宇宙・生命・日本 1000年後のあなたに語りかけたい

巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

小泉~安倍首相の通信簿

2007年06月23日 17時45分40秒 | 思考空間

 私は小泉元首相が厚生大臣の頃、毎月3,000円づつ献金をしていた。実際には、2回送った後、丁寧な手紙で、「おこころざしだけで結構です」と書かれた返事が来たので、これはだめだと思って献金を止めてしまった。後に達筆の手紙の送り主が飯島秘書であることが分かった。日本では議員が金を配って票を買うとの認識があるが、これはあべこべで、個人献金は理想形である。欧米ではひも付きでない個人献金が主体となっている。それにも拘らず断ってきた。この姿勢は理解し難いし理念が感じられない。バックに大手銀行などがいるので、小額の献金は処理が手間でうっとうしいと思ったのだろう。

 当時の小泉議員に注目したのは、財政投融資、あるいは特別会計の問題点を指摘していたからだ。私は日本を形成するメカニズムについて関心があり、日本をウオッチしてきたが、財政投融資なる言葉は、その私でさえ、初めて聞くことになった。その後、自民党をぶっ壊すと宣言し、田中真紀子の支援を得て大旋風を起こし首相になった。小泉首相について評価するのは、国民に隠していた特別会計を表にさらし解決すべき課題として定義したこと、およびイラクに自衛隊を派遣したことである。

 イラクへの自衛隊派遣は知識人の反対が多かった。しかし、もし、自衛隊を派遣していなかったら、現在も日本経済は低迷していただろう。バブルを間接的に崩壊させたアメリカは、諜報機関を駆使して日本経済をコントロールする手段を得た。アメリカは日本を徹底的に利用しつつ自国や旧英連邦の経済発展を実現し、同時に日本を叩くという同盟国にあるまじき行為に出たし、もっと決定的なのは世界の工場を日本から中国にシフトさせた。アメリカがおかしい、ブッシュがおかしいというのは簡単だが、現実的な選択として、アメリカと協力関係を維持しない限り、日本の経済成長OKの判断は出てこない。

 小泉首相の取組は郵政民営化などのピンポイントで物足らないものだったが、首相がトップに立ってリードするという前例を作り日本の転換点を作った。公約通り自民党をぶっ壊さなかったが、結果として金権体質の橋本派などは崩れてきた。改革のパイオニアとして100点満点の70点をつけたい。因みに、私の基準で60点以上の合格点をとれる首相は3分の1以下である。

 安倍首相は人気抜群な点を買い、各ジェネレーションをすっ飛ばして小泉元首相が起用した。次々法律を整備してゆく実行力には注目していたが、やがて、あの若さながら古い体質の政治家であることが露呈してきた。戦略性も感じられない。発言が軽いし、目標がしっかりしていないからブレが大きい。ドタバタ劇は彼の得意技となった。彼の言う、美しい国日本とは、多分、彼の育ってきた恵まれた環境を語っているのだろう。日本のどこを見ても美しさは昔のことではないか。彼が率先して富士山のゴミを拾いに行けば、いかに日本が汚いか分かるのいではないか。

 前にも述べたように自民党は、農家・医師会・大企業などの自動投票マシーンを持つ上に、公明党の支援を受けて本来なら盤石な態勢だ。利権と政治ががっちり噛み合っている。自民党は強力な集票マシーンとして動いていた土建業界が失速したものの、公明党が十分その穴埋めをしている。その自民党が、社会保険庁の問題で、今回の参議院選は安倍首相にとって逆風となっている。国民の怒りが尋常ではないということである。安倍首相は矢継ぎ早に、参院選挙に向けた手を打ちパフォーマンスを見せている。安倍首相の真価が問われるのは、逆風の中での今後の指導力であろう。今少し、動向を見てみたい。


バラマキODAをやめ団塊世代の親善大使を大量派遣せよ

2007年06月23日 16時05分25秒 | 思考空間

 日本の国と地方を合せた借金が1100兆円に達し、返済のあてもなく、経済成長は先進国の最低レベル、地方では破たんした夕張市をはじめ青息吐息の状態でありながら、相も変わらず、気前よくODA(Official Development Assistance-政府開発援助:開発途上国に対する援助)をばらまき続ける政府の感覚は何なのか。

