、ダンに釘を刺したのです。
ダンは救助されましたが、ガンウは自力で岸にたどり着いたようです。
救急病院に担ぎ込まれたダン。
大丈夫だと言うのに、医師は安静にするよう言いました。
隣のベッドに、ガンウがいましたよ。
この二人、ライバルなのに、何故かコミカルなシーンがちょこちょこありましてね。大げさギャグなんかじゃなくて、ちょっとした動作とか表情とかで、くすっと、にやっとしてしまいます。
ガンウは言いました。
「バレリーナにとって踊れないのは死んだも同然だ。失明して自殺しようとした事もあった彼女が、やっと復帰を誓ったのに諦めろだなんて、何様だと思ってるんだ!いい気になるな!」
そして、明日にでも辞めるんだな、じゃないと、地獄に突き落とすぞ・・・と。
でもね、ダンは言いました。まだ辞められないと。
「彼女が好きなのか?」
と、ガンウ。
「好きです。自分が思ってた以上に好きなんです。」
ダンは自分の気持ちを認めました。
「彼女には幸せになってほしい。幸せのために行動すると約束した筈。守ってくれたら、身を引きます。」
ガンウも自分の気持ちがイマイチ理解できないでいるようです。
ダンを目障りだと思いました。
でも、そう思うのは、自分の気持ちが揺らいでいるからかもしれないとも思うのです。
後援者の会議が開かれました。
ヨンジャが言ってた12時間後と言うのは、この会議を指していたのです。その場で全て手放すと公表しろと言う事です。
ダンは迷ってるヨンソに言いました。
今朝も、海でも、踊ってるあなたは幸せそうだったと。
「昨日、嫌なら止めても良いと言ったけど、バレエが好きなら続けて。でもこれだけは覚えてて。あなたがどんな選択をしても、どこにいても、もう一人じゃない。」
勇気が出たようです。
そして、ダンも、自分の想いとは別に、ヨンソの本当の幸せを見守る事に決めたようです。
ヨンソは、後援者、理事たちの前で頭を下げました。
彼女の性格を考えたら、思いもよらない態度です。
ヨンジャは、そんな事より、早く、自分の言ったようにしろと急かしました。
皆に謝罪したヨンソ。
それから?・・・とヨンジャが急かしても、何も言わないので、ヨンジャが勝手に言い始めました。ヨンソはファンタジアから離れる・・・と。
でも、すぐにヨンソがそれを否定。疑いを晴らすために、舞台を見てください・・・と。
そんな事で納得する理事たちではありません。
土下座でもしてもらわないと・・・と言いだす始末。
ヨンソはツカツカとその理事の前に行きました。
「バレエには無関心ですよね。」
ここからが本来のヨンソでした。
「教養があるように見せたくてお金で趣向を買う人、一番いい席に座って急かすだけの最低の人。そんな人に、バレエを好きにさせてあげます。価値があると分かる筈。今回の公演が成功しなかったらここから退きます。それまで団長は続けてもらいます。公演後、誰が辞めるべきか決めてください。」
それだけ言って、部屋を出たヨンソ。
ほっとしてふらつきました。
そこにガンウが来て、ヨンソを抱きしめました。満足そうでした。
ヨンジャは激怒しました。
いつから私たちこうなったの?・・・とヨンソ。
ヨンジャは、ファンタジアをここまで大きくしたのは自分だと言う自負があります。名ばかりのヨンソに勝手にさせたくないわけです。
一度でも失明したヨンソを家族として同情してくれていたら、こんなにこんがらがることは無かったとヨンソは思っていました。
そうだったら、もっと早く引き渡していた・・・と言いました。
ここまできたら、白黒きっちりつけないと、収まりませんね。
いつ辞めるんですか?・・・とガンウがダンに言いました。
生意気で役に立たない秘書は必要ないと言いました。
あなたも役に立ってない・・・とダンが言い返しました。ヨンソは一人で頑張ってると。
この前、言いそびれたけど・・・とダンが続けました。
「地獄はそう簡単に行ける所じゃない。詳しくは言えないけど、僕とは無縁の所です。」
団員と会いたいとヨンソが言いました。
ストライキ中だと聞いたからです。
でも、ガンウは無駄だと言いました。自分が解決すると。
