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ヨンソ!
叫ぶダンの声が辛い
緊急手術が行われました。
が、容態は予断を許さない状況でした。
ダンとガンウは手術室の前で立ち尽くしていました。
血に染まったハンカチが手術室の前に落ちていました。
それを握りしめて、ダンは待ちました。
ヨンソの書いた報告書はこうでした。
“祈りを捧げても聖堂に行っても無駄なので書きます。明日の公演が最後の機会ですか?私たちの思いと願いが通じますか?通じるかもしれないので、書いてみます。
いつも最後だと気づけず別れを告げられなかった。ちゃんとダンと別れるために最後を知らせてくれたのだと思ってました。幸せすぎると思うくらいに美しく別れろと。でも、美しい別れなんて存在しますか?”
ルナの犯行に、流石にヨンジャ夫婦は大きなショックを受けました。
全く懲りてないと言うか、罪の意識が全く無いルナを、ヨンジャが叩きました。
何を言っても今のルナに反省を求めるのは無理だとヨンジャたちは分かりました。
守ると言ったのに・・・と、ダンは自分を責めました。
ヨンソは死なない、絶対に・・・と、ガンウに言いました。
ガンウにハンカチを渡そうとしました。
「ヨンソが目を覚ますまでいられないと思う。だから、伝えてほしい。頼む。“目覚めるまで一緒にいられず、最後の挨拶もしないままいなくなって、本当に・・・本当にすまない”と。」
ガンウはハンカチを受け取りませんでした。
まだ終わっていない、自分で言え・・・と。
ダンが跪きました。
時計はもう少しで日付が変わろうとしていました。
ダンは自分の最後を感じたのです。
目を閉じ、少しだけ微笑みました。
そして、煙となって消えて行ったのです。
ハンカチが落ちました。
それを拾い上げたガンウ。
ヨンソは生きていました。
でも、意識が戻りません。
ガンウは、ヨンソの手にハンカチを握らせ、ダンの言葉を伝えました。
「旅行していると思ってほしい。とても遠い場所まで時間をかけて旅立ったと。本当に、物凄く会いたいと。」
医者は危ない状態だと言いました。もし、意識が戻ったとしても、何らかの障害が残るかもしれないと。
ガンウはヨンソの意思を継ぎ、公演の継続を団員に告げました。
ニナはヨンソの代わりは無理だと言いましたが、ガンウや他の団員からの強い要望に答え、舞台に立ちました。
それがヨンソの希望だったことも、皆、分かっていました。
ヨンジャ夫婦がヨンソに会いに来ました。
実は、少し前にダンが会いに来ていましてね。
その時言われたのです。
ルナを庇って罪を償おうとするのは間違っていると。本当の母親なら、罪を償わせる筈だと。悔やむことで新たな道が開ける。生きる機会が与えられるんだと。
そして、その前にヨンソに心から謝ってください・・・と。
だから、ヨンジャはチョン執事から冷たい態度を取られることは分かっていましたが、やって来たのです。
跪いてヨンジャたちは謝りました。
心から自分たちの罪を悔い、謝ったのです。
ルナは、ニナが舞台に立ったと知り、大喜びしました。
自分の計画通りになったと。
でもね、直後にニナの引退発表のニュースが流れ、衝撃を受けました。
これが彼女には一番の罰なんでしょうか。
ある日、お見舞いに来たガンウは、ハンカチがきれいに洗濯されているのに気がつきました。
なんと、羽が白いままじゃありませんか!
消滅したのを見たのに!と、ガンウ。
ダンが病室に現れました。ヨンソを起こし、家につれて帰りました。
どういうこと?とヨンソが聞きました。
ダンも終わりだと思ったようです。
でも、神からの言葉が届いたのです。
“天使ダンよ。お前はイ・ヨンソに愛を見つけるという任務で人間になった。全てを包み込む愛は自らを犠牲にすることだ。任務を成功させた。しかし、人間を愛すという罪を犯した。されど、大天使の祈りと罪の誘惑から逃れたこと、美しい踊りを捧げたゆえ、お前の罪を許そう。従って天使ダンは人間の姿を終え、天国へ復帰せよ”
ヨンソの目の前にいるダンは天使だったのです。他の人には見えないのかな?