 外務省の官僚がODA配布先の国に出張するときは赤絨毯での送り迎えと厚遇を要求したという。20歳代のエリート官僚が、頭を下げる出迎えを見渡しながら反り返って歩く様子がうかがい知れる。

 日本のODAがどの程度役に立ったか。官僚の作文では粉飾されているが、大手ゼネコンのひも付き予算であり、発展途上国の独裁者などの懐を潤し腐敗を助長してきた。金には顔も心も無い。どこに消えたかも多くが分かっていない。国民に対して、詳細かつ具体的に報告できないような補助金は、文字通り暗闇に消えたというべきで、結果的に支援や発展に貢献していない。

 今やODAの最大の供給先は中国であり、同国が受け取る17億ドルのうち11億円を日本が負担している。中国の軍事費は表向きでも日本を追い抜き、実際はその2~3倍と言われるその軍事費に回され、中国からアフリカなどへの援助金鞍替えされているODAを何故ストップできないのか?日本の製造業のほとんどが中国に工場を立地し人質に取られている上に、中国の利益のために働いている政府関係者が多いということを物語っている。

 私はバラマキODAを即刻中止し、今後大量の定年を迎える戦後生まれのスーパージェネレーション(戦後の貧しい時代に生まれ、激しい競争の中で生き抜き、日本を支えてきた世代)を発展途上国に大量派遣すべきだと思う。大切なのは単なる支援ではなく心の触れ合いであり、相互の文化と歴史を語り合い認識することだろう。外務省の官僚を厚遇するのではなく、名も無く本当に頑張った彼らを厚遇し、一人一人を日本親善大使として各国に送り出すべきだ。予算は知れている。

 ODAと同様に問題なのは国連への拠出金だろう。全体の予算の20%づつをアメリカと日本が負担し合計で40%に達している。片やアメリカは経済規模が日本の2倍以上の巨大国であり、かつ常任理事国である。中国の阻止を受けて常任理事国入りが多分永久に拒否されており、職員中に占める日本人が4%に甘んじている中で何で巨額の税金を投入し続けるのか?少なくとも日本の拠出金は常任理事国の中国やロシアの半分以下でなくてはならない。

 もし、中国が日本の立場なら、国連予算をゼロにすると宣言し、見返りに常任理事国入りを見返りにするだろう。国連脱退もちらつかせるかもしれない。色々な中国人と接してきた結果、彼らは平気で約束を破るし、子供でさえ駆け引きしてくるのを知り驚かされた。とても日本の常識が通じる相手ではない。中国人が悪いというのではない。長い歴史の中で支配され続けてきた結果、身に付けたものだろう。いずれにしても日本は完全に舐められている。

 日本では東大法学部をはじめとした知識エリートである事務屋集団が官僚組織のトップグループを形成し、日本の発展を阻害している。長い間眺めてきた結果、知識エリートは論理が希薄でバランス感覚や正常な判断力が欠如していることが分かった。しかも、日本中の親たちが、人間性や正義や社会貢献に目をつむり、偏差値神話を熱く支持し、知識ロボットを大量に排出させ続けるため、いびつな既得権維持管理組織をさらに強固なものにしている。

 知的エリートは頭が良いように見える。事実、教科書がある範囲では素晴らしく頭が良いし正確で回転も速い。ところが、新しい問題には歯が立たず先送り棚上げし、バランス感覚を欠き、論理性が希薄だからまともな判断ができない。一方で、独善的な欲望の塊でもある。言ってみれば、壊れた知能ロボットだから、無茶なことが平気で出来る。1100兆円の大借金を作ったのは誰あろう、東大法学部をトップで卒業した知的エリートたちであり、社会保険庁の粉飾で掴み金を懐に入れ、腐敗助長のODAをばらまき、巨額の国連予算を負担し続ける。

 近い歴史の中でも、第二次世界大戦で軍部の知的エリートたちは決定的な判断ミスを連発し、貴重な人命を散らし、日本全土を焦土に化した。(失敗の本質) スーパー官庁である大蔵省が完全に管理していた銀行がやくざと組んで地上げを繰り返し、バブルを演出した。これらのことをよくよく考えなければならない。