そう言われて黙ってるヨンソじゃありません。
自分から動きました。
初めて、団員の中に自分から入って行きました。
戸惑ったのは団員たち。ヨンソがガンウから贔屓されてるという妬みも恨みもありますしね。これまで、お嬢様然として自分たちを下に見ていたと言う恨みもあります。
いくらヨンソが頑張っても、全く受け入れてはもらえません。
翌日、10時に集合しなければ、全員解雇だとガンウが言っていましたが誰も行きませんでした。
ニナも、そしてヨンソも・・・です。
奉仕活動を行っていた老人施設で事故が起りました。
盲目の女性がパニックになって暴れたことで、蝋燭がゴミ箱に落ち、燃え上がってしまったのです。
ダンの早い措置でボヤで終わりましたが。
おばあさんの責任だったのですが、ヨンソが庇って責任を負いました。
団員たちは、一斉にヨンソを責めたてました。
でも、ヨンソは諦めませんでした。
翌日も奉仕活動に出かけたのです。
ヨンソの責任ではないと団員たちにも分かり、責め立てた団員たちの方が気まずい思いをすることに。
ヨンソはガンウを呼び、提案しました。
ジゼルをオーディションで選ぼうと。公正に堂々と勝負しましょう・・・と。
自分も落ちたら、下から頑張るから・・・とね。
ガンウは、ジゼルはヨンソしかいないと考えています。納得し難いところですが、仕方がありません。
ところで、パク室長とヨンジャの夫がヨンソの元を訪ねて来ました。
結局、勇気が出なくて、会わずに帰ってしまったのですが・・・。
好転の兆しあり?
ニナはエレナを訪ねて行きました。
断られても逃げられてもしつこく追いかけ、レッスンをしてほしいと言ったのです。
ヨンソに勝ちたいからと。
ガンウは、ダンの正体を怪しみ始めました。
怪我があっという間に治っているし、話す言葉が、天使っぽいし。自分も天使だったから分かるんでしょうね。
ある時、買い物に出かけたダンが、一人のアジュンマと口げんかしてるのを目撃。それ、フだったんですけどね。
そして、以前、ダンが出て来た教会に行ったのです。
懺悔をする小部屋に入りました。
そこで、フに問いました。
この世に天使はいますか?・・・と。
フは、次々に出される質問を適当に誤魔化しました。でも、以前、お寺で会ったことのある人物だと、ガンウにばれてしまったのです。
ヨンソは、ダンと幸せな時間を過ごしていました。
ダンは秘書として自分の世話をしてくれますが、ヨンソはときめく一方。
ダンはまた夢を見ました。
海岸で岸壁から落ちそうになるところを、ヨンソが助けてくれるんです。
気になったダンは、フを訪ねました。
「人間は天使になれますか?」
つまり、昔人間だったけど、死んだことで魂が天使になる場合があるか?・・・ということです。死んだ少年の魂が自分と言う天使になったのではと思ったのでしょう。
夢は人間の副作用だ・・・とフは言いました。
「願いが夢として現れている。人間は願い事を繰り返し考える生きモノだ。それが未来や過去、欲望なのかと錯覚する。副作用だ。忘れろ。」
と言う事は、自分は人間に成りたいと願っているということ?・・・とダン。
天使が人間になれるのか?・・・と。
その瞬間、フが怒ってダンを殴りました。
「ついて来い。」
フが連れて行った先に、老人施設で会った老夫婦がいました。
フの顔を見て、逃げ出しました。
夫は天使だったのです。
でも、愛する人と出会い、任務を捨てて逃げ出してしまったのでした。
必死に妻が願いました。助けてくれと。
夫が願いました。妻だけは助けてくれと。
でもね、結局、夫は消滅してしまったのです。埃になって消えてしまいました。
ダンは愕然としました。
夫が消えた後、泣き叫ぶ妻の姿がヨンソに見えました。
自分がヨンソを愛し、人間として生きるということは、こう言う事なんだと思い知ったのです。
ヨンソの元に駆け戻りました。
ヨンソの為にも、自分は一刻も早く離れなくてはと思いました。
嬉しそうに朝食の準備をしていたヨンソに言いました。
「大事な話がある。僕は、秘書を辞めます。この家を出たいんです。」