でも、ヨンソには天使だろうと何だろうと良いのです。
側にいてくれるだけで。
幸せな時間を過ごしました。
普通のカップルのように。
でもね、気づいたのです、ヨンソは。
ダンの鼓動が感じられないことに。
これって、夢でしょ・・・と、ヨンソが言いました。
本当の僕だ・・・と、ダン。
ダンは、神の命令に逆らったのです。天国には行かないと。
ヨンソにお別れの挨拶をしたいと願ったのでしょう。
ヨンソは、ダンの話を聞いて、自分がもうすぐ死ぬんだと思いました。
だから、別れの挨拶をしに来たんだと。
でもこれにも、ダンは首を横に振りました。
いずれ奪うのに、再会させた神のやりかたに、ダンは最初戸惑いました。
でも、今はこの100日をプレゼントだと思えるようになっていました。
再会して、昔出会った女の子だと気づき、愛せた。これだけで十分だと言いました。
生きてほしい。僕の代わりに。これが最後の願いだとダンは言いました。
「愛しているよ。これからもずっと。」
そしてヨンソを抱き寄せ、kissしました。
ダンは天使となってヨンソの眠る病室に現れていました。
ヨンソに最期の挨拶を夢の中でしたのですね。
夢と同じように優しくkissをしました。
ダンは思っていました。全て自分の選択だったと。
ヨンソを生かし、悪人を殺そうとして殺さなかったことも。
“再びいただいた天使の命を彼女にささげます。それが最期の選択になるでしょう”
ダンの目から涙が一粒ヨンソの頬に落ちました。
「さよなら、ヨンソ。」
ハンカチの羽が黒く変わりました。
ヨンソの意識が戻りました。
その瞬間、ヨンソは感じました。ダンが消えてしまったと。自分の前からいなくなってしまったと。
泣きました。
声をあげて泣きました。
この時の、ヨンソの泣き方が、本当に上手い。私も泣いた泣いた
ヨンソはファンタジアに復帰しました。
まだバレリーナとしては無理ですが、リハビリを続けています。
また、ダンに会える気がしていました。
ヨンソはルナに面会に行きました。
無期懲役を言い渡されたルナ。でも全く反省してる様子はありません。
「自殺しないで。死に逃げて罪を償わないようで心配なの。今まで一度でも誰かを愛したことがある?ニナを愛してるなんて嘘。本当に愛しているなら、相手を助けて自ら死を選ぶわ。本当に気の毒な人だと思うわ。愛の尊さを知らずにここで一生過ごすのね。」
ルナにとって、同情されることが一番辛いことかもしれませんね。
ヨンソはダンと会う前の我が儘なお嬢様に戻ったようでした。
チョン執事はほっとするような、ムカつくような。
でも、心配な事がありました。
ヨンソが、独り言を言うことが多くなったのです。
ダンがそこにいるかのように話をするのを、何度も見かけていました。
主治医に相談し、薬を処方してもらいましたが、よくなりません。
でもね、ヨンソには本当にダンが見えていたのです。チョン執事には見えませんが。
治療を受けたら、ダンが見えなくなってしまうかもしれないと思いました。
だったら、病気のままでよいと思うヨンソでした。
ダンは天使となってヨンソの側にいたのです。
任務遂行中でした。
ガンウはアメリカに戻りました。
ヨンソはこのところダンが見えません。
だったら、いっそのことたくましく生きようと思いました。
側でダンは少しだけ寂しそうな表情を浮かべました。
あのベンチに座りました。
隣にはダン。
葉っぱが落ちて来ました。でも、なにも書いてありません。
ヨンソが書きました。
“今日、ここで”
ダンが恋しくてたまりません。
思わず泣いてしまったヨンソ。たまにはいいでしょ・・・と。
その涙を、ダンが指でぬぐいました。
すると、それを感じたのです、ヨンソ。
思わず、隣を見たヨンソ。ダンが見えます。
「しっかりしなさい、イ・ヨンソ。」
と、自分を戒めました。また幻かと思ったのです。
キム・ダン、出てきて。
ダンと目が合いました。
ダンも、驚きました。まさか・・・です。
ヨンソはそっとダンの胸に手を当てました。
僕が見える?
来ると思ってた。
ヨンソが抱きつきました。
ダンも、しっかり抱き締めました。
ハッピーエンドです。
ラスト、もう少し二人のシーンが長かったらよかったのに。
予想外に短かったのが、残念です。
それにしても、エルssi、天使姿が似合ってたわ。
子供だましというか、ぷっと吹き出しそうな天使を想像していたのですが、案外リアルに似合ってた。
やっぱり綺麗ってことが一番かもね。
お勧めしたい作品がまた一つ出来ました。